あらすじ郁未の圧倒的なチェロの才能を目の当たりにした鉄雄。唯一の宝物であったチェロを奪われた形になった鉄雄は、百合子とともにイタリアへ渡る。一方の郁未は「チェロをやめたら鉄雄の友人でいられる」という哲郎に、「チェロをやめたら俺は鉄雄の特別じゃなくなってしまう」と告げる。チェロによって出会い、チェロによって引き裂かれた二人の少年の運命が、激しく動き始める――!!
恋愛要素がほとんどない正統派の音楽モノ。 扱う楽器がチェロというあたりが渋い。 突然現れた天才チェロ少年に対し、劣等感を募らせながらもコツコツ努力する主人公には好感が持てる。 そのライバル関係に重きを置いて描かれているため、コンプレックス描写が重苦しく辛いが、徐々にそこから解き放たれていく姿がいい。