日常と非日常、夢と現実。双方の世界を行き来する少年のゆらめきときらめきが京都の街を背景に鮮やかに紡ぎだされる
この著者の漫画を初めて読んだのがたぶんオッス!トン子ちゃんだったと思うので、まずそことのギャップに驚いたのと、漫画ってどんなふうに描いても良いんだと激しく感銘を受けた記憶があります。いい意味で既成概念を崩してくれました。 とくに舞台である京都の情景の描き方が美しく、決して写実的とかそういうことではないんですが本能的に「ここへ行きたい」と思わせる引力があります。 そして実際に、とくにフットワークが軽いわけでもない私を京都の鞍馬寺まで行かせた漫画です。聖地巡礼というやつですね。 これがデビュー作?かどうかはよく知らないですけど、学生の時に描いたものが賞をとって連載化したらしく、そんな若い時にこういう作品を生み出したという事実がもうとんでもないことだなと読む度思います。
描写がとても繊細で詩的。京都の街を舞台にしているのもまた作品の世界観ととてもマッチしています。 中学3年生の進路や恋やもっとずっと先の将来にぼんやりとした不安や恐れのようなものを感じている主人公の男の子が夢を追いかける友人や近所のおじいさん、ちょっと気になる女の子、中学を卒業したら家業を継ぐことになっている馴染みの友達との交流で少しづつ世界が広がっていき、また自分自身のことを少しだけ理解したりしていきます。 心がグラグラと揺れ動く独特な年頃の心を丁寧に描写しながら、物語はどこか詩的な運びをしつつ、京都の町並みは幻想的に描かれるとても素敵な漫画です。 表紙の絵にもなっている夜の学校での話が特に好きで、手を合わせた瞬間の甘酸っぱさに感動すら覚えました。 映画の公開も近いですが、原作も多くの人に読まれて欲しい作品です。
サ道の人だってことで名前は知っていたんだけどあんまり漫画をちゃんと読んだことがなかった。 映画化すると聞いてこれを機に読んでみようと思ったらめちゃくちゃ面白かった。 主人公の中学生の思春期っぽいグラグラした感じとか、ちょっとした焦りとかがリリカルに表現されててこれでデビューっていうのはすごいな あと、京都に行きたくなったというか住みたくなった
この著者の漫画を初めて読んだのがたぶんオッス!トン子ちゃんだったと思うので、まずそことのギャップに驚いたのと、漫画ってどんなふうに描いても良いんだと激しく感銘を受けた記憶があります。いい意味で既成概念を崩してくれました。 とくに舞台である京都の情景の描き方が美しく、決して写実的とかそういうことではないんですが本能的に「ここへ行きたい」と思わせる引力があります。 そして実際に、とくにフットワークが軽いわけでもない私を京都の鞍馬寺まで行かせた漫画です。聖地巡礼というやつですね。 これがデビュー作?かどうかはよく知らないですけど、学生の時に描いたものが賞をとって連載化したらしく、そんな若い時にこういう作品を生み出したという事実がもうとんでもないことだなと読む度思います。