『沈黙の艦隊』『ジパング』に続く、かわぐちかいじの新軍事エンターテインメント第1集!! 20XX年、尖閣諸島沖で海上自衛隊と中国海軍が衝突!! 戦闘は回避したものの、危機感を募らせた日本政府は、最新鋭戦闘機を搭載した事実上の空母「いぶき」を就役させ、新艦隊を編成――――!!! 艦長は、空自出身の男・秋津―――。
潜水艦、イージス艦、最新鋭機搭載の護衛艦… 新空母艦隊が「戦場」に向かう!! 「いぶき」就役の翌年、20XY年、中国軍は突如、尖閣と先島諸島に上陸!! 島民全員が制圧下に入り、陸自駐屯地も占領下に!! 「いぶき」第5護衛隊群は、命令を受け、現場海域に急行しようとするが、その途上、立ちふさがるのは中国海軍潜水艦、2艦――――――!!!
中国軍に占領された尖閣・先島諸島に接近する「いぶき」第5護衛隊群!! 垂水首相を筆頭に内閣が国内外に必死の対応を行う中、中国軍空母「広東」から 最新鋭機「殲20」が発艦―――― 「いぶき」艦隊を襲う!!! 対応するは、イージスミサイル護衛艦、そして空自最新鋭機「F35JB」!!!
「いぶき」第5護衛隊群に向けて魚雷を発射した中国潜水艦「遠征」!!! 撃沈されるかすかの状況下、自衛隊最新鋭潜水艦「けんりゅう」と洋上艦が 繰り広げる新たな戦法とは!!? そして日本政府はついに武力奪還を選択!!! 作戦の火蓋を切るのは、「いぶき」艦隊…!!!
占領された先島諸島2島の武力奪還のため、「いぶき」艦載機が現場海域の航空優勢を確保!! 続いて、中国軍駆逐艦2艦が艦隊の行く手を阻む!! 撃沈による戦火拡大を避けるため、敵艦の武装のみを破壊する高難度作戦に イージス護衛艦「ちょうかい」が挑む…!!! そして、多良間島に置かれた対艦ミサイル掃討のため、「いぶき」航空団司令・淵上が空に上がる!!!
与那国・多良間島の 武力奪還作戦「はやぶさ」始動!! しかし中国軍の想定外の対応により、上陸した特殊作戦群が損耗してゆく…!!! 状況を打開すべく、「いぶき」艦長・秋津が装備投下作戦を立案!!! その作戦は、撃墜される確率が極めて高く…!!?
秋津が発案した新たな作戦は、“中国軍が基地建設中の尖閣諸島への砲撃”!!! その可否を決定するのは、最高指揮官である首相・垂水!! この作戦が動き始める時、日中の局地戦は強烈なる局面へ…!!!
潜水艦撃沈!!? 洋上艦魚雷命中!!? 尖閣への砲撃を阻止せんとする中国軍潜水艦4隻に対するは、「けんりゅう」ら自衛隊潜水艦3隻!!! 無数の魚雷が乱れ飛ぶ海中で生き残るのは、どちらか…!!? 洋上では、砲撃を実行するイージス艦「あたご」に向けられた魚雷を「せとぎり」清家艦長が排除し続けるが…!!?
事態は最終局面、空母対決へッ!!! 護衛艦「せとぎり」を失い、「あまぎり」を迎えた第5護衛隊群。向かい合う中国「広東」艦隊との空母対決が近づく中、現場海域を超大型台風が襲う。そのわずかな休戦時間が終わる時、意外で苛烈な戦闘が始まる…!!!
空母決戦は、防禦戦から逆襲へ!! 敵戦闘機20機による攻撃に対しF35を温存し、艦のみでの防禦に徹する「いぶき」艦隊!! あらゆる装備と機能を駆使し、無数のミサイルを防ごうとする!! そして、ついに「いぶき」とF35による反撃の時を迎える…!!
「けんりゅう」が死地をゆく第11集!! 艦載機F35JBによる攻撃作戦を半ば成功させた「いぶき」艦長・秋津は潜水艦「けんりゅう」に単独突入攻撃の命を下す!! 潜水艦探知が容易な 浅海にいる「広東」艦隊に「けんりゅう」はどう接近し、どう攻撃し、どう離脱するのか…!!?
空母決戦は負けられない空中戦へ…!! ともに攻撃による被害を受けた「いぶき」と「広東」両空母艦隊は一斉に全機を収容!! 燃料を補給、兵装を整え、“その時”に備える…!! そして、ついに両空母から全機が上がる。「いぶき」から11機、「広東」から35機!! 機数で絶対的不利な状況下、負けは許されない空中戦が始まる…!!
近未来軍事物語、堂々の完結!!! 「いぶき」を襲うのは孅20から投下された多数の魚雷!! 護れるのか―――!? 一方、「広東」艦隊に空戦をくぐり抜けたF35が突入…!! 一撃を加えられるのか!? 尖閣を巡る長く猛き戦闘の決着とは…!!
護衛艦いずも型のF-35B搭載・空母化改修のニュースをきっかけに、この作品の存在を知りました。次々と押し寄せる息も付かせぬ緊迫感、指揮官としての責任感や重圧、戦闘機搭乗員としての覚悟等、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ氏らしい、国を守る者としてのギリギリの人間ドラマを堪能する事が出来ました。
大きく、そしてリアリティのあるストーリー。緊迫感のある描写がこれでもかと詰め込まれている。 専守防衛といいつつわりと攻撃に重きを置いている描写が多くて気になるところ。攻撃にいたる経緯や登場人物の考え方を鑑みるに、そうなってしまう納得感はあるが、それはそれとして、戦争容認へ向かいつつある大きな流れが見え隠れするのが怖い。まぁ現実にはこうもすんなりと政府が英断を下し、国民がそれを信頼するっていう構図は想像しづらいが(笑) 東都新聞の記者が前線へ乗り込んで写真を撮っている場面、最初は極秘行動に水を指す程度の低いジャーナリズムを笠に着た行為のように見えたけれど、その後の本社とのやり取りでギリギリ利敵行為にならない範囲で国民に情報を伝えるという本当のジャーナリズムが感じられて、印象が180度ひっくりかえった。今後の報道のされ方で国民の戦争容認空気感に一石を投じることになりそう。
中国軍が尖閣諸島へ攻め入るということは実際にありえる話だが、それをマンガ化していることに驚き。 はたして日本は勝てるのか、今後が楽しみである。
護衛艦いずも型のF-35B搭載・空母化改修のニュースをきっかけに、この作品の存在を知りました。次々と押し寄せる息も付かせぬ緊迫感、指揮官としての責任感や重圧、戦闘機搭乗員としての覚悟等、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ氏らしい、国を守る者としてのギリギリの人間ドラマを堪能する事が出来ました。