あらすじ

「好きだから必死なんだ」幼なじみの関係から一歩踏み出し、付き合い始めたあきらとふみ。お互いを大事に思う気持ちは変わらないけれど――。志村貴子の大人気・胸キュンガールズラブ、最高潮!
青い花 1巻

「もし私の好きな人が女の子だったらどうする?」鎌倉のお嬢様学校&進学女子高を舞台に紡がれる、胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー、待望の第1巻!マンガ界大注目の志村貴子が描く、女の子の恋と秘密がいっぱいの物語。

青い花 2巻

「初恋を覚えてる?」少女たちの揺れ動く心、大切な恋と大切な友達――鎌倉のお嬢様学校&進学女子校を舞台に紡がれる、ときめき“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー、待望の第2巻!☆杉本先輩と付き合いだしたふみ。それを応援しようと決めた幼なじみのあーちゃん。ふたりの絆がしだいに強まる中、ふみは自分の初恋があーちゃんだったと自覚する。杉本先輩が「嵐が丘」に客演する藤が谷演劇祭が始まったけれど…なんだか波乱の予感!?

青い花 3巻

鎌倉に夏が訪れました―。杉本先輩と別れ傷心のふみは井汲さんの別荘でみんなでお泊り。あーちゃん、ふみ、杉本先輩、井汲さんそれぞれの想い、それぞれの恋…。鎌倉に咲く純粋な青い花たちの心は揺れています。

青い花 4巻

「これじゃ、あたしがふみちゃんをすきみたいだ」鎌倉に二度目の春が訪れ、先輩は英国へ留学し、ふみとあーちゃんは二年生に進級しました。物静かな上田さんや元気娘の大野さんと出会う二人。そんな中、「私の初恋はあーちゃんなの」とふみに言われたあーちゃんの心には小さな戸惑いが芽生えます。そして今年も藤が谷演劇祭の季節がやってきて――。

青い花 5巻

「わたし、あーちゃんのことが好き」ふみから突然告白されて、戸惑うあきら。気持ち悪くなんかない。ただちょっとこわかった――。少女たちの心が揺れて交錯するなか、舞台「鹿鳴館」が幕を開けます。

青い花 6巻

親友であるふみの気持ちを知り、懸命に応えようとするあきら。戸惑いながらもあきらが出した結論は……。「つきあってみようか、あたしたち」。鎌倉のお嬢様学校&進学女子校を舞台に紡がれる、胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー、待望の最新刊。

青い花 7巻

「好きだから必死なんだ」幼なじみの関係から一歩踏み出し、付き合い始めたあきらとふみ。お互いを大事に思う気持ちは変わらないけれど――。志村貴子の大人気・胸キュンガールズラブ、最高潮!

青い花 8巻

◆胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー、ついに感動の完結!!!!!◆人を好きになることがこんなにみにくいことだと知らなかった/泣き虫な美少女・ふみと、しっかり者の元気娘・あきら。幼なじみの二人が再会したのは、高校生になった15歳の春。二人がわかちあったたくさんの思い出。笑顔と涙。恋と友情。少女たちの未来を照らすものは――

青い花

恋の舞台裏は、みっともない。

青い花 志村貴子
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

『青い花』の中で一番印象的な人、と問われると、私は実のところ、主人公の奥平あきら(あーちゃん)や幼馴染の万城目ふみ(ふみちゃん)よりも、ふみちゃんの先輩の杉本恭己を思ってしまう。 杉本先輩は所謂「王子様」。あらゆる女子の好意を一身に浴びる彼女は、ひと時ふみちゃんと付き合うものの、すぐに破局する。 彼女を印象付けるのは、完璧な仮面の裏に潜ませた、どうしようもなく幼い片想い。そのみっともなさは、美しい外面と落差がありすぎる……まるで派手な舞台と、その舞台裏の埃臭さのような。 舞台裏は暴かれてしまえば、表の煌びやかさを失わせる。しかしそれを観る事もまた、興味深い。舞台裏の必死さとツギハギな工夫、人間ドラマは、飾った美しさとはまた別な良さがある。 ◉◉◉◉◉ 演劇部の活動を通じて、しっかり者だがどこか幼いあーちゃんは、裏方からメインキャスト、部長として大きく成長し、幼さを捨てて変貌していく。一方ふみちゃんは、自分を振った先輩を叱り、あーちゃんに対する恋心から逃げないと覚悟する強さを得る。 しかしそんな二人の裏には、やはり美しくない物が隠される。 成長したあーちゃんだが依然恋心が分からず、それでもふみちゃんを傷つけたくなくて付き合う事に苦しむ。そしてふみちゃんは、この恋で傷ついてもいいと思いながら、いざ傷つくと泣いて執着する。 真摯で優しい二人の物語だが、決して美しい所ばかりでは無い。こうありたいと願う美しさの裏に、ままならなさと必死さを隠して、それはある時、ふと見えてしまう。しかしそんな彼女達の覚束なさを見る時、私は演劇公演の舞台裏を覗く様にドキドキし、剥き出しの心に同調する。うん、そういうこともあるよね、と。 心は不可解で、美しいのにみっともない。そう『青い花』は繰り返し描く。私はそんな美しさもみっともなさも、どうしようもなく好きなので、何度でも『青い花』を手にするのだ。