あらすじ花見の会に招かれた可風はたまゆら姫に生き写しの美しい娘、桜子と出会う。一体その娘は何者か――。鬼宿の庭に春がおとずれ、神々の華やかな宴がはじまる。人と精霊の運命をかけた恋が季節の草花とともに美しく咲き誇るふたたびの逢瀬奇譚!
鬼宿の日にだけ花の園に入り込める。なんともエレガントで粋な幻の物語。 荷風の絵が具現化したり、姫がちっちゃくなったりとファンタジックで可愛い面もあれば、墨袋や雷神など、人間界と異なる条理の恐怖もある。 そんで触れるたびに姫の寿命が縮まるというのが、なんとも切ない。 ものすごく盛り上がる場面があるわけではないが、雰囲気が好みの漫画だった。 しかしこんなセンスがある作品なのに、「蟇左衛門」「龍右衛門」はネーミングセンスなさすぎて笑った。 犬に「犬次郎」とかつけてるようなもんだ。 こんなとこも可愛さがあって良い。