あらすじオオワタツミの怒りは可風の母へと向かい可風とたまゆら姫の恋は最大の試練に陥る。父の横暴に怒る姫は天界をめぐり二十八の宿主の印を集めはじめるが――鬼宿の庭の秋は深く恋の道にも影を落とす。心優しき魂を紡ぐふたたびの逢瀬奇譚!
鬼宿の日にだけ花の園に入り込める。なんともエレガントで粋な幻の物語。 荷風の絵が具現化したり、姫がちっちゃくなったりとファンタジックで可愛い面もあれば、墨袋や雷神など、人間界と異なる条理の恐怖もある。 そんで触れるたびに姫の寿命が縮まるというのが、なんとも切ない。 ものすごく盛り上がる場面があるわけではないが、雰囲気が好みの漫画だった。 しかしこんなセンスがある作品なのに、「蟇左衛門」「龍右衛門」はネーミングセンスなさすぎて笑った。 犬に「犬次郎」とかつけてるようなもんだ。 こんなとこも可愛さがあって良い。