あらすじ

オオワタツミの怒りは可風の母へと向かい可風とたまゆら姫の恋は最大の試練に陥る。父の横暴に怒る姫は天界をめぐり二十八の宿主の印を集めはじめるが――鬼宿の庭の秋は深く恋の道にも影を落とす。心優しき魂を紡ぐふたたびの逢瀬奇譚!
鬼宿の庭(1)

「この世は存外おもしろい」それは二十八日に一度人界に現れる不思議の庭。絵師の可風は、草木百花を司るたまゆら姫と出会い、恋に落ちた―――。名作『君のいない楽園』の作者が放つ、渾身の意欲作!心優しき絵師・可風はある夜招かれた「鬼宿の庭」で主である精霊・たまゆら姫と出会う。変幻自在に姿を変え、人の世の理を語るたまゆら姫に次第に魅了されていく可風。しかし姫は、人間に触れるとその命を縮めてしまう運命であった――。夏から冬へ移りゆく季節とともに紡がれるせつなくも美しき逢瀬奇譚!

鬼宿の庭(2)

花見の会に招かれた可風はたまゆら姫に生き写しの美しい娘、桜子と出会う。一体その娘は何者か――。鬼宿の庭に春がおとずれ、神々の華やかな宴がはじまる。人と精霊の運命をかけた恋が季節の草花とともに美しく咲き誇るふたたびの逢瀬奇譚!

鬼宿の庭(3)

オオワタツミの怒りは可風の母へと向かい可風とたまゆら姫の恋は最大の試練に陥る。父の横暴に怒る姫は天界をめぐり二十八の宿主の印を集めはじめるが――鬼宿の庭の秋は深く恋の道にも影を落とす。心優しき魂を紡ぐふたたびの逢瀬奇譚!