あらすじ
自分が書いた小説通りに、殺人が起きたら……どう思う?――大学生にして、人気ライトノベル作家の左々暗龍(ささくら・りゅう)は、自分のファンだという少年・ミカトと出会う。ミカトという名前は左々暗の小説に出てくる登場人物と同じだった。この出会いに、左々暗は必要以上に気まずい思いをしていた。なぜなら、書き上げたばかりの作品の中で、左々暗はミカトを殺してしまっていたから……。
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自分が書いた小説通りに、殺人が起きたら……どう思う?――大学生にして、人気ライトノベル作家の左々暗龍(ささくら・りゅう)は、自分のファンだという少年・ミカトと出会う。ミカトという名前は左々暗の小説に出てくる登場人物と同じだった。この出会いに、左々暗は必要以上に気まずい思いをしていた。なぜなら、書き上げたばかりの作品の中で、左々暗はミカトを殺してしまっていたから……。
自分が書いた小説通りに、殺人が起きたら……どう思う?――大学生にして、人気ライトノベル作家の左々暗龍(ささくら・りゅう)は、自分のファンだという少年・ミカトと出会う。ミカトという名前は左々暗の小説に出てくる登場人物と同じだった。この出会いに、左々暗は必要以上に気まずい思いをしていた。なぜなら、書き上げたばかりの作品の中で、左々暗はミカトを殺してしまっていたから……。
見立て殺人と言われるような神話や物語をなぞる形で行われる連続殺人、サスペンスやミステリーでは定番のネタです。 本作はそこから一歩進み、定期的に槍玉に上がる「ゲーム・アニメ・マンガを嗜んでると現実と区別がつかなくなって罪を犯す」的な議論がテーマのひとつになっています。 自身の創作物が人を傷つけることに繋がってしまうのか、創作物が殺意を喚起することはあるのか、その時作者に罪はあるのか…。 創作論を問いながら事件の犯人と謎を追うミステリーが展開していきます。 抽象的なテーマと断定しきらないキャラが多いのでわかりづらいところもありますが、軽妙な語り口で切れ味鋭いセリフが飛び出してくる時はゾワッとします。常に緊迫感が漂っているタイプの作品でした。 小説、漫画、映画とか物語を作る人に読んでみてほしいですね。メタ的な要素が楽しめるはず…。