あらすじ西暦2052年。他人の夢に入り込むことができる「夢先案内人」の渡会時夫は、ある事件から7年間眠り続ける少女・十条青羽の夢をさぐる仕事を引き受けることになった。そして、その夢の中で青羽が幸せに暮らす島の名<バルバラ>をキーワードに、思いがけない事実が次つぎと現れはじめ…!?
7年間眠り続けている少女の夢と100年後の未来がリンクするなど展開が縦横無尽でレジェンド作家の力量に圧倒されながら読みました。しかも文庫版の大森望氏の解説に当初の予定ではバルバラ内で終わる話だったのが締切直前に変更して、以降は毎回辻褄合わせに苦労しながら描いていたらしいとあり更に驚き。自分はSFを読み慣れていないのもあって着いていくのに必死なところもありましたが、渡会先生とキリヤの父子の物語としても純粋に感動しました。