あらすじ渡会の夢調査によると、青羽の夢の中の島「バルバラ」は、100年後の地球で、火星と戦争が起きた後の世界であるらしいことがわかってきた。彼は「バルバラ」の謎を解く鍵が火星にあると考え、キリヤと菜々実たちとともに遠軽へと向かう。その地で、ヨハネによく似た老人に遭遇するが…。
7年間眠り続けている少女の夢と100年後の未来がリンクするなど展開が縦横無尽でレジェンド作家の力量に圧倒されながら読みました。しかも文庫版の大森望氏の解説に当初の予定ではバルバラ内で終わる話だったのが締切直前に変更して、以降は毎回辻褄合わせに苦労しながら描いていたらしいとあり更に驚き。自分はSFを読み慣れていないのもあって着いていくのに必死なところもありましたが、渡会先生とキリヤの父子の物語としても純粋に感動しました。