あらすじある国に息づく残酷なしきたり。それは“影武者として生きること”。――場末の芝居小屋で役者をしていた少年・ロバートは、王位継承権をもつ王女・エリザベスの影武者として声をかけられる。「絶対生きて帰ってやる――」回り始めた運命の輪に、ロバートは飲み込まれてしまうのか?偽り、罠、憎しみ。欲望に満ちた王室の闇を描く!
王国を舞台にしたお話。設定がしっかりしていて、独特の世界観に浸れます。王女の安全を守るための影武者役に選ばれた庶民の少年が、女装すると王女にそっくりという設定自体がワクワクします。 他の登場人物も、単純に「悪い人」「良い人」に分けられず、それぞれの心の動き、葛藤なんかがちゃんと描かれていて深みがあると思います。 歴史を扱う漫画って、人物の関係や王位をめぐる勢力図とか、込み入って小難しくなりがちですが、ちゃんと説明があり、話の進み方が丁寧なのでわかりやすいです。 史実に基づいた設定らしいので、歴史ものが好きな人(とくに英国)は読んでいて面白いと思います。美しい女装男子が好きな人にもおすすめ。