あらすじマンガ家になる前は北海道で七年間、農業に従事していた荒川 弘。今巻も、牛の個体識別番号についてや益虫と害虫の違いなど、牛がいっぱい虫もいっぱいなネタが堪能できたり、家畜&機械泥棒に腹を立てたり、特定の香りと記憶が結びつくMy「プルースト効果」を語り合ったり、強い共感と新鮮な驚きに満ちた多彩なエピソードが盛り沢山!スパイシーな時代、タフネスな笑いをアナタに。祝・連載15周年&累計300万部突破!漲る生命力が牛(ぎゅう)っと詰まった荒川印(あらかわじるし)の特濃☆農家エッセイ・コミック第七弾!
『銀の匙』の著者であり、『銀の匙』→本作という流れで読んだ身としては、漫画がリアルになった感じです。 『銀の匙』のエピソードって一部脚色ありのフィクションかな?程度で読んでいたのですが、どっこい、本作を読むとリアルのほうがもっとキツイ&生々しいのにたまげました。 あ、あの話マジなんだ と、謎の説得力が増す。 そんな副読本として読んでも面白い作品でした。 農業、畜産の過酷さ。 特に、家畜を動物ではなく食料としてとらえて処理していく姿は、そんな感情はエゴだとわかっていても、胸にクルものがある。 時に面白おかしく、あっさりと書いているけど、だからこそ、読んでいて行間に残るものがある。 ただ切々滔々と農業の過酷さやエグさを語られるよりも、よっぽど残る。 普段の食卓にのる食材はすべて、農家の方々のおかげなんだとあらためて感謝したくなる、そんな本でした。 読みやすいし、小さい子供の食育にもいいんじゃないか?と思いました。