あらすじ

15世紀末から16世紀初頭。イタリアは小国家に分立して抗争に明け暮れていた。そんな時、ヴァチカンの法王の息子・チェーザレは、枢機卿職を辞任した。法王に次ぐ高い地位を捨ててまで彼が望んだのは、死んだ弟・ホアンに与えられた教会軍の司令官の地位だった。法王領を狙うヨーロッパ諸国から直接自分の手で守り、領土を広げるため志願したチューザレ。しかしチェーザレの本当の目的は、一国二国の国盗りではなく…!?
恋物語 1巻

幼い頃から心臓が弱かった仮名子。彼女の家庭は複雑で、長男の総士は、離婚した前妻の子供。次男の忍は、後妻にきたお母さんの連れ子。そして、後妻から生まれた仮名子。彼女は忍のことが大好きで、子供の頃は忍と結婚することを夢見ていた。だが19歳になった仮名子は、長兄のすすめでお見合いをすることに。いくら好きでも、法律上結婚などできない忍への想いを断ち切るため、見合い相手の三木と一緒になることを決意するが…。

恋物語 2巻

舞台美術家をめざす玲は、母親と共にイタリアを巡っていた。宿泊先のフィレンツェで別荘のスケッチをしていた玲。そこで、別荘の持ち主の青年貴族・ブルー・レベッキーニと出会う。そのまま2人は一夜を共にした。夢のような一夜が明けると、横には彼の姿はなかった。代わりにいたのは、手切れ金を用意したブルーの執事だけ。それ以来、玲は仕事に生きると決心した。それから4年後。玲は舞台美術の仕事に就いていたが、ある日…。

恋物語 3巻

留奈は、オペラ歌手をめざしてイタリアに留学している。ミラノ・スカラ座の研修生になって2年。世界的な名指揮者のジャンニ・リナルディに、一晩共に過ごせば、今度のオペラ“椿姫”で役をあげると言われた。やっと巡ってきたチャンスのために、女の武器を使おうとした留奈。リナルディは指揮者としての名声に加え、女好きでも有名だった。留奈は、一度はヴェネツィアのホテルの部屋で彼を待っていたが、思いとどまり…。

恋物語 4巻

貴和子は大手建設会社会長の娘で、現在妊娠中。おなかの子供の父親とはワケありで結婚できないのだが、子供を堕ろす気はまったくない。ところが彼女の父親に話せば、堕ろせと言われることはまちがいない。頑固な父親も、生まれたかわいい子供の顔を見ればきっと喜んでくれると思い、貴和子は偽装結婚を計画。その相手に選んだのが、父の部下でエリート社員の上杉だった。

恋物語(5)

貴和子は、深町建設の会長の娘で、秘書も兼ねている。彼女は海外支社の秘密調査のために香港に出向いた。しかし、調査報告をするはずの現地社員のマーク・イーハンは何者かに殺されていた。そして、彼女自身も、イーハンが盗んだ黒い手帳を持っているという怪情報のために、マフィアの若きドンのリュウ・ウォングに拉致されてしまった。手帳には、日本、タイ、香港をまたにかけた大きな売春組織の顧客が書かれていたのだ!

恋物語(6)

私立宝永学院の文芸部所属の姫宮暁(あき)。彼女は小説を書く時に横になると、物語が浮かんできて、熱中しているうちにいつのまにかトランス状態に陥ってしまう。その状態を見た、顧問の壬生先生に病気だと言われてしまい、ショックで部屋を出ていく暁。その時部屋にいた文芸委員の栗栖(くりす)は、文集に載せる自分の原稿がまだ終わってなかった。そこで、暁がトランス状態で書いた「暁の姫君」を無断で掲載してしまい…。

恋物語(7)

2年前までは、なんの取り柄もない普通の女の子だったありさ。だが、人気デザイナーのローラン・クレールとの出会いをきっかけに、スーパーモデルにまでのぼりつめた。そして、秋のコレクションが終わり、彼女が20歳になったら、ローランと結婚することになっていた。しかし、ローランのひとり息子・ジュールは、ありさのような小娘と、大御所の父との結婚に反対だった。だがジュールは、次第に彼女に本気で惹かれていき…!?

恋物語(8)

氏家ひなこは、幼い頃に両親を亡くし、財産家の祖父に育てられた。祖父の死後、高校卒業と同時に、信頼する顧問弁護士の甥・堤英心と結婚した。ところが、夫の英心は異常なほどの愛情過多で、愛情の表現だと言っては彼女のことを虐待する。ひなこはついに離婚を決意し、逃亡をはかった。しかし、簡単には離婚できない。顧問弁護士の恩田を説得しなければ離婚は成立しないのだ。書斎で自分が虐待されている証拠写真をみつけ…。

恋物語(9)

女子大生の大賀満ちるは、3月に卒業したら故郷の九州に帰って結婚することが決まっている。婚約者は写真で見ただけの、全然好みでない男。しかし、相手は資産家なので、傾きかけた父親の会社を救うためには、むげに断ることはできない。ヤケになった満ちるは、友人の結婚式で偶然にぶつかった男に、突然「わたしの愛人をやる気ありませんか?」と声をかけた。3次会まで行って、ふらふらの満ちるを運んでくれたのは…。

恋物語(10)

15世紀末から16世紀初頭。イタリアは小国家に分立して抗争に明け暮れていた。そんな時、ヴァチカンの法王の息子・チェーザレは、枢機卿職を辞任した。法王に次ぐ高い地位を捨ててまで彼が望んだのは、死んだ弟・ホアンに与えられた教会軍の司令官の地位だった。法王領を狙うヨーロッパ諸国から直接自分の手で守り、領土を広げるため志願したチューザレ。しかしチェーザレの本当の目的は、一国二国の国盗りではなく…!?

恋物語(11)

星泣樹夜(ほしなきよ)伝説は、樹齢千四百年の巨木の前で結ばれた男女は永遠に離れないという、恋の言い伝え。小夜はこの伝説が伝わる、昴と望の故郷に遊びにきた。そして小夜は伝説の巨木の前で望と結ばれ、一年後に結婚を。だが、本当は……!?伝説が産んだトライアングル・ラブロマン!!

恋物語(12)

京都の老舗旅館「ひな屋」の一人娘、乃梨子。彼女は学生時代にやったコックリさんに出た名前「嵐椿」が自分の運命の人だと夢見ていた。10年後、女将代理となって働く乃梨子のもとに客として2人の嵐椿が現れ……!?京都の老舗旅館を舞台に繰り広げられる、恋のアバンチュール!!

恋物語(13)

大会社の会長の一人娘にして女社長・貴和子。いわくつきの息子・龍太郎と夫・丈史を日本に残し、彼女は一路、香港へ…。そこで彼女を待つマフィアの黒い罠とは!?そして、龍太郎の本当の父親は!?まばゆい夜景につつまれる魅惑の街・香港を舞台に、甘く危険なラブストーリーが幕を開ける!!

恋物語(14)

静かな海辺の街に暮らす二人の少年、英(えい)と八誠(はっせい)。親友同士の彼らの前に、孤独を胸に秘めた美少女・秋姫(あき)が現れた。大人でも子供でもない、多感な青春時代に出会った三人は、やがて成長し、十四歳になった。秋姫にそれぞれの思いを寄せる少年たちは、愛の深遠に落ちてゆき…!?