恋と嘘(12)ー高崎美咲ー
「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? 政府が結婚相手を指名する世界。少女の好きな男の子のパートナーには他の女の子が選ばれた。かつて、彼を守るためにとある取引をした少女。この世界のどこかで彼が笑っていられるならば、その隣にいるのは自分でなくてもいい。自分は選ばれなくてもいい。そう思っていたはずなのに。溢れてしまった恋心を抱えて、彼女はひとり、思い出の場所をあとにする。「人を好きになるって、何なんだろう?」高崎美咲と、根島由佳吏。命を懸けて恋をしたふたりが、辿り着く先は――。想うことは、止められない。塞いだとしてもどこからか溢れてくる。恋と呼ばれるこの感情に人は輝き、惑い、痛みを知る。そんな想いと同時に明かすことのできない秘密を抱える少女、高崎美咲。どうしても欲しいもののためにある取引をしたという彼女の、その言葉の真意とは…。それぞれの思惑が交錯する中で物語は、ひとりの少女の初恋に遡る。
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