あらすじ

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? 政府が結婚相手を指名する世界。少女の好きな男の子のパートナーには他の女の子が選ばれた。かつて、彼を守るためにとある取引をした少女。この世界のどこかで彼が笑っていられるならば、その隣にいるのは自分でなくてもいい。自分は選ばれなくてもいい。そう思っていたはずなのに。溢れてしまった恋心を抱えて、彼女はひとり、思い出の場所をあとにする。「人を好きになるって、何なんだろう?」高崎美咲と、根島由佳吏。命を懸けて恋をしたふたりが、辿り着く先は――。想うことは、止められない。塞いだとしてもどこからか溢れてくる。恋と呼ばれるこの感情に人は輝き、惑い、痛みを知る。そんな想いと同時に明かすことのできない秘密を抱える少女、高崎美咲。どうしても欲しいもののためにある取引をしたという彼女の、その言葉の真意とは…。それぞれの思惑が交錯する中で物語は、ひとりの少女の初恋に遡る。
恋と嘘 1巻

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? 「誰かを好きになる」━━人はいつの間にその罠に墜ちるのか。人生のパートナーを国が決める世界。それは希望であり、絶望であった。どこにでもいる古墳好きの少年・根島由佳吏は、そのちっぽけな胸に、燃えるような恋心を秘めていた。恋が許されない世界で、16歳の夜、少年は、禁じられた冒険へはしり出す!!

恋と嘘 2巻

16歳の夜、小学校の頃から好きだった高崎(たかさき)さんに告白し、両想であることを知った根島由佳吏(ねじま・ゆかり)。しかし、政府の指名によって結婚相手が通知させる「ゆかり制度」によって、真田莉々奈(さなだ・りりな)を婚約者として決められてしまう。高崎さんへの想いを莉々奈に知られてしまうが、意外にも彼女からは、その恋を応援するという言葉が…。戸惑いながらも少年は、禁断の恋へと身を投じてゆく――。

恋と嘘 3巻

真田莉々奈(さなだ・りりな)はときめいた。政府が指名したパートナーには他に好きな女の子がいた。国家の意思に背き、自分以外の女の子に恋をしてしまっている。まるでロマンス。自分もこの二人の恋を応援しよう。どうせ自分には恋なんて。そう思っていたはずなのに、しだいに根島由佳吏(ねじま・ゆかり)に惹かれていってしまう心。そんなとき、莉々奈のもとに政府からの招集通知が届く。「パートナーと共に講習会に参加せよ」 はたして、それは――。

恋と嘘(4)

世界は恋に満ちていた。愛するべき相手を政府が決めてくれる。人々はその安らぎを謳歌していた。ただひとり、どこにでもいるちっぽけな少年・根島由佳吏(ねじま・ゆかり)はしかし、ずっと好きだった女の子・高崎(たかさき)さんへの想いを胸に、政府通知を拒否しようとしていた。「誰かを好きになる」って何なんだろうか。ネジ、高崎さん、莉々奈(りりな)、仁坂(にさか)、すべての想いが交差する文化祭、「ロミオとジュリエット」の幕がいま上がる!

恋と嘘(5)

人は、恋に落ちる。政府が決めてくれた愛すべき相手を愛することが普通の世界にあっても、想うことは止められない。その証拠に、根島由佳吏と高崎美咲はお互いを自然に好きになってしまった。そこへ運命の相手を問う謎の少女、五十嵐柊が現れる。自分で好きになった相手と政府が決めた相手。人生で一度だけの運命の恋があるならば、その相手はどちらなのか。恋は苦しく美しい。恋は本当の自分を映し出す。恋が、世界を変える。

恋と嘘(6)

何かに踏み出すことは何かを捨てること。運命の恋に憧れる真田莉々奈はある選択を決意する。決断が照らし出すもの、決断が隠してしまうもの。そのどちらもが尊くて、輝かしい。選択は残酷だ。振り回されることはわかっているのに、苦しむことはわかっているのに、どうしてなのか、人は人を好きになる。

恋と嘘(7)

真田莉々奈の選択。根島由佳吏の決意。仁坂悠介の秘密。そして、高崎美咲の意思。もしも政府通知がなかったなら出会った男女はごくありふれた恋人として青春を謳歌していたのかもしれない。だが、交錯する想いは絡まり、縺れ、いつの間にか後戻りできなくなっていた。由佳吏が彼氏として臨んだ初めてのデートで、美咲はある「嘘」をつく──。

恋と嘘(8)

──クリスマス。恋する者たちがそれぞれの恋を確認するこの季節に物語は加速する。恋ってなんなんだ。人を好きになるってなんなんだ。恋を知り、恋を信じ、恋に支えられながらも、恋に振り回されて傷つく少年少女たち。この気持ちが確かなものであると信じていた心が挫かれた時、ある秘密が打ち明けられる──。恋が交錯する怒濤の1年が終わり、誰にとっても忘れられない、かけがえのない新しい1年が始まる。

恋と嘘(9)

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? 近過ぎて、届くことのない想い。せめて側にいるだけでも。そんな日々の終わりは唐突にやって来る。──嘘も、恋も、もう限界だ。 密かな想いが弾けた末、少年は殻にこもり、記憶に潜る。 初めての恋。根島由佳吏との出会い。仁坂悠介の過去が今、明らかになる。

恋と嘘(10)

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? ある人にとって、恋は光だ。ある人にとって、恋は痛みだ。そんな中、誰かが言う。恋なんて全部嘘だ。それでも。他人が邪魔しようとも。他人が否定しようとも。「本人にとっては、その想いだけがたったひとつの真実だ。」数か月前の自分の言葉。それを自ら否定し友を傷つけた少年は、雨の中を駆け急ぐ。否定を、否定するために。根島由佳吏と仁坂悠介。ふたりの少年が、いま向き合う。

恋と嘘(11)特装版

真田莉々奈の選択。根島由佳吏の決意。仁坂悠介の秘密。そして、高崎美咲の意思。もしも政府通知がなかったなら出会った男女はごくありふれた恋人として青春を謳歌していたのかもしれない。だが、交錯する想いは絡まり、縺れ、いつの間にか後戻りできなくなっていた。由佳吏が彼氏として臨んだ初めてのデートで、美咲はある「嘘」をつく──。想うことは、止められない。塞いだとしてもどこからか溢れてくる。恋と呼ばれるこの感情に人は輝き、惑い、痛みを知る。そんな想いと同時に明かすことのできない秘密を抱える少女、高崎美咲。どうしても欲しいもののためにある取引をしたという彼女の、その言葉の真意とは…。それぞれの思惑が交錯する中で物語は、ひとりの少女の初恋に遡る。そして特装版は「ディレクターズ・カット小冊子」付き! 紙幅の事情で泣く泣く編集したエピソードをノーカットで収録したファン必携の完全版!

恋と嘘(12)ー高崎美咲ー

「嘘」は許されない。「恋」はもっと許されない。すこし未来。日本では16歳になると、政府から結婚相手が指名される世の中になっていた。根島由佳吏15歳は、日本の片隅に住む、うだつの上がらない少年。成績もスポーツも中の下。だがしかし、その胸に燃えるような恋心を秘めていた! 恋が許されない世界で、誰かを好きになってしまった少年の運命は‥‥!? 政府が結婚相手を指名する世界。少女の好きな男の子のパートナーには他の女の子が選ばれた。かつて、彼を守るためにとある取引をした少女。この世界のどこかで彼が笑っていられるならば、その隣にいるのは自分でなくてもいい。自分は選ばれなくてもいい。そう思っていたはずなのに。溢れてしまった恋心を抱えて、彼女はひとり、思い出の場所をあとにする。「人を好きになるって、何なんだろう?」高崎美咲と、根島由佳吏。命を懸けて恋をしたふたりが、辿り着く先は――。想うことは、止められない。塞いだとしてもどこからか溢れてくる。恋と呼ばれるこの感情に人は輝き、惑い、痛みを知る。そんな想いと同時に明かすことのできない秘密を抱える少女、高崎美咲。どうしても欲しいもののためにある取引をしたという彼女の、その言葉の真意とは…。それぞれの思惑が交錯する中で物語は、ひとりの少女の初恋に遡る。