あらすじ
アメリカン・コミックス界のカリスマ、フランク・ミラーによるスタイリッシュなハードボイルド・コミックの名作『シン・シティ』。全7巻におよぶ原書を4冊にまとめた日本版単行本シリーズがいよいよ刊行開始。アイズナー賞、ハーヴェイ賞などをコミック界の各賞を総なめにした傑作の全貌がついに明らかになる! 第1巻となる本書には2005年の映画『シン・シティ』の原作の一つである『ハード・グッドバイ』、2014年8月全米公開予定の続編『シン・シティ:ア・デイム・トゥ・キル・フォー(原題)』の原作となる同名作を収録
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アメコミ界において、フランク・ミラーの影響力が絶大だったのは言うまでもない。それは海を超え、この日本においても同じだ。特に松本大洋の初期の絵柄は明らかな影響が見受けられる。 では、なぜフランク・ミラーの作品が海を越えることが出来たのか?それは、このシンシティという余りに男臭く、色気のあるハードボイルドな物語が、誰もが見れば一発で認識できる程の鋭い暴力的な線と、強い白と黒のコントラストで描かれているからである。 不幸なのは色彩の無い日本の漫画から、この絵柄が出てこなかったことである。 1巻から4巻にかけて線からどんどん面的な絵柄になっていくフランク・ミラーの実験もまた面白い。かなりギリギリまで攻めている。