あらすじ

雨の日に出かけた出戻始(でもどり・はじめ)は、ふと目覚めると大広間に寝かされており、弟・清(きよし)のしたことを内緒にしてほしいと話す母娘からエッチな接待を受けて、帰りには大金を渡される。わけがわからない出戻は大家のおばさんから、大きな外車に轢かれてどこかに連れて行かれた男が、出戻だったのではないかと心配していたと聞かされる。そんな時、清とその姉がやってきて……!?
聖凡人伝(1)
SFコミックの巨匠・松本零士が、首吊りが頻発するアパートでゴロゴロ暮らす、冴えない貧乏青年の波瀾万丈に満ちた日常を描いた人生哲学的作品。自殺しようと断崖絶壁にやってきた出戻始(でもどり・はじめ)は、最後の晩餐を食べている時に知り合った美女とアベックに、死ぬのはやめなさいと説得される。翌日、目が覚めた始はいなくなった彼女達を探すと、3通の遺書が残されていて……!?
聖凡人伝(2)
雨の日に出かけた出戻始(でもどり・はじめ)は、ふと目覚めると大広間に寝かされており、弟・清(きよし)のしたことを内緒にしてほしいと話す母娘からエッチな接待を受けて、帰りには大金を渡される。わけがわからない出戻は大家のおばさんから、大きな外車に轢かれてどこかに連れて行かれた男が、出戻だったのではないかと心配していたと聞かされる。そんな時、清とその姉がやってきて……!?
聖凡人伝(3)
セックスコンサルタント・小久保(こくぼ)の部屋の喘ぎ声で、眠れない初春を迎えた出戻始(でもどり・はじめ)。正月なのにパンしかないとふて腐れる出戻は、隣のマンションに住む早名礼子(はやな・れいこ)からたくさんのモチを差し入れされる。裏に捨てられた火バチでそのモチを焼いて食べようとした出戻は、自分のアパートでアベックがエッチしてるのを見て激怒するが……!?
聖凡人伝(4)
疲れ気味のセックスコンサルタント・小久保(こくぼ)から、ピクニックへ行こうと誘われた出戻始(でもどり・はじめ)。早名礼子(はやな・れいこ)や大家のおばさん、おでん屋までも一緒に行き、彼らは大きな広場で盛大に楽しむ。しかし、そこは他人の敷地であり、出戻たちは警察に捕まってしまう。その後、釈放された彼らは、大家のおばさんが留守番を頼まれたその敷地の豪邸で過ごすのだが……!?
聖凡人伝(5)
大切な入社試験の日に激しい下痢で苦しむ出戻始(でもどり・はじめ)。その会社は早名礼子(はやな・れいこ)の口利きであり、出戻は無理をして試験へと向かう。そして出戻は、そこの社長・佐度(さど)にメシを食いながら試験しようと言われて、ビフテキを食べるのを強要されてしまう。なかなか帰ってこない出戻を心配する早名は、出戻を不採用にした佐度に下剤を飲ませて……!?
聖凡人伝(6)
広告社に採用となった出戻始(でもどり・はじめ)は、その仕事で電柱にチラシを貼っていくが、パトカーに連行されてしまう。警察に油をしぼられて帰ってきた出戻は、早名礼子(はやな・れいこ)にエッチな介抱をされている時、押し入れから出てきた広告社の社長に礼金をもらう。そして、社長は他にも本式のお礼として、出戻の部屋に3人の美女を送り込んで……!?
聖凡人伝(7)
年末年始に早名礼子(はやな・れいこ)が企画した大パーティーの手伝いをする出戻始(でもどり・はじめ)。そこで飾りを天井に付けようとした出戻は、天井の裏で男が女の首を絞めているのを目撃する。しかし、それはSMプレイで男から怒られてしまった出戻だったが、男が早名のヌード写真を持っており、しかも早名を眠らせて強姦していた事も知って……!?
聖凡人伝(8)
まるで夜逃げのような大荷物を持って会社から帰って来た出戻始(でもどり・はじめ)。その荷物とはつぶれた会社がくれた大量のエロ本であり、早名礼子(はやな・れいこ)は無職になった出戻に、消耗しても再生産がきく身だからと力づけて、エロ本の上でエッチをする。そして、小久保(こくぼ)に屋上へ連れて行かれた出戻が戻ってくると、早名は別の男性とエッチしていて……!?
聖凡人伝(9)
暑さとお酒でグロッキー状態の出戻始(でもどり・はじめ)は、フラフラしながらもバイトへ向かう。そこで地下室の現場へ降りた出戻は、突然出てきた大量の水で溺れたと思われるが、バルブを閉めて水を引かせて男を上げる。そのお礼にたくさんのお酒をもらった出戻は、アパートの皆にお裾分けをしていく。しかし、大家のおばさんはそれを餞別にして首を吊るか夜逃げでもするつもりじゃないかと考えて……!?すべてを受け入れて、今日も出戻始は生きていく!しんみりじんわり考えさせられる完結巻。