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活発な中学生・ヒロシと、彼のシャツに張り付いた平面ガエル・ピョン吉（ぴょんきち）のドタバタな日常を描いた学園＆下町人情コメディ。ある日、石につまづいて転んだヒロシは、そこにいたカエルを押し潰してしまう。しかし、ペシャンコになったカエル・ピョン吉は、ヒロシのシャツに張り付いたまま生きるほどのド根性を見せる。そして、最初は反発しあうヒロシとピョン吉だったが……!?
後輩・五郎（ごろう）と水たまりをジャンプして遊んでいたヒロシは、大きな水たまりで困っている少女に声をかける。そこで彼女をおんぶして渡ろうとしたヒロシだったが、自分の服を水たまりに置いて彼女を渡らせたキザな男に手柄を奪われてしまう。そしてその真似をしてカバンを水たまりに置いた五郎が、別の娘からお礼にアンミツをおごられるのを見たヒロシは、シャツとズボンを水たまりに置くが……!?
京子（きょうこ）から映画に誘われたヒロシは、ピョン吉（ぴょんきち）を置いて二人だけで行こうとする。それはいじわるだと京子から叱られたヒロシは、かつてピョン吉と映画に行った時、座ったらピョン吉が映画を見られないので空いてても立ち見になったり、席に置いたピョン吉シャツが首なし人間だと誤解されたりと散々な目に遭ったことを話す。それを聞いた京子は、良いアイデアを思いついて……!?
ヒロシ達と動物園へやってきたピョン吉（ぴょんきち）は、元気のないゴリラに気づく。どうやらそのゴリラは、ノイローゼになっていてなかなか治らないらしい。そんな時、通りかかったゴリライモを見たゴリラは急に興奮しだし、そのゴリラがメスだと知ったゴリライモは動揺して動物園を出ていく。その翌日、動物園を脱走したゴリラは、登校途中のゴリライモを追いかけてくるが……!?
パラソルを立てたり、女の子をモリでつついたりと学校のプールで悪のりしたヒロシは、南（みなみ）先生にしこたま怒られる。その後、京子（きょうこ）をはじめとした女生徒からモテモテの南先生に嫉妬したヒロシは、泳ぎが万能な南先生へ競泳勝負を申し込む。そしてピョン吉（ぴょんきち）の力を借りて勝利したヒロシだったが、京子にピョン吉シャツを後ろ前に着せられ、再び勝負を……!?
遅刻を繰り返すヒロシは南（みなみ）先生から、明日も遅刻したら卒業するまで便所そうじだと言われてしまう。そんな時、母親がおじさんの家に泊まる事になり、ヒロシは自分だけで起床しなければならなくなる。しかし目覚まし時計が壊れてしまい、今晩は寝ないでヒロシを起こすと約束したのに眠っていたピョン吉（ぴょんきち）も信用できないヒロシは、南先生のアパートへ駆け込んで……!?
後輩・五郎（ごろう）とキャッチボールしていたヒロシは、ふとしたことで空手の達人・三角（さんかく）と知り合い、空腹の彼を家でもてなす。ところが三角はヒロシの家に居座る気まんまんで、困り果てたヒロシの母親は通りかかった寿司職人の梅（うめ）さんに助けを求める。そして８年前にも対決していた因縁の関係である梅さんと三角の決闘が始まるのだが……!?
登校してきたヒロシと京子（きょうこ）は、門を通過する女生徒に点数をつけているゴリライモをひどいヤツだと思う。そこで、男らしくゴリライモへ話し合いを申し込んだヒロシは、ゴリライモとともに去っていく。そんなヒロシを好ましく思った京子ら女生徒達は、遅刻してきて南（みなみ）先生に怒られそうになったヒロシを必死でかばう。しかし、ヒロシとゴリライモは手を組んで……!?
ヒロシの似顔絵を上手に描いたカン平（かんぺい）に、京子（きょうこ）ら女生徒達が自分の似顔絵も描いてもらおうと行列する。しかし女の子に慣れていないカン平は、緊張のあまり泣きだしてしまう。その時、そんなことだからガールフレンドができないんだとカン平を一喝したヒロシだったが、放課後、道端に落ちていた手帳から、ものすごい美少女と一緒に映るカン平の写真を見つけて……!?
宝ずし海の家へ無料招待されて期待をふくらますヒロシ達。しかし送迎はトラックの荷台で、海へつくまでの３時間を宝ずしのダンナの浪曲を聴かされたヒロシ達は、宝ずし海の家がシートとパラソルを杭に囲っただけのものでガッカリする。なんとか気を取り直して海水浴を楽しむヒロシ達は、南（みなみ）先生とヨシコ先生がお揃いの水着を着ているのを冷やかすが、そんな二人を見た梅（うめ）さんはショックを受けて……!?
体育の時間、男子に番号を点呼させた南（みなみ）先生は、男子が一人多くなっているのにビックリする。それはピョン吉（ぴょんきち）が番号を言っていたせいだとわかった南先生は、ピョン吉に黙っているように命じる。落ち込むピョン吉を見たヒロシは、南先生へピョン吉を仲間はずれにするなとパンチしながら抗議する。そしてピョン吉を入れて点呼させた南先生だったが、今度は男子が一人少なくなって……!?
血桜組のひろ造（ひろぞう）につきまとわれるお京（きょう）を助けに入ったさかな屋の文太（ぶんた）。その時、ひろ造に刃物で刺された文太だったが、「人斬りゴリライモ」という真の正体を明かして、ひろ造を返り討ちにする。その罪を背負いながら去っていくゴリライモを涙ながらに慕うお京……授業中の居眠りでそんな悲しく切ない夢を見たゴリライモは、自習中に喧嘩していたヒロシと京子（きょうこ）の前に現れて……!?
ヨシコ先生をオンボロ車に乗せて、宝ずしの前を通りかかった南（みなみ）先生。そこで梅（うめ）さんを馬鹿にした南先生は、石を投げつけられて車が故障し、ヨシコ先生は梅さんと学校に行ってしまう。そして昼休み、ヨシコ先生のお弁当を出前のタンメンと交換して食べていた南先生は、ヨシコ先生は梅干しが大嫌いなのだと知って、あるアイデアを思いつき……!?
出前の途中、商店街でヒロシと京子（きょうこ）に出会った梅（うめ）さんは、ネクタイを買うヨシコ先生を目撃する。その翌日、ヨシコ先生が買ったのと同じ柄のネクタイをしている南（みなみ）先生を見たヒロシ達は、梅さんの失恋を確信する。そして南先生からネクタイを見せつけられた梅さんは、大ショックを受けて落ち込んでしまうのだが……!?
親子の縁を切ると脅されたので帰郷することになった南（みなみ）先生とそれに付き添ったヒロシ達は、不良のカッコをしてガラの悪い態度を取る。そうしたらすぐに南先生が不良教師になって帰ってきたと田舎で広まるが、それは両親が強引にすすめる南先生のお見合いをつぶすための計画であった。しかし、その計画を知って激怒する南の父親から逃げたヒロシ達は、ちょっとした誤解で田舎の子供達と喧嘩になるが……!?
ひどく落ち込む後輩・五郎（ごろう）に、相談に乗るぜと声をかけたヒロシは無視されて腹を立てる。そんな時、ピョン吉（ぴょんきち）の「みさ子ちゃんにふられたな」という言葉に泣き出した五郎は、憎い恋がたきがいると告白する。その恋がたきとはアイドルの郷ひろみであり、あまりの憎さに郷ひろみの悪口を言っていた五郎は、ますますみさ子ちゃんに嫌われて……!?
しつこく見合いをすすめる家老・町田（まちだ）から逃れるため、庭師・梅（うめ）の協力で城内を脱出した京子（きょうこ）姫。その後、町娘のみさ子と着物を交換した京子姫は、ど根性大福を売っていたひろどんと知り合い、城下町の生活を体験していく。一方、城内にいる町田は、新八（しんぱち）率いるいじけ八人衆に、明朝日の出までに姫を連れ戻すように命じるが……!?
京子（きょうこ）の弟だけど可愛げのない赤ん坊・周平（しゅうへい）は、梅（うめ）さんや宝ずしのダンナ、猫のマリヤにピョン吉（ぴょんきち）まで泣かせるほどの悪ガキぶりを発揮する。そんなある日、ベビーカーに乗せられていた周平は、ヨシコ先生と南（みなみ）先生に遭遇し、別れ際にヨシコ先生からホッペにキスをされる。その夜、高熱を出して寝込んだ周平だったが、その原因は恋わずらいで……!?
道端で梅（うめ）さんの財布を拾ったヒロシとゴロー幼稚園の園児達は、梅さんから財布に入っていたお金の１割となる４千円をお礼にもらう。思わぬ大金を得たヒロシ達は、そのお金で大都会・新宿へ出かけてアクション映画を見る。そして映画を見た後、興奮したみさ子がコワモテの男に蹴飛ばしてしまい、ヒロシ達はコワモテの男に追いかけられて……!?
ヒロシの家の隣に、テレビ番組の悪役・ゲジゲジ大魔王を演じている俳優・大黒（おおぐろ）の一家が引っ越してきた。ゲジゲジ大魔王の姿で挨拶に来た大黒にビックリするヒロシ達だったが、たまたまヒロシの家にやってきた南（みなみ）先生は驚きのあまり失神してしまう。その翌日の夕方、ヒロシ達は宿直になった南先生をおどかすために、大黒家の道具箱を勝手に持ち出していき……!?
カップルいっぱいの公園で、京子（きょうこ）と待ち合わせしていたヒロシ。そこでヒロシは、向かいのベンチのブサイクな男性が、遅れてきた美人の彼女を殴りつけても惚れられているのを見て、すごくカッコイイと感動する。その後、その男性のマネをしたヒロシは、遅れてきた京子をいきなり殴りつけるが、激怒した京子にビンタされてしまう。そして京子から徹底的に無視されるヒロシは、どんなに謝っても許してもらえず……!?
遅刻の王様だったヒロシが、ずっと無遅刻でいるのにビックリする南（みなみ）先生。それは、早朝に犬の散歩をする美女に恋い焦がれたヒロシが、毎朝彼女と会うために早起きしていただけであった。そしてなんとか美女と接近したいと考えたヒロシは、知り合うチャンスを作ろうとするが、カッコ悪いところばかり見られてしまう。そんなある日、美女が「ひろしくん」と呼んで……!?
南が丘中不人気教師コンテスト20年間連続トップの田代（たしろ）先生は、明後日の2月3日が教師生活20周年記念日だと職員室で猛アピールし、お昼休みには放送部を乗っ取って全校に向けてその話をする。その後、ヒロシをはじめとした生徒達から「先生の絵を描かせてください」と頼まれた田代先生は、生徒達が自分の話に感激したのだと嬉しく思うのだが……!?
よい子の集団「スネーク団」を結成しようとしたゴリライモは、午前４時に登校して、学校のトイレを磨いたり、教室に花を飾ったり、銅像をピカピカにしたりといいことをいっぱいして、生徒達にスネーク団の素晴らしさをアピールする。しかしトレードマークのヘビのシャツを嫌がった生徒達は、誰も入団しようとせず、それに激怒したゴリライモはスネーク団を暴力集団にして……!?
あまりの暑さに机の上で地団駄を踏むヒロシは、校長室にあるクーラーにホースをつけて自分だけ冷気を当てて涼しく過ごそうとするが、校長にそのホースをたき火に当てられて熱気を浴びるハメに。そして扇風機を見てアイデアがひらめいたヒロシは、でかいプロペラをどこかから持ってきて、教室の天井にジャンボ扇風機をつけるのだが……!?
町内恒例菊祭りの青年団によるお芝居「花の三度笠」で、町娘を演じた初（はつ）ちゃんと主役の梅（うめ）さんがとてもお似合いのカップルに見えた宝ずしのダンナ。その後、ヨシコ先生に芝居の旅人姿をほめられた梅さんは、大感激してハイテンションになり、一方の初ちゃんも、憧れの南（みなみ）先生に町娘が似合うと言われて、涙を流すほど歓喜する。そんな二人なのに宝ずしの夫婦は、梅さんと初ちゃんを結びつけようと考えて……!?
放課後にカンけりサッカーをしてお腹を空かして帰ったヒロシ。ところがヒロシの母親は、うちの子はまだ帰っていないと言い張って、ヒロシを家に入れずにいた。その時、通りかかった梅（うめ）さんに相談したヒロシは、脱走した凶悪犯がこの付近に逃走したと知り、ヒロシの家に立てこもっているのでは？と考えて……!?結婚を決意した南（みなみ）先生、ハワイへと旅立つ梅さん、そしてピョン吉は？学園＆下町人情コメディ、ひとまず完結。
半世紀にわたって愛されているマンガ この作品は1970年代に週刊少年ジャンプに連載されたマンガで、アニメ化も果たした有名な作品です。主人公の貝塚ひろしと彼のTシャツの中に生息しているピョン吉の姿は非常に有名で、マンガに疎い方でも知っている人が多いのではないかと思います。ピョン吉の愉快な性格が可愛らしいだけでなく、明るく好奇心豊かで男の子らしい性格の主人公、その他の個性豊かなキャラクターが織りなすストーリーは大変面白く、読みだすと一気に何話も読んでしまいます。連載開始から50年近くが経ちますが、今読んでも十分楽しめる作品だと感じました。