あらすじ

総帥・逢海日永の神祐地狩り、残された標的は嵐座木神社と裏会総本部の2箇所のみ!それぞれ最強一族・扇総本家と裏会最高実力者集団・十二人会が守護する鉄壁の神祐地…。いかな総帥といえど、狩りは困難と思われたのだが…!?そして、修行中の良守が開祖・時守から告げられた烏森の誕生の秘密…。物語は暗い深淵へと加速度的に進んでいく!!
結界師 1巻

その昔、霊感の強い烏森家の殿様が妖しげなものを呼びよせてしまったために、それを退治する結界師が生まれた。かつての城跡に建つ私立・烏森学園を舞台に、400年後の現在も跋扈(ばっこ)し続ける妖怪に立ち向かう墨村家と雪村家の若き後継者、良守と時音の活躍を描く妖結界バトルストーリー!!

結界師 2巻

異能者を束ねる集団=裏会からの紹介状を持った娘・春日夜未が、雪村家に逗留することになった。烏森の地の実地調査に来たという彼女は、時音が幼い頃に亡くなった父・時雄の世話になったことがあるらしく、初対面の時音にも気さくに話しかけてくる。だが、時音はその話を聞くうちに…。

結界師 3巻

強い妖から身を守るため、良守は巨大な岩を使って結界の強度を上げる訓練中。そんなある日、無数の氷の破片を飛ばす妖・氷渡(ひわたり)が現れた!修行の成果を試すチャンスと意気込む良守だが、氷渡の放った特大の一発は、良守の結界を貫通するほどの威力だった…!!

結界師 4巻

いつもより手強い妖に苦戦していた良守と時音の前に現れた男・墨村正守。そいつは良守が苦手な兄であり、強力な結界術の使い手で、妖をいともたやすくやっつける!正守がやってきた真意とは…?烏森に忍び寄る怪しい影の正体は…。

結界師 5巻

高等部の敷地内で、弁当のおかずが次々と消える事件が勃発!犯人の妖を見かけた時音は追跡を始め、その途中で良守の同級生・ユリと出会う。さっきまで妖がいたという場所にユリが案内すると、その地点だけもっさりと苔が生えていた。そのころ良守は昼寝のため屋上に登っていたが…。

結界師(6)

合体して強烈な攻撃を繰り出す3つ子の白羽児を封じた良守と時音。しかし、この戦闘を密かに観察する男がいた。時音の放った式神に不意をつかれた男は、思わず邪気を漏らしてしまい、それを感じ取った良守の追跡を受けることに。異様に長く伸びる手で遠くをつかんで逃げる男を良守は…。

結界師(7)

ある日、良守のクラスで教える黒須先生の肩に、黒猫の霊が取り憑いていた。なんとか成仏させようと考えた良守が原因を調べたところ、以前校庭によく来ていた黒猫を先生が「ノワール」と名付けて可愛がっていたことが判明する。この時まで黒猫が死んだことを知らなかった先生だが…。

結界師(8)

「黒芒楼」の5人の刺客たちによって、呪力封じの方陣に囲まれた良守と時音。結界が使えず、手も足も出ない2人だったが、良守の提案で方陣からの脱出に成功!!すると、それまで人間の姿をしていた5人の刺客たちが、ついにその正体を露わにして…。

結界師(9)

「黒芒楼」では白を中心に幹部6人が集まり、烏森の力を手に入れる方法を議論していた。一方その頃、良守は学校を休んだ志々尾のために、2人分の弁当と自作のチョコレートケーキを持って、彼の家を訪ねることに。和気あいあい(?)と食事する2人だったが…。

結界師(10)

学校の屋上で、ひとり寝そべって物思いにふける限。火黒から渡された、持ち主の姿を真似る使い魔が育つという卵を眺めながら、妖混じりの自身が人間側なのか、それとも妖側なのか迷いを感じていた。そこに現れた良守から、唐突に「好きな子いないの?」と聞かれても浮かない顔で…。

結界師(11)

「黒芒楼」からの刺客・火黒に殺された限の葬儀に出かけた良守と正守。だが、14歳の弟を失った限の姉・涼の悲しみは大きく、参列はおろか香典を渡すことさえ拒まれ、やむなく立ち去っていく。その帰り道、やりきれない気持ちの良守が「黒芒楼は俺がぶっ潰す」と言うと、正守もまた…。

結界師(12)

志々尾の仇を討つため「黒芒楼」に侵入した良守は、城の中心部に捕らわれたところを、別に侵入してきた松戸平介に救われた。白を狙う松戸から、決して白と闘わないよう約束させられた良守は、まずは影宮のいる地下牢を目指すが、その途中、宿敵・火黒と出会ってしまい…。

結界師(13)

ついに火黒と対峙した良守。徐々にパワーが増す火黒に対し、良守は通常とは異なる結界を発動して応戦する。だが、刀をへし折られても火黒の余裕の態度は変わらず、「その術は完成の域に達していない」と言い放つ。そして昔、もっと完成された技を見たことがあるとも…。

結界師(14)

突如、烏森に現れた青年・金剛毅。彼は大きな釘を媒介に魔物を封じる封魔師で、師匠の仇である魔物・邪煉を追っているという。だが、良守が協力しようとしても金剛はこれを断り、力を見くびられたと感じた良守は勝負を挑むが、結界を釘で押し返されあっさり敗北…。

結界師(15)

裏会から、査察のため烏森にやってきた奧久尼と遭遇した良守と時音。事情を知らない良守たちは困惑するが、いつの間にか背後に謎の黒い箱が置かれていて、さらに困惑を深める。そこに正守の代理で刃鳥美希が駆けつけてくるが、彼女は箱を見るなり、良守に「それを捨てて離れて」と警鐘を鳴らす。

結界師(16)

完全体となった強大な妖・黒兜が、なぜか地面に開いた大穴…烏森の地そのものに対して攻撃し始めた。だがそれは烏森の怒りを招き、良守たちが総動員で戦っても全く手に負えなかった黒兜を一瞬で破壊してしまう。今回は烏森に救われた形になったが、査察に来ていた奧久尼はその危険な力を目の当たりにして…。

結界師(17)

春休みに、兄・正守から届いた突然のお手伝い要請。それは正守が長年追っていた相手が神佑地に逃げ込んだため、自分が異界に入っている間、入り口を見張っていてほしいというものだった。「お前は中に入るな」と念を押されていた良守は、しばらく神社の境内をうろついていたが…。

結界師(18)

神佑地にひとり閉じこめられた正守は、影を操ることによって必死で出口を作り出そうと試みるが、闇の力は想像以上に圧倒的なものだった。なんとか道を切り開き、わずかな外の光を目指して歩いていくが、ついには力尽き倒れてしまう。だがそのとき、外から自分を呼ぶかすかな声が聞こえてきて…。

結界師(19)

烏森学園に侵入し、爆発的な勢いで増殖し続ける黒蝶の妖。良守と時音、さらに繁守と時子も駆けつけ、正統継承者の4人が協力して作る巨大な「四師方陣」で黒蝶を包みこむ作戦に出る。かたわらで見ていた閃は、本来力の均衡した者たちがやるべき術を、力関係のバラバラな4人が行うことに危惧を感じるが…。

結界師(20)

正守を陥れようとする扇一族の陰謀で、神佑地に向かった扇五郎。そして痛めつけた土地神と調査中の夜行部隊を遭遇させ、まんまと夜行に主殺しの罪をかぶせてしまう。土地神との戦いで部下を3人も失い、苦境に立たされた正守だったが、そこで奥久尼から情報交換を持ちかけられて…。

結界師(21)

扇一族による神佑地狩りが相次ぐ中、いつものように夜の見回りに出た良守。影宮と秋津に校舎屋上で自作ケーキをふるまったりしていると、突如上空から地蔵のような姿をした土地神が現れる。地上にいた時音ともども成り行きを見守ってると、その土地神は凄まじい邪気を放ち、血の雨を降らせ始めて…。

結界師(22)

烏森を守るためとはいえ、重罪とされる「土地神殺し」をした時音のもとに、裏会検察室の2人組が身柄拘束にやってきた。事情を聞くだけと言いながら、かなり強引な形で「断頭島」と呼ばれる湖上の隔離島に連行された時音。一方それを聞いた良守はいてもたってもいられず…。

結界師(23)

断頭島を脱出しようとする時音と夕上は、炎上寺彩子の追跡を受けるも、そこに良守が現れて危機を救い、合流を果たす。行く手には新たな敵・夜城が立ちはだかり、背後からの彩子と挟み撃ちに遭う状況だが、逆上している彩子は単独で攻撃しようとする。しかし、味方であるはずの夜城から見えない攻撃を受けた彩子は…。

結界師(24)

裏界総本部より派遣された氷浦のことを、いまだ信じられずにいた良守。そんな中、烏森に2体の妖が出現、良守は氷浦の腕を試すため、妖1体を任せることに。一方それを見ていた影宮は、妖に違和感を感じ、裏がないか探っていたところ煙の中に2つの人影を見つけて…。

結界師(25)

暴走した烏森の力の影響で、吸血鬼に変化して暴れ出した秀。氷浦は良守との約束を守り、秀を傷つけず押さえつけることに成功する。そして事態が落ち着いたあと、良守は烏森の主と直接会話したことをみんなに話す。それは「この土地に飽きたから外に出たい」と言う烏森をなだめたという内容で…。

結界師(26)

以前に烏森へやってきた予言者の巫女が、再び良守たちの前に現れた!彼女の名は、裏会の極秘組織「蛇の目」に所属するサキ。彼女は「裏会の残酷な未来」を変えようとした主人の指示で全国の神佑地を回っていたが、組織に戻ったサキを待っていたのは主人の死だった…。

結界師(27)

再び烏森を襲撃してきた2人組の女術者。その1人・カケルの術により、学校が敷地ごと宙に浮かび上げられた!宙に浮いた校庭で、良守と時音がカケルと対峙していると、壱号と呼ばれる男と氷浦が相次いで駆けつけてくる。しかもカケルたちは氷浦のことを「参号」と呼び、この間まで自分たちの仲間だったと言い出して…。

結界師(28)

突如現れた日永の刺客・零により、烏森襲撃の黒幕が夢路だと知った正守。一方、烏森では、近隣の街ごと破壊しようとするミチルとカケルの術を止めるべく、夜行まじない班が奮闘中!対して、良守たちの前には壱号と弐号が立ちはだかり苦戦をしいられていたが、なぜか良守は動じず瞑想状態で…。

結界師(29)

蒼士が扇七郎に斬られた!逆上した良守に烏森が助力を囁き、異常に膨れ上がった力は暴走状態へ。黒芒楼の火黒と戦った時をもはるかに超える制御不能な力…このまま良守は烏森の力にまれてしまうのか!?一方、幹部が次々に殺られた裏会十二人会の中で正守は己が権限を拡大。総帥に対する反攻の糸口を探し始める…。

結界師(30)

地下より現れし漆黒の天守閣内へ母・守美子と共に潜入した良守達。異形の者達が闊歩する城の内部で殿の居場所を求めて彷徨う一行だが、気配はすれど肝心な姿が見当たらない。そんな時、何かに気付いた良守のとった意外な行動とは!?そして、物語の歯車は激しく動き出し、結界師達の運命にも大きな変化が起ころうとしていた…。