あらすじ岩下さとりはバイト先のコーヒーショップに現れた謎の着物美人をひと目見た瞬間、夢中に そんな時、着物美人から頼まれごとをされ、憧れの着物を着させてもらうことになった! 着物の美しさと、日本の伝統的な文化の奥深さに、心を打たれて――?
掲載誌情報ココハナ集英社2025/01/28抱きしめて ついでにキスも/美食探偵 明智五郎/キャラメル シナモン ポップコーン/まだ真剣に生きてないだけ。~30代女漫画家の独り立ち日記~/たまのこしいれ ―アシガールEDO―/じゃのめのめ/2.43 清陰高校男子バレー部/しろくまカフェ today’s special/岬くんの不器用な溺愛/はじめてのひと/失敗飯/ジカジョの惑星/コリドー街の女たち/1日2回/乙女椿は笑わない/Papa told me Cocohana version/Talent −タレント−/花見小路北日記 分冊版/燕は戻ってこない/十羽子さんの背中は広い/ワークラブアンバランス/おつかれミッドナイト/ロンドンから5時間以内/
作品情報著者東村アキコarrow_forward_ios巻数6巻arrow_forward_iosカテゴリ女性マンガarrow_forward_ios出版社集英社arrow_forward_iosレーベルココハナarrow_forward_ios掲載誌ココハナarrow_forward_ios年代2020年代arrow_forward_ios刊行期間2022/12/23~2024/11/15※電子版発売日登場人物登場人物・キャラクター(2)
あらすじ岩下さとりはバイト先のコーヒーショップに現れた謎の着物美人をひと目見た瞬間、夢中に そんな時、着物美人から頼まれごとをされ、憧れの着物を着させてもらうことになった! 着物の美しさと、日本の伝統的な文化の奥深さに、心を打たれて――?
この作品で印象深いのは「言葉の通じなさ」だ。 カフェ店員の主人公女性が、お客の着物美女を師匠と仰ぎ着物文化に入ってゆく物語だが、この主人公、徹底的に素人。文化が違う。 師匠が発した言葉が誤変換されて主人公に届くやりとりが面白いのだが、そこにあるのは完全な文化の断絶。懸命に喰らいつく主人公だが、一つの用語を理解するまでがもどかしい。 私は着物文化に憧れて、いくつかの着物マンガ(『恋せよキモノ乙女』『またのお越しを』など)を読むのだが、知識が足りずについてゆけないことがある。詳しく解説がついているにも関わらずだ。 『銀太郎さんお頼み申す』は、主人公のゆっくりな理解速度が素人の私を置き去りにしない。そして彼女に教える師匠や周囲の女性たちが(時々呆れながらも)きちんと教えてくれるのが良い。失敗のフォローも優しい。 主人公はどうして助けてもらえるのか。それは彼女が本気で喰らいついているから……それくらいしか今のところ思い当たらないが、案外そういうことが大事なのかもしれない。 恐らく私が未だに着物物文化を理解できないのは、そこに入ってゆかないから。一方本作の主人公は無知だが、自分の求めるものはこれと決めて飛び込み、上手くいかなくても諦めず、少しずつでも成長を喜ぶ。そんな姿勢が文化を楽しむための、いちばんの「センス」だとしたら……そう思うと、不器用な彼女を羨ましくさえ思った。