全12巻の大河ドラマの第1巻。地震と凶悪なウイルスによって荒廃した世界を描いた作品。神奈川県厚木市にある理化学研究センター、そこは日本でも数少ないP4実験室を完備し、エボラ出血熱等危険度最高レベルのウイルスを扱える施設。ここから最終ウイルス兵器“Z”が研究の第一人者であった矢口博士によって持ち出される。そのタイミングで関東大震災よりも規模の大きい関東大地震が発生し、最終ウイルス兵器“Z”が拡散し、さらには東海地震も発生し、日本政府は南関東を囲むかたちで自衛隊を配備、関東隔離政策を実施することになる。そのような背景のなか、テツをグループリーダーとする子供たちの共同生活が営まれていた。ある大人グループと対立し、囚われていた怜子がグループに合流する。テツたちは「帝王」の支配下に置かれた町から物資を盗もうとして、大人たちの罠にはまるのだが…
「真空地帯」はデザスター後のサバイバル漫画であり、2011年の3.11を経験した今、読んでもらいたい漫画だ。この巻は1991年1月に刊行されている。巨大地震と凶悪なウイルスによって隔離された関東地方。そこでは、テツをグループリーダーとする子供たちの共同生活が営まれていた。その場に残ることを選択した仲間と別れ、テツ、薫、チビの3人は関東を脱出する旅に出ることになったが、その道中、秘密を抱えた母娘の一家に遭遇する。母娘と別れ、関東の壁を出ようと試みたとき、チビに悲劇が訪れる。そこで会った第二師団長の蛍火と名乗る女性から、真相を知りたければ厚木の理化学研究センター行ってみろと言われ、テツと薫は厚木へ向かうことになる。この巻では薫の隠していた秘密が明らかになり、凶悪なウイルスをばらまく原因となった矢口博士が登場。今後の展開が期待される巻となっている。