そうだよねシュウ。約束したもんね。あの日俺たちはずっと「親友」でいようって──。ツクルは幼馴染で意中の相手でもあるシュウと同居している。しかし、「親友」である以上、今以上の関係は望めない。だから違う誰かと身体を重ねて、自分を満たしていた。そして新しいその相手・楠見から提案された条件のは、「手錠と目隠し」をしてプレイすること。ある日、プレイ中に楠見の指を噛んでしまい……?
「俺が……男を…好きって…シュウはなんとも…思わないの…?」「俺はずっとツクルの味方だからね」 ツクルはシュウとの思い出を思い返す。高校三年生だったツクルは学校でゲイであるということを理由にいじめられていたが、それを知ったシュウは代わりに怒って、ツクルの味方でいてくれた。「幼馴染」で「親友」である二人には、それ自体が障壁だった。ある日、シュウは知り合いの楠見にあるお願いをする。
俺がセックスする理由も俺の気持ちも知らないくせに── 楠見とシュウはバーで酒を飲み交わしながら、ある取引をしていた。そしてその取引は成立、楠見はその話を受けてくれた。数日後、ツクルと楠見が会うホテルに、シュウの姿があった──。
「……あれ?この匂い…──」 楠見とホテルで会い、いつものように手錠と目隠しをして行為に移る。そこには、シュウの姿があった。何も知らないツクルは行為後、楠見に「片想いなんて時間の無駄だよ」と自分の思いを打ち明ける。それを隠れて聞いていたシュウ。翌日、クリーニングを頼まれたツクルはついシュウのシャツの匂いを嗅いでしまい、とあることに気付いてしまう──。
「返せよ 俺の二十年 返せよ」 一瞬よぎった疑惑を振り払い、これまでと同じように楠見になりきってツクルを抱く生活を続けようとするシュウ。ある日、ツクルは楠見との情事の前に、ラブホテルに入っていくシュウの姿を見てしまい、自分の失恋を確信してしまい……?
ツクルはシュウのアパートを出て1週間。ツクルとの関係を思い返す中で1本の電話がかかってくる。シュウからの電話かと慌てて電話に出たツクルの電話の相手は楠見だった。楠見に言われるままホテルに呼び出されたシュウは――…!?
楠見に呼び出されてホテルに向かったシュウ。楠見との会話後隠れていたツクルが表れた。お互いの気持ちをぶつけ合う二人だったが――…!?
楠見の計らいで晴れて両想いになったツクルとシュウ。お礼も兼ねて楠見の家にお呼ばれされ、向かうと楠見と落ち合っていたバーのバーテン・リンがいてー…!?