あらすじ1983年5月26日。絶好の釣り日和りの男鹿半島へとやって来た杉村真。だが…釣りに夢中の杉村を、突然の地震が襲った!前代未聞の大津波に巻き込まれてしまうが、九死に一生を得た。死者26人、行方不明者64人もの被害をだした大地震と津波…。杉村は、実態調査をすることを決意するが、調査や取材を重ねる内に、釣り人や沿岸住民が、いかに津波に対して無防備だったかを知ることになる…。
矢口先生が災害を元にして描いたものとしては、三毛別羆事件の『羆風』が有名だと思うが、こちらも壮絶だった。 当時の新聞や写真、聞き取りによる実体験に脚色を加えたドキュメンタリーになっており、単に分かりやすいとか読みやすいというだけでない、語り手としての力を持った作品になっている。