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町に突然「神」がやってきた。その自称・神はボロボロの衣服をまとい、駅前で大声を張り上げて演説をするのだった。「民よ聞け! この世に人間のいる限り争いは絶えない。世界に平和が訪れる日など永遠に来るわけがない! いや、ただ一つ平和への道がある。それは核を増やすことだ。世界中の国が核を保有すれば戦争は起こらん、双方が怖くて手が出せないのである」とこの調子で鬱陶しいことこの上ない。この自称・神は演説を終え、飯屋に入ると……? (「淫者の声」より) 山松ゆうきちの傑作短篇集!