あらすじ森下愛と友達の距離を保ったまま4年生となり、就職活動を始めた真壁純平。マスコミ業界を志望するが進展はなく、仲間の前田裕司や村木力也も、同じく面接試験で苦労を重ねていた。そんなある日、純平は練習のつもりで受けた一般企業の採用試験で、偶然にも愛と一緒になるが…!? ――卒業、就職、結婚… 少しずつ何かが変わっていく…! 『週刊ビッグコミックスピリッツ』誌上で大人気を博したキャンパス恋愛グラフィティも、いよいよ第9巻!
そんなファンタジーみたいな学生生活を送った人には特に刺さるんではないでしょうか。私にはありませんでしたが。。 最初は単なるラブコメかと思っていたけど、後半の就活のあたりはかなりリアリティのある群像劇で、モラトリアムから大人になっていく過程でのヒリヒリした人間関係が面白くて一気に読んでしまった。物語の舞台は現在にありつつ、なんでこんなことになってしまったのかを思い出しながら進む構造も効いている。 自分の記憶ではこれが描かれた2003年前後に一度80年代のリバイバルがあり、2016年くらいからまた80年代の波が来ている(今度は世界的に広がりつつ、90年代にスライドしてる感もあるが)。しかしいま80年代を振り返ることと、20年前に80年代を振り返るのは、同じように見えて決定的に違うんだな、ということを震災や新型コロナ、働き方改革や#MeToo運動などを経験して思う。