あらすじ真壁純平、前田裕司、村木力也の男三人は学生ツアーのスタッフ。森下愛、美村聖子の女二人は住み込みのアルバイト。偶然、与論島でも集まった五人…。そして、仲直りした純平と愛。心を許した愛は台風の夜に、父親に裏切られた自分の過去を語る。すべてを受け止めると口にした純平だが、与論島での最終日、高校時代の彼女に再会してしまい…!? 『週刊ビッグコミックスピリッツ』誌上で大人気を博した、キャンパス恋愛グラフィティの第5巻!
そんなファンタジーみたいな学生生活を送った人には特に刺さるんではないでしょうか。私にはありませんでしたが。。 最初は単なるラブコメかと思っていたけど、後半の就活のあたりはかなりリアリティのある群像劇で、モラトリアムから大人になっていく過程でのヒリヒリした人間関係が面白くて一気に読んでしまった。物語の舞台は現在にありつつ、なんでこんなことになってしまったのかを思い出しながら進む構造も効いている。 自分の記憶ではこれが描かれた2003年前後に一度80年代のリバイバルがあり、2016年くらいからまた80年代の波が来ている(今度は世界的に広がりつつ、90年代にスライドしてる感もあるが)。しかしいま80年代を振り返ることと、20年前に80年代を振り返るのは、同じように見えて決定的に違うんだな、ということを震災や新型コロナ、働き方改革や#MeToo運動などを経験して思う。