あらすじ柳亭を買い取る決意をした松本雅代(まつもと・まさよ)は、そのための借金の保証人になると言ってくれた政治家・山田泰造(やまだ・たいぞう)に、彼が生まれ育った北里村に連れて行かれる。そこで、泰造から「妾になってほしい」と告白された雅代は、その返事に思い悩むのだが、その一ヵ月後にふたりの運命を変える大事件が起きて……!?
女帝シリーズが好きなので読んでみました。戦後の新潟で苦労しながら料亭の女将になった女性が主人公なのですが、彼女が田中角栄をモデルにした人物の愛人になる話がメインで、むしろ最終的には田中角栄物語になっていました。主人公の存在はフィクションなので、田中角栄の話が中心になっていくと存在感が薄くなってしまうのが残念でした。そのあたりの歴史に詳しい人が読むと印象が変わるかもしれません。