あらすじ

「阿片の生産地を移すわよ。絶対に見つからない場所へ‥‥!!」 アヘンで得た金で薬を手に入れるも、ペストに罹った母を救うことができなかった勇。セツ・三郎とともに悲しみに暮れるが、麗華にこのままでは妹弟も同じ運命を辿ると諭され、再びアヘンの密造に手を染めることを決断する。目標金額は一万圓。まずは販路拡大を目指すべく、ある「売人」の確保に動く勇たちだったが、青幇が仕掛けた殺し屋が彼らを狙い動き出していた‥‥!!
満州アヘンスクワッド 1巻

「満州で一番軽いものは、人の命だ」時は昭和12年。関東軍の兵士として満州にやってきた日方勇は、戦地で右目の視力を失ってしまう。「使えない兵隊」として軍の食糧を作る農業義勇軍に回され、上官に虐げられる日々を送るも、ある日農場の片隅でアヘンの原料であるケシが栽培されていることに気づく。病気の母を救うためアヘンの密造に手を染める勇だったが、その決断が自身の、そして満州の運命を狂わせていく…。

満州アヘンスクワッド 2巻

「阿片の生産地を移すわよ。絶対に見つからない場所へ‥‥!!」 アヘンで得た金で薬を手に入れるも、ペストに罹った母を救うことができなかった勇。セツ・三郎とともに悲しみに暮れるが、麗華にこのままでは妹弟も同じ運命を辿ると諭され、再びアヘンの密造に手を染めることを決断する。目標金額は一万圓。まずは販路拡大を目指すべく、ある「売人」の確保に動く勇たちだったが、青幇が仕掛けた殺し屋が彼らを狙い動き出していた‥‥!!

満州アヘンスクワッド 3巻

「僕が必ず彼女を自由にしてみせる‥‥!!」 アヘン増産のため、密売拠点を熱河省に移した勇と麗華。販路拡大に不可欠な「売人」を仲間に加え、護衛を獲得するため訪れたモンゴル民族のもとでは四ヵ国語を操る「通訳」も獲得。一行はいよいよ大都市・新京へ。手始めに満州映画協会をターゲットとして潜入を開始するが、その新作披露パーティーでスター女優・李姚莉の逃亡に遭遇する。実は彼女は中国人女優として偽りの人生を送らされる日本人だった。勇は彼女を手助けすることを決めるが、消えた満州のヒロインを追い、彼らのもとに青幇の刺客が迫っていた‥‥!!

満州アヘンスクワッド 4巻

「戦争を起こすのよ。最後に笑うのは私達‥‥!!」 青幇に拉致された李姚莉を助け出すため、ひとり敵のアジトに乗り込んだ勇。そこで新京のボスである周に真阿片を使って取引を持ちかけるが、パイプに仕掛けた爆薬に気付かれ交渉は決裂。窮地に追い込まれた勇だったが、鞄に仕込んだ第二の爆弾が炸裂し、無事彼女の救出に成功する。満映を手中に収め、スター女優を取り戻した勇たちは、李姚莉を主演に真阿片をプロパガンダする映画の製作に乗り出す。だがその裏で、新京に出回る真阿片の噂を嗅ぎつけ、“阿片王”と呼ばれる男が彼らに迫り始めていた──。

満州アヘンスクワッド 5巻

「そのロシア娘は‥‥二百圓‥‥。いや‥‥買い手によっては三百圓はつけるだろう」 新京で大金を稼いだ勇たちは、さらなる販路拡大を目指し、“東洋のモスクワ”哈爾濱へ! そこで出会ったのは「逃がし屋」と呼ばれるロシア人・キリル。青幇とロシアンマフィアの抗争に巻き込まれた勇と麗華は、彼の運転により九死に一生を得ることに。一方、バータルとリンは、満州一のスラム街・大観園に潜入。阿片窟の売人に真阿片を吸わせることに成功し、商売の好機を掴んだ。勇たちの商売は順調に動き始めたかに見えたが、ある日、大観園でキリルの想い人・ナターシャが姿を消してしまう。裏で動いていたのは「闇の人身売買」を取り仕切る哈爾濱の“悪魔”だった。キリルたちは無事にナターシャを救出することができるのか‥‥!?

満州アヘンスクワッド 6巻

「今夜‥‥決まることになる。誰が哈爾濱(ハルビン)を支配するのかがな」 哈爾濱での販路拡大を狙う勇たちを巻き込み、青幇とロシアンマフィアの抗争はさらに激化! ナターシャを青幇から救出したかに見えた麗華とキリルだったが、不運にもロシアンマフィアの縄張りに足を踏み入れてしまい、ナターシャは麗華とともに再度囚われの身に。そして、哈爾濱を統べる者たち、“悪魔”馮英九と“皇帝”ロジャエフスキーによる大観園を巡る取引の中で、麗華が馮に撃たれてしまい‥‥。勇たちは麗華を、ナターシャを、そして支配者たちに虐げられる哈爾濱の人々を救えるのか?

満州アヘンスクワッド 7巻

「ここには今までにない太客がいる」歯止めの利かない争いの中で、ハルビンをめぐる青幇とロシアンマフィアの対立はピークに! 馮英九に撃たれた傷のために、麗華は戦線を離脱…! 「満州の古都」吉林にいるという闇医者を求めて、勇、リンと共にハルビンを脱出することを選ぶ。残されたキリルとバータルは、幽閉されたキリルの想い人、ナターシャを救うため、そしてハルビンの抗争を終わらせるために、露人事務局に猛攻撃をかける! キリルとバータルは、青幇とロシアンマフィアを退けることができるのか? そして、吉林に拠点を移した麗華たちの次の標的とは!?

満州アヘンスクワッド 8巻

「目的は満州旗人たちから根こそぎ奪うことよ」哈爾濱の死闘、ついに決着──。涙の別れを経たキリルは、愛する人との約束のため、バータルと共に街を後にする‥‥。そして、古都・吉林で一行はついに集結! 闇医者の法外な治療費、そして更なる利益を求め、没落した支配者階級「満州旗人」を標的に定める。穏やかな屋敷町に毒牙を向ける陰で、執念深き憲兵、長谷川もまた勇を追って吉林に忍び寄るのだった‥‥。

満州アヘンスクワッド 9巻

「命を懸けることが私の愛よ…!!」 没落貴族の住まう街、吉林でのビジネスを開始した勇たちは、空前の大成功を収める! 現地の青年・昊天を売人として雇うことで、内側から屋敷町は真阿片の虜に。大金を手に入れた一行だったが、その時、長谷川の放ったスパイの密告で憲兵がリンと闇医者・關を急襲…! 最大の成功の直後、勇たちにかつてない危機が訪れる!!

満州アヘンスクワッド 10巻

「ボスは僕だ‥‥! 決定権は僕にある‥‥!」 古都・吉林で巨益を手にした勇たち。その陰で憲兵・長谷川はいよいよ行動を開始する! リンと闇医者・關、売人の青年・昊天を確保した長谷川は、拷問を通して勇の居場所に肉薄。救出作戦のためにバータルとキリルは立ち上がるが、危機を察した麗華は吉林脱出を進言。その瀬戸際で、勇は商売継続と仲間の命の二者択一を迫られる‥‥! 舞台はそれぞれの思惑が渦巻く警察本部。いよいよ吉林編、クライマックス!

満州アヘンスクワッド 11巻

「人と人とを結びつけるのは金ですよ」 吉林の没落貴族を狙った真阿片密売は大成功。しかし、その代償にリンと關が捕らわれてしまう…! 大切な仲間を救うため、警察本部に侵入した勇。バータルとキリルの企てによる銃撃戦に乗じ、一同揃っての吉林脱出劇が始まる! 執念深き憲兵・長谷川が猛追する中、息もつけないカー・チェイスを制したのは…。そして、ついに満州阿片界の大物、「阿片王」里山柾が眼前に現れる。

満州アヘンスクワッド 12巻

「潜るわよ、上海の闇に‥‥!!」 命からがら吉林を脱出した勇たち。「阿片王」里山柾の“勧誘”を断った一行は、満州を飛び出し、世界征服を狙う! 皮切りに上海への侵攻を目論むが、真阿片密輸の“手引き人”は簡単には見つからない。新京の幽鬼が勇の命を狙う中、謎の貿易商が言葉巧みに接近して‥‥。果たして勇たちは、凶暴な女帝が君臨する魔都、上海にたどり着けるのか?

満州アヘンスクワッド 13巻

「魔都には機が眠っている」 「真阿片で世界を支配する」。満州に収まらない大望を掲げる勇たちは、いよいよ“魔都”上海に到着! 煌びやかな世界の背後には、闇が広がる──。早速、上海マフィア“紅幇”の高級阿片窟を突き止め、次々と手中に収める一行! 早くも商売は順調に思われたが‥‥。上海を裏から支配する“紅幇”の女帝、富国のために人民を虐げる“工部警察”の暴君。それぞれの逆鱗に触れた真阿片は、多民族都市・上海に波乱を巻き起こす‥‥!

満州アヘンスクワッド 14巻

「この手に流れる血は自分で決める‥‥!!」 上海の阿片窟を次々と制する勇たち! “正規代理人”たちの手を借り、真阿片は街を呑み込んでいく。その圧倒的な侵攻速度と品質に、地元マフィア“紅幇”と“工部警察”は剥き出しの敵意を向ける──! 多民族都市・上海の争乱。その鍵を握るのは、迫害から逃れた若き亡命者だった。

満州アヘンスクワッド 15巻

「この手に流れる血は自分で決める‥‥!!」 上海の阿片窟を次々と制する勇たち! “正規代理人”たちの手を借り、真阿片は街を呑み込んでいく。その圧倒的な侵攻速度と品質に、地元マフィア“紅幇”と“工部警察”は剥き出しの敵意を向ける──! 多民族都市・上海の争乱。その鍵を握るのは、迫害から逃れた若き亡命者だった。

満州アヘンスクワッド 16巻

「最後まで戦うのがボスの仕事だ!!」 上海租界の争い、ついに最終局面へ。紅幇の女帝・蘭玉は勇を追い詰め、真阿片製造の手足となることを要求‥‥! 窮地を救出すべく潜入したバータル、そして大望のために蘭玉を裏切った静だったが、“双子の用心棒”の圧倒的な暴力が行手を阻む。仲間を、誇りを、そしてささやかな愛すら踏み躙られた勇。今、真阿片のボスとして、剥き出しの覚悟と殺意を突きつける!

満州アヘンスクワッド 17巻

「必ず真阿片を潰してやるよ」 紅幇最高戦力の双子を破り、ついに上海の女王、蘭玉の喉元へと迫る勇たち。仲間と自由を守るため、勇は絶望と怒りの中でボスとして覚醒! 武器を握り締め、蘭玉に突きつける‥‥。そして真阿片の大量生産を目論み北の要、斉々哈爾に向かう一向! 待ち受けるは真阿片の失墜を狙う、青幇と関東軍、それぞれの精鋭だった。