「そのロシア娘は‥‥二百圓‥‥。いや‥‥買い手によっては三百圓はつけるだろう」 新京で大金を稼いだ勇たちは、さらなる販路拡大を目指し、“東洋のモスクワ”哈爾濱へ! そこで出会ったのは「逃がし屋」と呼ばれるロシア人・キリル。青幇とロシアンマフィアの抗争に巻き込まれた勇と麗華は、彼の運転により九死に一生を得ることに。一方、バータルとリンは、満州一のスラム街・大観園に潜入。阿片窟の売人に真阿片を吸わせることに成功し、商売の好機を掴んだ。勇たちの商売は順調に動き始めたかに見えたが、ある日、大観園でキリルの想い人・ナターシャが姿を消してしまう。裏で動いていたのは「闇の人身売買」を取り仕切る哈爾濱の“悪魔”だった。キリルたちは無事にナターシャを救出することができるのか‥‥!?
満州でアヘンを売り捌いて裏社会でのし上がっていく話なのですが、主人公が腕力でどうにかしようとするタイプとは真逆の化学に詳しい理系男子なところがいいですね!物語が進むごとにONE PIECEみたいに色んな能力に長けた仲間が増えていくのですが、満州と国境が近いロシア人やモンゴル人も仲間にいるのが国際色豊かで逆に今っぽいです。 1話目の冒頭で主人公は無事に裏社会でのし上がって天下を取ったとチラッと明かされていましたが、獄中で亡くなった満州国最後の皇后ってヒロインの麗華ちゃんなんじゃないかなと思ってるんですけど…どうでしょう?ちなみに麗華ちゃんの悪どいところが大好きです。 もうすでに11巻もあるので手を付けるのが億劫になりがちですが、テンポがいいので読み始めたら一瞬でした。年末年始にもオススメです!