あらすじ

「私はこの町が嫌いだ」――鈴木ユキノ38歳。一度東京に出るも、今は大嫌いだった田舎に戻り働いている。声を上げたって、何も変わらないこの町で。そんな中、偶然再会した高校時代の同級生・道子の、かつてないほどの馴れ馴れしさに、戸惑いと疎ましさを隠せないユキノ。既婚と未婚という立場の違い、専業主婦と働く女性との違い…互いをざらざらさせる言葉、それらすべてに言いようのない苛立ちを抱えていくユキノだったが、道子が思わぬ事件を起こし…!? 超新鋭が描く、赤裸々な女の本音の先の、希望の物語。
ON THE ROAD GIRLS 1巻

結婚している女と結婚していない女は、まったく違う生き物だ。それを痛感している鈴木ユキノ38歳。彼女は大嫌いだった田舎に戻って働いている。一番恐れているのは昔の知り合いに出会うこと。そんな中、偶然再会した高校時代の友人・道子の思いがけぬ変貌に、ユキノは……!? デビュー後、「ハツキス」での本作が初連載。痛々しいほどの心理描写で地方都市のリアルな姿を描く超新鋭の話題作!

ON THE ROAD GIRLS(2)

「私はこの町が嫌いだ」――鈴木ユキノ38歳。一度東京に出るも、今は大嫌いだった田舎に戻り働いている。声を上げたって、何も変わらないこの町で。そんな中、偶然再会した高校時代の同級生・道子の、かつてないほどの馴れ馴れしさに、戸惑いと疎ましさを隠せないユキノ。既婚と未婚という立場の違い、専業主婦と働く女性との違い・・・互いをざらざらさせる言葉、それらすべてに言いようのない苛立ちを抱えていくユキノだったが、道子が思わぬ事件を起こし…!? 超新鋭が描く、赤裸々な女の本音の先の、希望の物語。

ON THE ROAD GIRLS(3)

「私はこの町が嫌いだ」――鈴木ユキノ38歳。一度東京に出るも、今は大嫌いだった田舎に戻り働いている。声を上げたって、何も変わらないこの町で。そんな中、偶然再会した高校時代の同級生・道子の、かつてないほどの馴れ馴れしさに、戸惑いと疎ましさを隠せないユキノ。既婚と未婚という立場の違い、専業主婦と働く女性との違い…互いをざらざらさせる言葉、それらすべてに言いようのない苛立ちを抱えていくユキノだったが、道子が思わぬ事件を起こし…!? 超新鋭が描く、赤裸々な女の本音の先の、希望の物語。

ON THE ROAD GIRLS

この物語が"フィクション"ではない人に届いてほしい #1巻応援

ON THE ROAD GIRLS ISAKA
sogor25
sogor25

そこは田舎とも都会とも言えない、でもとても"閉鎖的"な町。男は外で稼いで来るのが仕事で、共働きだろうと女が家事育児をするのが当たり前、そんな今や化石のような前時代的な考えが蔓延る町。そんな町が嫌で東京に就職し、東京のしがらみの中で疲弊してまたこの町に舞い戻ってきた38歳の女性が主人公。 現代の感覚でいうと主人公の考え方はもっともらしく見えるのだけど、それはその町の"普通"とはあまりにかけ離れていて、そこに38歳という年齢、そして一旦町の外に出たにも拘らず戻ってくることになってしまったという状況が重ね合わさって、主人公の苦悩は重くなり、しかし打開策の選択肢は少ないという息苦しさが作品全体にのしかかってくる。痛々しいまでの心理描写が心をえぐってくる、でも目が離せない作品。 この作品のテーマとなる部分はかつての少女マンガでは大きな主題として存在していたのかもしれないが、最近では直接的に扱われることが少し減ってきているように思う。"男性性・女性性"という概念のに対する閉塞感の打破がゴールだったものが、そこから一歩外へと踏み出し、"多様性"というより自由度の高い問題に触れることができるようになってきてるのではないかと感じている。 私自身にとってもこの物語は"フィクション"で、主人公に感情移入はできるものの、この町の"普通"に現実感を得ることができずにいる。でも、この主人公と同じような悩みを抱えている、この物語が"フィクション"ではない人も間違いなくいるはずで、そういう人にこそ届いてほしいと思う作品。 1巻まで読了