あらすじ

【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第三弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。食い扶持のため内職を探しに出かけた守武と薫子は、途中立ち寄った茶屋でひったくりを目撃。守武が犯人を捕まえたことで事なきを得るも、その際に持っていた包みと盗まれた包みがすり替わってしまう。そのことに気付かずに持ち帰った荷を開けると、なんと幕府によって禁じられた春画が大量に出てきて!? そのほか、公家の盗賊・袴垂を気取る若殿と父親の確執を描いた「袴垂」、武士の誇り・刀の鐔をめぐる奇怪な事件簿「黄泉送りの鐔」、高級釘隠しの巡り合わせ「夢の名残」、かつて守武が命を助けた姫君の願いとは…「貴船川の姫君」を収録。
公家侍秘録(1)
【京には秘められた武技があるーー公家の侍にして名刀を守る《刀守り》の時代活劇、ここに見参!】古より公家には、名物・名宝を愛でる心から《もの守り》をする者を置くと云われている――。時は江戸、かつては天皇のそば近くに仕えた名門・日野西も今や無役の貧乏公家…。心優しき当主・晴季と食いしん坊姫・薫子に仕えるは、見目麗しき公家侍の天野守武。だが守武には公家侍とは別に、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた。その家宝を狙い悪だくみを目論む武家が、薫子誘拐を企てていると知り――。そのほか、公家荒らしの魔の手が名刀『久国』に迫る「公家荒らし」、おてんば姫・薫子が妖しき茶会に誘われる「京の花闇」、守武そっくりの若宮に秘められた母子の愛「びんぶく」、友との再会と主従の憂う恋が咲く「古筆守り」、幼き日の守武に繋がる怪事件「幻術」を収録。
公家侍秘録(2)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第二弾!】古より公家には、名物・名宝を守る《もの守り》を置くと云われている――。貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた。元《古筆守り》の斎之介と千香子の祝言に、二人が営む表具屋へ赴いた守武と薫子。そこで幼き頃、千香に借りた形見の人形を返していないと知った守武達は、家中を探してボロボロに汚れた人形を発見する。元に戻せないかと人形屋を巡る薫子だけど、引受先が見つからず…。そのほか、弓矢に込めた清き恋物語「春の通し矢」、守武の縁談と新たな《もの守り》が登場する「秘聞香」、守武の内職先で起こる哀しき復讐劇「印地打ち始末」、斎之介と名画をめぐる殺人事件「真贋、紙一重」を収録。
公家侍秘録(3)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第三弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。食い扶持のため内職を探しに出かけた守武と薫子は、途中立ち寄った茶屋でひったくりを目撃。守武が犯人を捕まえたことで事なきを得るも、その際に持っていた包みと盗まれた包みがすり替わってしまう。そのことに気付かずに持ち帰った荷を開けると、なんと幕府によって禁じられた春画が大量に出てきて!? そのほか、公家の盗賊・袴垂を気取る若殿と父親の確執を描いた「袴垂」、武士の誇り・刀の鐔をめぐる奇怪な事件簿「黄泉送りの鐔」、高級釘隠しの巡り合わせ「夢の名残」、かつて守武が命を助けた姫君の願いとは…「貴船川の姫君」を収録。
公家侍秘録(4)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第四弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。仏前に供える菓子を買うため街に出かけた守武と日野西家一行。大勢の客で賑わう流行りの菓子屋に立ち寄ると、そこで大柄な態度の僧侶・有道と出会う。有道の態度に腹を立てた薫子達は店を後にして馴染みの菓子屋に赴くも、閑散とした店先に呆気に取られる。更に店の奥から狐に憑りつかれたという菓子屋の女将が現れて!? そのほか、宮家の重宝が生んだ悲劇「百世の守」、名刀『粟田口久国』の真贋が交錯する「江戸の土産話」、日野西家当主・晴季に恋の予感!?「名椿の森」、名物裂が引き起こした殺人事件簿「寒山・拾得」、窯元を舞台に姑嫁の絆を描いた「清水窯の姑嫁」を収録。
公家侍秘録(5)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第五弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。日野西家当主・晴季が風邪を引いたため、なじみの薬屋に薬を買いに出かけた守武。ところが店前は役人と野次馬でごった返し、門前払いされそうになったところを薬屋の店主に声をかけられる。そこで店主が偽薬を売った疑いをかけられていると聞かされた守武は、さっそく晴季の命を受け事件解決に動く。だが、その動向を背後から見つめる怪しい影があり…。そのほか、贋屏風をめぐり斎之介と共同戦線を組む「因果の屏風」、才能によって引き裂かれた親子の悲劇「打ち出の小槌」、守武におとずれた美しき楽人との淡い春の行方は…「選ばれし楽人」を収録。
公家侍秘録(6)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第六弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。守武の新しい内職先は、贅を尽くした料理が自慢の料亭・いち松。さっそく働きに出かけた守武と興味本位でついてきた日野西家一行は、いち松の女将と男たちが揉めている場面に遭遇する。なんでも季節外れの高級食材を栽培するためいち松が肥やしを一人占めしているとかで…。そのほか、型破りな若者が起こす珍騒動「ふつつか者の功名」、自害した女子の仇討ち物語「糺の森の…」、風変わりな姫君の婚前家出事件簿「虫籠と虫めづる姫君」、金魚を愛する男が救いたかったのは…「秋の金魚」、仲睦まじい夫婦に起こった悲劇「百間屋敷の決闘」、棚からぼた餅な番外編「薫子、ツキに恵まれるの巻」を収録。
公家侍秘録(7)
【公家の侍にして、京に秘められた武技を使い名刀を守る《刀守り》の時代活劇、第七弾!】貧乏公家の日野西に仕える公家侍の天野守武は、日野西家に代々伝わる宝刀『粟田口久国』を守る《刀守り》の役目も仰せつかっていた――。ある日、父の命日に墓参りに出かけた守武は、そこで父の友人・神尾と再会する。対面の祝いにと神尾の家に誘われるも、彼の内職先である織屋の織子達が相談にきていた。なんでも高級織物“ねねの小袖”を仕立てた暁には特別手当を出す約束をしていた店側が、完成後に支払を拒否してきたと聞かされ…。そのほか、御用車に隠された悪事を暴く「からくり御用札」、珍しい鳥をめぐる善悪物語「無垢なるものは…」、男達を誑かす美人親子の罠「化かし女狐」、悲劇が生んだ親子の別れ話「隅田川無情」、《もの守り》の真髄に触れる「名筆よ、永遠に眠れ」を収録。
首斬り門人帳【電子版】

首斬り門人帳【電子版】

『江戸の検屍官』『暁の犬』の高瀬理恵初期の傑作! 据者(動かぬもの、死体)を斬って刀の切れ味を試す「試剣術」を継承し、代々公儀の御試御用(おためしごよう)の任を拝する“斬首のスペシャリスト”山田浅右衛門。直参旗本の兄の元に厄介となりすさんだ日々を送る神崎又平は、ひょんな事からその門人になるのだった。1話完結形式の本格時代劇を、全8話・271ページの大ボリュームでお届け。史実における山田浅右衛門の実像に迫るコラムも収録した完全版!
雨の杖つき坂

雨の杖つき坂

うどん屋を営み、平穏な日々を送る2人の男。彼らには、知られてはならない秘密があった…。血塗られた過去の業と、新たな出会いが運ぶ皮肉な運命が交錯し、渡世人の哀しい生き様が浮かび上がる。池波正太郎の傑作短編戯曲『雨の杖つき坂』を『江戸の検屍官』の高瀬理恵が渾身のコミカライズ!
暁の犬

暁の犬

『江戸の検屍官』高瀬理恵、最新作!! 裏稼業・刺客! 暗殺の標的は、父を屠った因縁の兇敵!! ある日、壮絶な太刀筋を残す必殺剣の遣い手に小野寺佐内の父は葬られた。その四年後、父が営む道場と暗殺稼業を継いだ佐内にもたらされた依頼は―― 父を葬った刺客の暗殺であった。敵に対する怯えと恐怖に打ち克ち、佐内は父の仇を討つことがことができるのか。因縁の敵と対峙する本格時代剣戟、第1巻!!
江戸の検屍官

江戸の検屍官

【時代劇×検屍×ミステリー!異色テーマを描いた超人気シリーズが電子配信!】現代の捜査では常識である【検屍】。実はこの考えは江戸時代から実在した!検屍バイブル「無冤録述」を片手に北町奉行所に勤める北沢彦太郎は、同僚ですら嫌がる《検屍》に熱を上げ、周囲からは変わり者扱いされている。それでも北沢の心に灯るのは、無念に散った死者達の死の真相を闇に埋もれさせぬという熱き思い。そんな北沢を助けるのは検屍と女が大好きな医師・玄海、異才を放つ天才女絵師・お月。二人の協力を得て、北沢は死体に残された僅かな証拠から真相を暴き出す――!江戸川乱歩賞受賞作家・川田弥一郎の小説を高瀬理恵が精緻かつ華麗なタッチで描き出す。
表具屋夫婦事件帖

表具屋夫婦事件帖

【時代活劇『公家侍秘録』スピンオフ!表具屋の斎之介と千香、夫婦二人三脚で事件解決に挑む――!】元《もの守り》で公家侍の斎之介と、元公家のお姫様だった千香は、表具屋を営む仲良し夫婦。そんな二人が住む長屋に新しく越してきた扇子絵描きの女・卯乃は、暗い性格から千香以外の住民から避けられていた。そんなある日、卯乃と夫婦約束をしている与四造が儲け話を持ってくる。その内容は、千香のかつての身分を利用して武家を相手に金儲けをしようというもので…。そのほか、一枚の掛け軸に秘められた哀しき過去「花籠にいっぱいの」、斎之介に浮気疑惑が浮上して!?「隠しごと」、香具屋の女将・妙の憂いが気がかりな千香は…「聞こえてくるのは」、仕事先で出会った親子の不運な縁を描く「めぐりあわせ」を収録。
明治撃剣伝

明治撃剣伝

時は明治七年――鳥羽・伏見の戦で兄を目の前で斬られた上、自らも手傷を負わされ屈辱を味わった少尉・城戸。喧嘩騒ぎを起こした自身の小隊を嗜めに赴いた先で、ある女剣士と出会う。名を砂江という女剣士は、偶然にも兄の仇である川田の妹だった。敗北の恥辱をすすぐべく、川田に立ち合いを挑む城戸だったが、川田は相手にせず…。
夢想の剣

夢想の剣

「全ては仇を討つために――」。敵より速く抜き打ちざまに急所を斬る『夢想流抜刀術』を極めた林崎甚助。戦国の世、諸国をめぐり武者修行を続け剣豪として名を知られ始めた甚助にはある目的があった。それは14年前、父を闇討ちし母を凌辱して逃げた仇・坂上主膳を討つこと。ついに京の地で憎き仇・坂上と相見えた甚助は――。
春雪の門

春雪の門

愛する誠之助から縁組の破談と、父・甚左衛門の暗殺を予告された千秋。近思組に誓約を立てた誠之助は、殿様の命令で憎まれ役を負わされた千秋の父を斬るという。明朝までに逃げるよう促す彼に対し、千秋含めた甚左衛門の娘三人は、逃げずに父とともに刺客を迎え撃つことを決意する。誠之助と刺し違える覚悟を決めた千秋は――。
江戸女流画人伝 花篝

江戸女流画人伝 花篝

「江戸女流画人伝 花篝(はなかがり)」のあらすじ/ストーリー 澤田ふじ子の短編集「花篝-小説日本女流画人伝-」のなかから江戸時代を舞台にした「天の鳥」「悲の枕」「風に啼く」「花篝」の4作品を漫画化。男性画家に比べて後世に伝えられることも少ない、埋もれた女流画家たちの波乱に富んだ人生を描く。
江戸の検屍官

江戸の検屍官

現代の捜査では常識ともいえる『検屍』。しかし江戸時代すでにこの考え方は実施されていた。当時、検屍のバイブルといわれた「無冤録述」という書物がある。これを片手にどんな死体であっても詳細に調べ、殺人の真相を語らせるという北町奉行所の天才同心、北沢彦太郎。検屍の技術では及ぶ者なく、好んで現場に出かけ、淡々と死骸を調べる北沢を変わりものとそしるものも少なくはなかった。そんな北沢を助けるのは検屍と女が大好きな医者・玄海、そして女絵師お月。三人は玄海の見立てと、大きく損傷した死体から生前の顔姿を見通して似顔を描くお月の技量によって難事件を解決する腕利きチームだ。さて、今回は井戸の底で見つかった自殺とおぼしき死体が、このチームの検屍で意外な真実を語り始めた。井戸の死体の無念の声とは?北沢は真犯人をつきとめられるのか?江戸川乱歩賞受賞の川田弥一郎の小説を高瀬理恵が華麗な筆で描く。