あらすじ

偏屈な陶芸家・青林(せいりん)の家に住み込んで、料理をつくることになった清水虹子(しみず・にじこ)。その台所を取り仕切る女性・淵子(ぶちこ)に翻弄されながらも、彼女から料理のことを学びとる虹子の姿を見て、青林は虹子の作る料理が楽しみになっていく。それに嫉妬した淵子は、虹子を罠にかけようとするが……。
花板虹子(1)

女だてらに板場を仕切る凄腕板前・清水虹子(しみず・にじこ)の活躍を描いた人情グルメストーリー。料亭・藤乃家で花板と呼ばれる板長になったのは、メガネで冴えない女性の虹子だった。板場の者たちは女が板長になったことに反感を持ち、中でも古株の桜井(さくらい)は板場を休んでしまう。そんな時、室井(むろい)が虹子に、フグのおろしで勝負を挑んできて……!?

花板虹子(2)

料亭・藤乃家の板長・清水虹子(しみず・にじこ)は、赤坂・錦雲の天才料理長・玉村(たまむら)に、センスが古いと言われて苦悩する。そんな中、丸菱クラブに出店する権利を巡って、藤乃家と錦雲が料理勝負することに。花見をテーマに腕を競う勝負のために、福桜寺へ下見にでかけた虹子が出会ったのは……!?虹子VS玉村、勝つのはどちらに?

花板虹子(3)

最高の食材に最高の腕で料理を作り上げた玉村(たまむら)と、青空と桜のもとで精進料理を楽しませた清水虹子(しみず・にじこ)。ふたりの料理勝負がついに決着!!そして料亭・藤乃家の板場にナマイキな新人・増沢克己(ますざわ・かつみ)が入ってきた。さっそく室井(むろい)へ喧嘩を売った克己は、室井と里イモの早むき勝負をすることに。負けた方は洗い方から修業のやりなおしになる勝負、二人は懸命にイモを向き続ける。

花板虹子(4)

京都の料亭・荻屋で修業していた清水虹子(しみず・にじこ)は、板長・増沢(ますざわ)から執拗ないやがらせを受けていた。そんな彼女に料理を教えてくれた流れの板前・佐倉(さくら)に、虹子は淡い恋心を抱いていく。しかし、虹子と佐倉が一緒にいるのを目撃した増沢によって、二人は引き離されてしまう。悲しみに暮れながらも、虹子は懸命に修業を続ける。そして三年後、板場で一度も包丁を握ったことのない虹子を親方は向こう板に抜擢すると言い出す。

花板虹子(5)

偏屈な陶芸家・青林(せいりん)の家に住み込んで、料理をつくることになった清水虹子(しみず・にじこ)。その台所を取り仕切る女性・淵子(ぶちこ)に翻弄されながらも、彼女から料理のことを学びとる虹子の姿を見て、青林は虹子の作る料理が楽しみになっていく。それに嫉妬した淵子は、虹子を罠にかけようとするが……。

花板虹子(6)

グルメ雑誌に取り上げられて、料亭・藤乃家の評判を上げていく清水虹子(しみず・にじこ)。そんな藤乃家を馬鹿にする料亭・銀花城の経営者・西雷(にしらい)の挑発に乗った室井(むろい)は、勝手に料理勝負を受けてしまう。引くに引けない状況に立たされた虹子は、料理勝負をすることになるが、対戦相手は修行時代の虹子を導いてくれた佐倉嘉一だった。

花板虹子(7)

料亭・藤乃家と料亭・銀花城の因縁の料理勝負!そこで初恋の人・佐倉(さくら)と対決することになった清水虹子(しみず・にじこ)。動揺を隠せず。第1ラウンドでは敗北した虹子だったが、持ち直し、第2ラウンドの準備をしていた。しかし、銀花城の女将にぶつかられて、大切な料理を台無しにされてしまう。もうつくり直す時間はない……。虹子と佐倉、勝利はどちらに!?

花板虹子(8)

料亭旅館・浅野屋の令嬢・美鈴(みすず)に会うためのお見合い試験に、何度落ちても頑張る室井(むろい)に協力していた清水虹子(しみず・にじこ)。結局合格できずに東京へ戻ってくる室井だったが、室井の一途な想いを知った美鈴が料亭・藤乃家へ押しかけてくる。そこで煮物を食べた美鈴は、父以上の腕前を持った板前の存在を知る。

花板虹子(9)

室井(むろい)と美鈴(みすず)の結婚話に巻き込まれて、美鈴の父・浅野糸次郎(あさの・いとじろう)と煮物勝負することになった清水虹子(しみず・にじこ)。虹子の作った中華風肉ジャガと糸次郎の作った穴子白菜煮、浅野屋の宿泊客が食べ残した量が多い方が負けとなる。勝負は糸次郎が大きくリードしていたが……!?そして、重大な決意をした虹子は、料亭・藤乃家を辞めることに……。

花板虹子(10)

父の残した京都四条を再スタートさせた清水虹子(しみず・にじこ)は、料亭・月光楼から妨害され、開店を間近にしながらも仲居の人数が足りない事態に陥る。その危機を虹子の母親の活躍で乗り切るが、体が弱い母親は無理がたたって帰らぬ人に。悲しみを堪えながらも四条を切り盛りする虹子の前に、月光楼の隠居が放った刺客・岩田(いわた)が現れる……。さまざまな困難に立ち向かう、花板虹子の活躍は必見!