あらすじ

都会への試練を華麗にクリアしたりしなかったりだった1学期も終わり、ついに夏休みに突入です! 受験生にとって一番大事な夏休みを、まちはどう過ごすのでしょう!?
くまみこ 1巻

東北地方のとある山奥、中学生のまちは熊を奉る神社に巫女として仕えていました。ある日、まちは後見人(人?)であるクマのナツに「都会の学校に行きたい」と訴えた。やる気はあっても根気はない、世間知らずのまちに、心配性のナツは都会で生きていくために必要なあらゆる試練を与えていく。

くまみこ 2巻

普段は一緒に薪割りしたり、ご飯つくったり、仲良く暮らすまちとナツ。そんな中、都会に出たがるまちにいつものようにナツは試練を与えるが、今回はちょっとハードルが高かったのか、まちが大変なことに!!

くまみこ 3巻

村役場に勤めるよしおに、特命がくだった。熊出村の村おこし!そこそこ地味な特産品しかない熊出村をどうにかしようと、まち、ひびきまで巻きこんで、一大プロジェクトが始まる!?

くまみこ 4巻

ある日、熊出村と田村村の境にある川で死体が見つかった。被害者が田村村の住人だったことで、刑事は仲の悪い熊出村に疑いの目を向ける。あやしい人物を探る刑事たち、そして捜査の手はついに熊出神社に!?

くまみこ 5巻

ナツが話しているところを村外の刑事に見られてしまい、よしおはナツがゆるキャラだと説明。そこから、村一丸となったナッちゃんゆるキャラ計画が始まった。そして、ついにナッちゃんは全国デビューへ!?

くまみこ 6巻

ナツの幼なじみ、荒ぶる新クマが登場! よしおとひびきのためにナツが縁結びの神様に!? さらにまちには都会に出るための新たな試練が!? ゆるゆる日常系なんて言ってられない激動の第6巻!

くまみこ 7巻

都会への試練を華麗にクリアしたりしなかったりだった1学期も終わり、ついに夏休みに突入です! 受験生にとって一番大事な夏休みを、まちはどう過ごすのでしょう!?

くまみこ 8巻

夏休みのあいだ、村外の若者が熊出村に住むことに!? しょっぱなからナツがしゃべっているところを見つかるし、まちは人見知り全開だし。はたして、まちは中学最後の夏休みを無事乗りきれるのか!?

くまみこ 9巻

前回の一件で反省したナツはまち離れしようと決意する。一方、今井くんが都会に帰ったので、いつも通りの夏休みを満喫するまち。そして、夏の最大のイベント、海水浴の日がやってくる!

くまみこ 10巻

海水浴でよしおがモテモテになったり、ナツがCM出演しちゃったり、いろんなことがあった夏休みも終わりです。そしてついに始まる新学期、深まる秋にまちはなにを思う!?

くまみこ 11巻

ナツの後輩、ナナカマドが恋の相談にやってきた。横で勝手に盛り上がるまちは無視しつつ、ナツとほのか、ナナカマドは三角関係に!? そして、ついに、よしおとひびきの仲が(お酒の力で)急接近!?

くまみこ 12巻

よしおの天敵(?)である八乙女先輩がまちの学校に赴任してきた。 熊出村に訪れる波乱の予感……。 そして始まる秋の大運動会。応援団長はナッちゃんです!

くまみこ 13巻

秋の祭事をこなすうちに、熊出村にだんだんと近づく冬の足音。その恐怖から逃れるため、まちとナツはひたすらに楽しかったころの思い出話に花を咲かす。

くまみこ 14巻

本格的な冬到来!! 屋根の雪おろしから、雪かき、氷柱折りに雪合戦。さらに外に出られない中での冬太り対策と、まちとナツの日常も忙しくなってゆく。そして、東北の田舎の村にもクリスマスがやってくる。

くまみこ 15巻

年末年始、数々の祭事・行事で熊出神社も大忙し。ナツのナマハゲ(のようなもの)や大掃除、新年のあいさつ(にかこつけた宴会)に、今年一年を占う粥占い。そんな中、ついにまちの高校受験が始まる!!

くまみこ 16巻

高校入試前夜、まちは高校のある町によしおと共にやってきた。色々あってよしおは村に帰ることになり、まちはひとりホテルに残された。ホテル宿泊にテンションの上がるまち、無事入試を迎えることができるのか!?

くまみこ 17巻

幾多の苦難を乗り越え、ついにまちは高校生になりました。初めての電車通学では懐かしい“あの人”と遭遇“!? 新しい学校生活に慣れずにとまどうまち、新しい友達はできるかな。

くまみこ 18巻

東京に帰ったはずの今井くんと再会したまち。ところが今井くんはまちのことを覚えておらず、思い出そうとすると謎の頭痛に見舞われるようになっていた。まちは今井くんを助けようとおばあちゃんに相談するが――。

くまみこ 19巻

登校してこないまちを心配した猪狩と頼は、今井くんとともに熊出村にやってきた。友達の突然の来訪に喜ぶまち…。今井くんは自分にかかった呪いを解こうとまちに話しかけるが、敵意むき出しのナツに絡まれることに。

くまみこ 20巻

熊出村の明日の平和のために――、まち、ついに立ち上がる!?実は悪霊だった山神様。まちに異様な執着をみせる山神様は山崩れを起こして、まちを村に閉じ込めようとする。山神様を倒すため、封印されたまちの力を解放する必要に迫られるが、そのカギを握る人物とは――!?

くまみこ

女子中学生巫女と、神の使いのクマ

くまみこ 吉元ますめ
ゆゆゆ
ゆゆゆ

『江戸前エルフ』が好きな方は『くまみこ』も好きかもしれないなと思った。 連載もアニメ化もこちらが先みたいなんですが、知った順番が逆だったので…。 こちらは女子中学生巫女とクマ。 神の使いである、人語を話すクマのナツと祖母と一緒に暮らしている女子中学生のマチは、高校は都会へ出たいと思っている。 でも家電は使うと即壊すほど苦手(冷蔵庫は使用可)、パソコンは少し操作すればブルーどころか黒画面。 Suicaもヒートテックも知らず、クマのナツに都会クイズを出される始末。 薪割りやら、かまどで飯炊きするマチをみているとこれはどのくらい前の漫画なんだろうと思ったのだけど、ナツを見ると現代に戻される。 ナツはパソコン・タブレット・インターネット等々に詳しく、操作も問題なく、テレビも見るし、村には携帯電話の電波が届かないことも知っている。 マチ以外のムラの人たちはナツと同じくらいの知識量にみえるので、もしかしたらマチだけおかしいのかもしれない。 第一話を読んで、そんなマチが都会の高校へ進学して、都会生活をやいのやい過ごす物語かと思いきや…。 村からほぼ出ない。 出るのはナツが与える都会慣れ試練か、村おこしを望む従兄弟の手伝い(なかば強制)。 慣れ親しんだ人以外と会話は苦手で、服も巫女服・制服・ジャージくらいしか持っておらず「服を買いに行くための服がいる」状態。 なんなら村につながる橋が、割とよく崩れ落ちているように見える。村から出られない。 よく考えたらまだ中学生なんだし、そこまでして、ひとりで街なかのイオンやらなんやら行かなくても…と思うのは私が地方の田舎出身だからだろうか。 マチとナツ、二人のやり取りが楽しい。あっという間に読み進めてしまう。

くまみこ

一人と一匹のとてつもなくカワイイものを愛でる

くまみこ 吉元ますめ
名無し

JC巫女とかね、もふもふした熊とかね、私の大好物がメインになった作品が『くまみこ』でございますよ。まいった!可愛すぎてね、何度も何度も何度も読み返しては、鳥取砂丘のように乾いた私の心に、じょうろで水をまいて潤いを感じさせてくれるような、そんな作品です。  舞台は東北地方のどこかにある熊出村。はっきりいって限界集落な熊出村には、中学生巫女の雨宿まちという少女と、人語を解する、半ば神の使いとして崇められている熊のナツがいます。  まちは都会に憧れていますが、長い田舎暮らしのため、一般常識はよくわかっていません。その点、クマのナツはブルーライトカットメガネをかけ、Nexusを操り、なぜか現代社会にとても詳しかったりします。  可愛らしいまちと、わりとリアルよりな造形ながらもふもふとした毛並みとつぶらな目が魅力的なナツのゆるい日常が限界集落を舞台に繰り広げられます。  都会に出たいというまちに、ナツはテストとしてユニクロでヒートテックを買いに行かせたり、ヴィレッジヴァンガードでDVDを買いにいかせたり……、そのどれもが、まちにとってはとてつもなく難しいことなで、いつも慌てふためいてしまうまちが非常にカワイイのです。  このまま延々と、まちの可愛らしさとナツのもふもふを語っていてもいいのですが、ちょっと待って欲しい。  はたして、この熊出村の山奥度合いがどのくらいかなのでしょうか。国道沿いのユニクロまで自転車で40分、ヴィレッジヴァンガードが入っているイオンも、国道沿いにあるようです。当然、ファッションセンターしまむらもあります。私個人が田舎の尺度にしておりますコメリ(ドライブしているととんでもない山奥にあってビックリすることがあります)がどのくらいの距離にあるのかが非常に気になりますが、数値的にみれば、意外と都会…な気がしなくもありません。  しかし、描かれている村の雰囲気や田んぼや森の様子は、ドライブで道に迷った時に、「助けがこないかもしれない」と不安に感じるような日本のど田舎の風景そのままです。都会に生まれ育った人間もなぜか感じる郷愁といっしょに、一人と一匹のとてつもなくカワイイものを愛でるのが、この『くまみこ』なのです。