日本を代表する電機メーカー・テコットの会長を退いた島耕作は相談役に就任する。テコットの枠にとどまらず日本の経済活動に貢献するためだ。そんな島のもとを悩める風花凜子社長が訪れた。風花は、自分より若い彼女に嫉妬し、難癖をつけてくる取締役連中に縛られ、自らのプランを実行できないと思いを吐露。窮地のなか、「テコットを委員会設置会社に変更する」という大胆な構想を島に提案した。実現すれば、報酬や人事の透明性を高めることができるが、プロパーの取締役を減らし、社外取締役を増やす必要があるという。そのためには、取締役会で賛成を得なければならないが、もちろん会議は紛糾してーー新型コロナウイルスが猛威をふるう中、未来のテコットのため、島も動き始める。
日本を代表する電機メーカー・テコットの会長を退いた島耕作は相談役に就任する。テコットの枠にとどまらず日本の経済活動に貢献するためだ。株主総会を前に、中国企業からテコットのグループ企業への買収計画が持ち込まれた。裏で糸を引くのはかつて島のビジネスパートナーでもあった出発集団のトップ、孫鋭だった。孫の狙いはグループ企業のみならず、テコット本体を呑み込むこと。日本の安全防衛にかかわる技術を数多く持つテコットが外資に翻弄されることは国家の危機にもつながる。初芝電産、初芝五洋HD、そしてテコットーー長く務めてきたこの会社を、そして日本の経済を、島は守ることができるのか。相談役として、最後の大仕事が始まる。
※ネタバレを含むクチコミです。