あらすじ

漫画家・ジャガートモ助の仕事場を訪れた鐘野と石上だが、そこには先客が…。彼はジャガーの担当編集者で、締め切り間際なのに原稿が上がらないとぼやく。さらに、漫画家として壁にぶつかっているジャガーは、税金を払おうとしない。鐘野は、それなら単行本の印税を差し押さえると言い出し…。
壁ぎわ税務官 1巻

東大法学部を卒業し、札岡県庁税務課に勤務することになった石上正直。地方上級公務員試験をトップで合格した彼の最初の業務は、税金の徴収。徴収は2人1組で行動するのが基本。さて、この石上とコンビを組むことになったのが、ベテラン税務官・鐘野成樹だった…。

壁ぎわ税務官 2巻

自動車税を14万7千円滞納している狩多大輔(かりただいすけ)の調査を始めた鐘野と石上。石上が調査したところ、狩多は小さな町工場で真面目に働き、酒もギャンブルもやらず、近所でもすこぶる評判のいい男であった。しかし、滞納分は何としてでも払ってもらおうと、2人は狩多の家を訪ねた…。

壁ぎわ税務官 3巻

鐘野の留守中、学校職員の飯山という男が、鐘野を訪ねにやって来た。「滞納している不動産所得税を来週には払う」と、わざわざやって来たこの男は、鐘野の同期で、元県庁職員だった。帰庁し、この男のこと聞いた鐘野は不審に思い、飯山のことを調べ始める…。

壁ぎわ税務官(4)

上田部長が何かソワソワしている。この日は、年に一度の自治省の係長が視察にやって来る日だったのだ。上田部長は、この日、問題が起こらないように札岡県税務課の問題児・鐘野には出張命令を出していた。当日は係長の要求する高級料理を食べさせ、接待がうまくいったと思っていた上田だったが…。

壁ぎわ税務官(5)

「春の納税普及キャンペーン」の一貫として、幼稚園で税金を知ってもらうための人形劇を担当することになった石上。昼休みに人形劇の練習をするものの、女性社員が花粉症のため練習にならない。さらに、石上は彼女たちに「1人で人形劇をやってくれないか」と言われるが…。

壁ぎわ税務官(6)

未滞納の税金を徴収するために、長距離トラックの運転手・浦山の元に足しげく通う鐘野と石上。浦山はトラックのローンを返すのに精一杯で、税金はまだ払えないと2人に告げる。何とか税金を徴収しようとする鐘野は、浦山が月に1度、1人で洒落たレストランでぜいたくな食事していることを突き止める…。

壁ぎわ税務官(7)

正月早々、雑務に追われる石上の元に鐘野から電話が!?呼び出された石上は、鐘野とともに滞納者の元へと向かう。石上たちの着いた先は豪華マンション。滞納者の女性が近所の子供たちに、高額のお年玉をあげるのを見た石上は、すぐに税金を回収できると思うのだが…。

壁ぎわ税務官(8)

最近、パソコンをいじってばかりの鐘野に対し、石上はいつものごとく足を使っての滞納者訪問の日々。そんなある日、訪れた滞納者の厚芽(あつめ)の部屋で、大量のアルバムを発見した石上は、そのことを鐘野に報告する。それを聞いた鐘野は、厚芽が切手コレクターだと判断して…。

壁ぎわ税務官(9)

税金をごまかしているらしい社長を調査する鐘野と石上。どうやら、経営コンサルタントの鐘野猛子が、裏で社長に入れ知恵しているらしい。そこで、消防設備士になりすまして疑惑の会社に侵入したふたりだが、本当に火災が発生!社長が火の中に取り残されてしまう…。

壁ぎわ税務官(10)

漫画家・ジャガートモ助の仕事場を訪れた鐘野と石上だが、そこには先客が…。彼はジャガーの担当編集者で、締め切り間際なのに原稿が上がらないとぼやく。さらに、漫画家として壁にぶつかっているジャガーは、税金を払おうとしない。鐘野は、それなら単行本の印税を差し押さえると言い出し…。

壁ぎわ税務官(11)

なぜか鐘野を慕っている税務課の新人・江見。鐘野も、大学で心理学を学んだという江見を「SBI心理徴収官」と呼び、期待をかけている。鐘野たちと一緒に滞納者の家を訪問した江見は、心理学を応用して徴収に成功。さらに、滞納者の経営するスーパーでも、見事なプロファイリングを見せる…。

壁ぎわ税務官(12)

鐘野と石上が徴収に訪れた細川は、会社をリストラされ、税金が払えない。鐘野は細川を繁華街の高級クラブへと連れ出し、石上と共にポン引きをやらせ、滞納金分を稼がせようとする。不祥事になるのではないかと抵抗する石上だったが、細川は実演販売の仕事をしていた経験を生かして…。

壁ぎわ税務官(13)

スナックのママ・芒野京果は、毒濁電気社長との愛人関係を精算して、その手切れ金で店を新装しようと考えていた。だがその矢先、新しい男と一緒にいるところを写真に撮られ、手切れ金をフイにしてしまう。これでは事業税も払えないと、石上・鐘野に泣きつく京果。調べてみると…。

壁ぎわ税務官(14)

法事に出席した石上は、自分にそっくりだったおじいさんの思い出話を聞かされることに。そこで見せてもらったおじいさんの若いころの写真には、なんと鐘野のご先祖さまも一緒に写っていた。自分の家系が鐘野家に縁があると不思議がって、おじいさんの日記を読んでみる石上だったが…。

壁ぎわ税務官(15)

税務官の仕事始めは、満腹商事の厚顔厚男の脱税を暴くこと。鐘野と石上は、厚顔が常連として入り浸っているクラブに潜入することにした。しかし、厚顔と組んでいるとおぼしきクラブのママ・毬井幸子は、なんと税務課の寄木課長の元同級生であることが判明して…。

壁ぎわ税務官(16)

大学時代の恩師へのプレゼントに、仲間と金を出しあって60万円もする絵画を購入した石上。しかし、鐘野はその絵に何の価値もなく、画家も三流のペテン師であることを見抜く。石上の支払った金を取り戻すため、鐘野が取った秘策とは…。

壁ぎわ税務官(17)

人気のパン屋「飯須戸ベーカリー」に、税金の過少申告の疑いがかけられた。立ち入り調査をしても特に不審点はなかったが、鐘野は小麦粉の高額な仕入れ値に裏があるとにらんでいた。そこで石上と一緒に張り込むことにしたのだが…。

壁ぎわ税務官(18)

確定申告で税務署が忙しいこの時期、2人の男が鐘野を訪ねてやって来た。2人とも、査察で持ち去られた帳簿や通帳が返却されないことに腹を立て、担当官・鐘野を訪ねて来たのである…。鐘野と石上の凸凹税務官コンビの活躍も、これで見納め!徴税に命を懸ける鐘野が下した、最後の決断とは!?