あらすじ巨峰貢(きょほうみつぐ)、大スランプ!!転んだ数だけ、でっかくなれる!!大スランプに陥ったうえに、一度も経験のないキャッチャーにコンバートされる貢。そんなどん底の状態で、自称「世界一の剛速球投手」カマーチョとバッテリーを組むことになった。コントロールの定まらない投手、快音が消えた打者。悩みを抱えながらも、前へ前へと進む二人!3Aの頂点目指して、貢よ、鉄の壁となれ!!
「バカ」を描くには知性がいる、と書いて納得して頂ける方は、是非この作品を読んで下さい。腹を抱えて笑える魅力的なバカが沢山出てきます。 作者の山田先生は、「へうげもの」でファンの裾野が一気に広がりましたが、直前に描いていたこの作品も素晴らしい作品です。 基本、山田先生の作品は「快楽主義者」と「禁欲主義者」のせめぎあいになるのですが、この作品はその構図が実に分かりやすく、更に面白く描かれています。 豪速球に思いっきりバットを振り回す。そのプリミティブなコミュニケーションは山田先生のマンガでしか味わえないものですし、時折垣間見えるシリアスな部分もまたスパイスとしてこの作品を引き立ててくれます。隔週連載でしたが、モーニングで読むのが楽しみな作品でした。