あらすじ

江戸の街で火付けによる火災が連続して起こった。火盗改方は、火事現場の聞き込みと見廻りを強化、数日後に、まさに火付けをしようとしている者らを発見、少年ひとりを捕まえた。その少年への訊問により、ある程度の関連性を掴んだが、その共犯者とおぼしき者が次々に殺された。平蔵は背後に潜む大物がいると判断、勘働き働かせながら捜索を続けていると…「江戸の華」の他、「神明小僧」「松茸の味」「まやかし」「金の行方」「正月拝賀」「初午」「親心」「桜花爛漫」の傑作9編を収録。掲載誌『コミック乱』2014年9月号から2015年5月号までの作品を収録したワイド版最新刊51巻です。
鬼平犯科帳(1)[コミック・ワイド版]

天明七年、火付盗賊改方・御頭(長官)をつとめることになった長谷川平蔵。金箔付きの盗賊たちをお縄にしていく彼を、人々は鬼の平蔵と恐れたのであったが……。池波正太郎原作、さいとう・たかを時代劇コミックの金字塔!「鬼平犯科帳」「血頭の丹兵衛」「老盗の夢」など4編を収録。

鬼平犯科帳(2)[コミック・ワイド版]

鬼平の所に二度まで現れた刺客には芳香があった。この香油は“白梅香”という髪油で「浪花や」で手に入るという。意外な方向に展開してゆく名作「暗剣白梅香」ほか、平蔵が若い頃の馴染みだった女が殺される「むかしの女」「蛇の目」など4編を収録。

鬼平犯科帳(3)[コミック・ワイド版]

平穏に暮らす巣鴨の笠屋の女房・お富は、元は生まれながらの掏模だった。再び仕事を始めたお富だがその背後には犯罪の臭いが。平蔵は……「女掏模・お富」、同心・木村忠吾が大手柄をあげる「谷中・いろは茶屋」、江戸市中に押し込み強盗に入った際、必ずその店の女房を犯す兇賊一味が出現、次々と犠牲者が出る。江戸の人々は”葵小僧”と呼び、恐れたがなかなか捕らえられず……「妖盗葵小僧」など4編を収録。

鬼平犯科帳(4)[コミック・ワイド版]

元盗賊が火盗改方の手先として働いていたが、昔の仲間が現れ、盗みの手伝いをさせられそうになる。その時、鬼平は……「密偵」、同心・木村忠吾を利用し盗賊を捕らえる「お雪の乳房」、荒稼ぎと急ぎ働きで名を馳せた小金井の万五郎という大泥棒の死に際に残した言葉をめぐる「埋蔵金千両」などの4編を収録。

鬼平犯科帳(5)[コミック・ワイド版]

役目を解かれ、休暇を与えられた平蔵は京都へ同心・木村忠吾と旅に。途中、知り合った伊砂の善八から盗み働きの秘伝を教えられ、大店に盗みに入ることに……「盗法秘伝」ほか、京への旅の途中、奈良で大泥棒一味と大立ち回りを演じる大長編「兇剣」など3編を収録。

鬼平犯科帳(6)[コミック・ワイド版]

平蔵が江戸を留守にしている間に、火盗六兵衛一味が市中を跳梁。そのころ、駿府に着いた平蔵一行にその連絡が届いたが、その駿河にも兇賊一味が……「駿州・宇津谷峠」、平蔵の妻・久栄のもとに昔の男・近藤勘四郎が現れ娘が誘拐される事件が起きる……「むかしの男」など4編を収録。

鬼平犯科帳(7)[コミック・ワイド版]

平蔵の密偵となった、おまさが浪人くずれの盗賊集団に拉致され、江戸の郊外の荒れ屋敷に連れこまれた。それを一人で見張る平蔵だったが、ついに一人で乗り込む……「血闘」、網切の甚五郎は加賀を本拠地とする兇賊だが、今、江戸に向かう。その途中、偶然その目的を聞いた老盗・鷺原の九平も江戸に帰る。その目的とは、平蔵暗殺……「兇賊」など4編を収録。

鬼平犯科帳(8)[コミック・ワイド版]

平蔵の屋敷から父の遺品、煙管が盗まれた。一方、そのころ、江戸市中では兇賊が同時多発に押し込みを働き、さらに火盗改方の与力、同心の家族が次々と殺害されて……「流星」、密偵・おまさが活躍する「狐火」、平蔵と親友・岸井左馬之助が事件を解決する「あきらめきれずに」など4編を収録。

鬼平犯科帳(9)[コミック・ワイド版]

鬼平こと長谷川平蔵の存在により盗賊たちも仕事が減り生活も……。そんな折、盗賊たちが集まり、鬼平暗殺の謀りごとをめぐらし、火盗改方の勢いを止めようとしたが……「白い粉」、火盗改方の勘定掛同心・川村弥助は同僚からは小心者と蔑まれていた。ある日、その川村の妻が殺害される。平蔵以下、火盗改方は全力で犯人探索に動き出すが……「泣き味噌屋」など5編を収録。

鬼平犯科帳(10)[コミック・ワイド版]

茶屋で平蔵が知り合った唐津藩浪人・高木軍兵衛は、襲われているところを助けた娘の実家の味噌問屋で厄介になる身。だが、実は盗賊の手先として引き込みに誘われていて……「用心棒」、札差に強盗が押し入った。探索を始めた火盗改方だが、引き込みを働いた女中の評判がすこぶる良く、また足取りもつかめない。そんな時、平蔵と左馬之助が立ちよった料理屋で……「盗賊婚礼」など4編を収録。

鬼平犯科帳(11)[コミック・ワイド版]

恐るべき雲竜剣の遣い手が火盗改メに襲いかかった。2名の同心が殺され、平蔵も襲われたが間一髪で助かった。その後、牛込若松町で起きた薬種屋・長崎屋の皆殺しの畜生働きの中に、雲竜剣の斬りあとがあり……「雲竜剣走る」、火付盗賊改方同心・木村忠吾に縁談があり、平蔵が仲人に立つことになった。忠吾は妻となるおたかに惚れ込んでいたが、一度でいいから「吉原」に行ってみたいという欲望に勝てず、足を踏み入れるが……「火つけ船頭」など4編を収録。

鬼平犯科帳(12)[コミック・ワイド版]

雑司ヶ谷の鬼子母神参道にある馴染みの料理屋まで遠出をした平蔵は、かつて自分が弟のようにかわいがっていた滝口丈助の姿を見かける。剣一筋で生真面目な丈助が、昼間から女性と料理茶屋にいるとは何かあるのではとにらんだ平蔵は調査をはじめるが……「おれの弟」、“狢の豊蔵”という盗賊の頭の弟・稲荷の金太郎が東海道筋の色街、品川に現われたという。彦十は後を尾け、狢の豊蔵一味の“盗人宿”と思われる大黒やを見つけ出す……「見張りの糸」など4編を収録。

鬼平犯科帳(13)[コミック・ワイド版]

三ノ輪の外れの“どんぶり屋”という飯屋では、めっぽう安く、美味くて飯は食い放題、おまけに無宿人や病人など貧しい人々にはただで雑炊を振舞っている……江戸で大評判になった店だったが、怪しいとにらんだ平蔵は客になりすまし、汚れ浪人者の格好で三ノ輪を訪れる……「土蜘蛛の金五郎」、辰蔵の通う坪井道場へ道場破りが入った。松田十五郎と名乗る浪人態のその男の申し出を坪井主水は受け入れたが、弥太郎と辰蔵ばかりでなく目録あたりの連中たちも歯が立たない。話を聞いた平蔵と左馬は、松田十五郎とは、かつての松岡重兵衛ではないかと思い立つ。二人に悪夢のような思い出が蘇る……「土泥鰌の和助始末」など4編を収録。

鬼平犯科帳(14)[コミック・ワイド版]

上野下谷町の娼婦に、経師屋の職人・卯之吉が預けたという大事な品はろう型だった。盗賊の証拠と見破った伊三次は、使いの者に預け、ろう型が平蔵の元へと届く。伊三次の機転で卯之吉ら一味を捕らえることができたことから、伊三次を子分にするが……「猫じゃらしの女」、盗賊界では“隙間風”の異名をとる男・雨引の文五郎。これまで押し込んだ先々で、ただの一件も殺傷したことがなく、盗む金もニ、三十両止まり。一人働きで誰も顔を見た者はいない……。平蔵が雨引の文五郎の顔を知っていたのにはある理由があった。「雨引の文五郎」など4編を収録。

鬼平犯科帳(15)[コミック・ワイド版]

見舞いの帰り、平蔵は剣客・横川甚助が女に追われているのに出くわす。甚助は平蔵の恩師・高杉銀平の許へ身を寄せていた男で、目をかけられていたが、ある晩甚助は金を盗んで夜逃げしたのだった。平蔵は甚助の後を追うが……「麻布一本松」、長谷川家の中間をしていた久助が平蔵を訪ねて来た。聞けば、平蔵の亡き父に隠し子がいるのだと言う。お園という平蔵の腹違いの妹は“三坪”という居酒屋を営んでいるという。堅く口止めをされていたという久助が、約束を破ってまでお園の事を平蔵に伝えに来たのには理由があった。「隠し子」など4編を収録。

鬼平犯科帳(16)[コミック・ワイド版]

小さな商家を狙っては、目撃者を皆殺しにするという残忍な手口の変装の名人・夜針の音松が、最近江戸へ舞い戻ってきたらしい。変装に自信のある同心・松永弥四郎は僧侶に変装し、探索を始める。そこへ以前女遊びをしていた頃、松永に「妙な事」を教えた女・おきねが現わて……「夜針の音松」、新年早々、横田大学の嫡子・千代太郎が誘拐される事件が起きる。横田家の家宝である“国光の一刀”も奪われ、金千両を用意しろという。平蔵が動いたことが犯人一味に知られれば、千代太郎の命が危ない。かといって時間の猶予もない。鳥追いに化け、急ぎ平蔵は横田家を訪れるが……「礼金二百両」など4編を収録。

鬼平犯科帳(17)[コミック・ワイド版]

墓詣の後、目黒不動門前の桐屋へ寄った木村は、見知らぬ男に話しかけられる。“さむらい松五郎”先生という盗賊に人違いされたらしい。須坂の蜂蔵と名乗るその男に、相談を持ちかけられた木村は、そのまま“さむらい松五郎”のふりをして約束をとりつけ、平蔵と共に一芝居うつが……「さむらい松五郎」、金を奪うためなら情け容赦のない殺戮を企てる得体の知れない巨悪の一味は、平蔵の命を狙っていた。捕えるために、一芝居うった平蔵だったが……「鬼火」など3編を収録。

鬼平犯科帳(18)[コミック・ワイド版]

花火見物の納涼船乗り場で、木村と小柳は喧嘩を見かけた。藤堂家の若殿と家来達4人を、次々と柔術で倒した人物は、木村たちの前で火盗改メを名乗ったが、そのような人物に心当たりは無い。火盗改メの名を騙られては迷惑だと話をしていたが……「あごひげ三十両」、久々に浅草寺へ参詣した平蔵は陰陽師の山口天竜を見かける。以前見知っていた頃とは違い、懐具合が良くなったようだったが、“鎌いたち”という手口で金を掏り盗られたのを見て……「毒」など4編を収録。

鬼平犯科帳(19)[コミック・ワイド版]

利平治は二十余年の付き合いだった鷹田の平十と出会った。平十はここ十五年は直接の盗みをした事はなく、口合人として独り働きの盗賊を諸方のお頭へ周旋していた。平十が「火間虫の虎次郎」から急ぎ働きの助っ人を頼まれたことを知った利兵治は……「殿さま栄五郎」、今は亡き鷹田の平十の古女房・おりきの元を訪ねた利平治。そこには「半太郎」と名乗る利平治の見知らぬ先客がいた。半太郎は「尻毛の長右衛門」の元へ平十から周旋されたのだという。一方、橋本屋で気になる下女を見かけたおまさは後を尾けるが……「尻毛の長右衛門」など4編を収録。

鬼平犯科帳(20)[コミック・ワイド版]

品川・御殿山に出かけた平蔵は利平治から以前の仲間だった「石川の五兵衛」を見たと聞く。町駕籠の尾けている石川の五兵衛は、悪党に似合わず美しい男だったが、頬には火傷痕があった。忠吾と共に石川の五兵衛を追う平蔵は、その顔に見覚えがあることを思い出して……「瓶割り小僧」、妙義の團右衛門から、江戸に詳しいことを買われ、利兵治は盗みの助っ人を頼まれる。鬼平に一泡吹かせたいという妙義の團右衛門は、盗賊改メの役宅に二年前から手の者を忍ばせていた……「妙義の團右衛門」など4編を収録。

鬼平犯科帳(21)[コミック・ワイド版]

姉妹のように可愛がっていたお元を兇賊“磯部の万吉”に殺され、復讐を誓うおまさ。“磯部の万吉”に裏切られ、恨みをもつ昔の仲間“今里の源蔵”。そして、以前“磯部の万吉”を取り逃がしてしまった平蔵。“磯部の万吉”を追う三人だが……「怨恨」、西光寺の住職・井関録之助は二十余年ぶりに再会したお福から、お福が乳母として育てた鶴吉のことを相談される。お福は、十二年前実家に火を放ち江戸を去って行方知れずとなっていた鶴吉と再会したという。盗賊の一味となっていた鶴吉は……「雨隠れの鶴吉」など4編を収録。

鬼平犯科帳(22)[コミック・ワイド版]

平蔵は立ち寄った刀屋の庭先で、刀を握りしめ誰かを待ち伏せしている老武士を見かける。思いつめた表情の老武士が気になった平蔵は、素性を隠して老武士の身の上を聞き、敵討ちを手伝うことになるが……「寒月六間堀」、平蔵の部下である木村忠吾は友人の藤田彦七から男と逃げたかつての妻・おりつから手紙が届いたことを打ち明けられるが……「逃げた妻」など4編を収録。

鬼平犯科帳(23)[コミック・ワイド版]

半年前から行方知れずになっていた盗賊改方・久保田源八を木村忠吾の叔父夫婦が見かけたという。平蔵の命令で無事に発見された源八だったが、すべての記憶を失っていた。平蔵は源八と半年前行方不明になった藤沢に出向き……「おしゃべり源八」、玉屋へ立ち寄った帰り道に、覆面の男に襲われている職人風の男を助けた平蔵。覆面の男は取り逃がしてしまい、助けた職人風の男も黙って消えてしまう。不審に思った平蔵は彦十と三次郎に職人風の男を探し出すように頼み……「蛇苺」など4編を収録。

鬼平犯科帳(24)[コミック・ワイド版]

火盗改方・同心の細川峯太郎は、立ち寄った茶店で浪人者と喧嘩になり負傷してしまう。細川から、植木屋に怪しい浪人者が何人もたむろしていると聞いた平蔵は、細川を負傷させた浪人者を見張ることに……「泣き男」、偶然再会したわたり大工“間取りの万三”から、輪島屋の間取り図を盗賊に売りたいと頼まれた火盗改方・密偵の仁三郎。仁三郎から報告を受けた平蔵は、仁三郎に万三の計画通りに動くよう指示し……「深川・千鳥橋」など4編を収録。

鬼平犯科帳(25)[コミック・ワイド版]

同じ道場で剣術を学び、二十数年前に突然姿を消した弟弟子・池田又四郎を見かけた平蔵。又四郎の暗く沈んだ表情が気になった平蔵は、又四郎のあとをつけることに。又四郎の怪しい行動からただ事ではないと推測した平蔵は……「霜夜」、盗め三ヶ条を守る、本格盗賊の頭“墨斗の孫八”と再会したおまさ。平蔵は、勘がよく真面目な孫八を盗賊にしておくのは惜しいと、密偵として取り立てることにした。そして、孫八の身辺を探ることに……「墨つぼの孫八」など4編を収録。

鬼平犯科帳(26)[コミック・ワイド版]

密偵の仁三郎が張り替えの商いに入ったのは、偶然にも佐嶋と忠吾が捕えた大盗“犬神の権三”一味の盗人宿だった。一味は“犬神の権三”を救い出そうとある計画を立て、厳重な清水門外の牢屋に近づくが……「犬神の権三」、盗賊“明神の次郎吉”は、他人の難儀を見過ごせない仏心を持った男だった。お頭から盗めの召集を受け江戸に向かう途中、心臓発作で行き倒れになった老僧から、松浦道場・岸井左馬之助へ届けてほしいと短刀を渡され……「明神の次郎吉」など4編を収録。

鬼平犯科帳(27)[コミック・ワイド版]

今は亡き怪盗・雲霧仁左衛門の乾分で“四天王の一人”と呼ばれている山猫三次と共にいた“州走の熊五郎”を捕り逃がしてしまった沼田藩徒目付・山岡数馬。山岡が追っている“州走の熊五郎”は、盗賊改方でも手配者になっている人物で……「熊五郎の顔」、女賊“掻堀のおけい”の許から逃げ出したいと“砂井の鶴吉”から相談を受けた密偵・五郎蔵。そして、五郎蔵から江戸に大坂の盗賊“和尚の半平”一味が江戸に入り込んでいるときいた平蔵は……「掻堀のおけい」など4編を収録。

鬼平犯科帳(28)[コミック・ワイド版]

おかみ・お竹が金太郎の彫り物をしている肩をさらして出前に駆けずり回る、名物蕎麦屋“金太郎蕎麦”。大繁盛しているこの蕎麦屋は、一昨日“横田屋”に忍び入った独り働きの盗賊と何やら関係がありそうで……「金太郎蕎麦」、亀戸天神で、女賊・おひろと再会した密偵の仁三郎。おひろから盗めの相談を受けた仁三郎は、密偵であることを隠し、おひろのことを平蔵に報告する。そして、仁三郎に裏切られたおひろは平蔵に捕縛され……「浅草・鳥越橋」など4編を収録。

鬼平犯科帳(29)[コミック・ワイド版]

錠前外しの盗賊“玉村の弥吉”を偶然見かけた、元老盗“泥亀の七蔵”。七蔵は弥吉のことを報告するため、平蔵宅を訪れる。平蔵の密偵にはなりたくないと突っ張る七蔵だったが、平蔵に協力することになり……「男の隠れ家」、お八重・殺害現場を目撃してしまった小女・おみよ。平蔵は、下手人の顔を見ているのに見ていないと言い張り、何かを隠しているようなおみよを不審に思う。おみよが真実を隠していた理由とは……「おみよは見た」など4編を収録。

鬼平犯科帳(30)[コミック・ワイド版]

素人女を客に取り持ち、上前をはねて稼いでいる“夜狐の弥吉”。ある日、弥吉は偶然大身旗本家の若殿殺しの現場を目撃してしまい、金になると強請を企む。しかし、その計画が平蔵にばれてしまい……「夜狐」、刀屋を訪れた平蔵は、有名な刀鍛冶・新藤五國光が作刀した刀をある女から買った。しかし、その刀の出所を話したがらない女を不審に思い、女のあとをつけることに。そして、その刀には盗難届が出ていて……「さざ浪伝兵衛」など4編を収録。