あらすじ上野下谷町の娼婦に、経師屋の職人・卯之吉が預けたという大事な品はろう型だった。盗賊の証拠と見破った伊三次は、使いの者に預け、ろう型が平蔵の元へと届く。伊三次の機転で卯之吉ら一味を捕らえることができたことから、伊三次を子分にするが……「猫じゃらしの女」、盗賊界では“隙間風”の異名をとる男・雨引の文五郎。これまで押し込んだ先々で、ただの一件も殺傷したことがなく、盗む金もニ、三十両止まり。一人働きで誰も顔を見た者はいない……。平蔵が雨引の文五郎の顔を知っていたのにはある理由があった。「雨引の文五郎」など4編を収録。
※ネタバレを含むクチコミです。