あらすじ民子の行動の引き金となった、同級生・七子の自殺――― 実の母親にすら「本当の自分」認めてもらえなかった七子と、近い苦しみを抱えていた民子。曜子には全てをさらけ出し距離を縮め、2人で初めて遊びにいく約束をする。しかしその夜、民子は捜査にきた警察を襲ってしまい……? 「私には、もう時間がない」―――民子と曜子、2人の逃避行が始まる。
閃光とは、一瞬に放たれる強烈な光のこと。 放たれた光は一瞬で消えても、光を見つけた記憶はずっと残るはずだ。 野生動物のように暴れ回り、激情のままに突き進む民子がとにかく魅力的。 死にたがりのクラスメイトをひたすら追い詰め、殺してあげると笑顔で襲いかかる。 狂気の沙汰。頭がイカれてるとしか思えない行動。 それでも民子の剥き出しの感情に触れると、正しいことのようにさえ思えてしまう。 生と死の狭間に追い込まれて、民子の強烈な光の下にに晒されたら、剥き出しの自分でぶつかるしかなくなってしまう。 救いの物語だとは思う。光があることを感じられたのなら、生きようと思えたならよかったのだと思う。 読み終えて、コーキくんと同じ顔して泣いちゃった。