あらすじ「誰にもバカにされない、完璧な顔を手に入れたい」。整形女・三浦英子(みうらふさこ)の必死の訴えを「どーでもいい」と切り捨てた民子。追い詰められ不登校になった英子に代わり、民子の標的となったのは、ケガのため得意の陸上を辞めた早川隼子(としこ)。英子と隼子の共通点は、以前民子に陰湿ないじめをしていたこと――― 「早川さん、私があなたを殺してあげる!」
閃光とは、一瞬に放たれる強烈な光のこと。 放たれた光は一瞬で消えても、光を見つけた記憶はずっと残るはずだ。 野生動物のように暴れ回り、激情のままに突き進む民子がとにかく魅力的。 死にたがりのクラスメイトをひたすら追い詰め、殺してあげると笑顔で襲いかかる。 狂気の沙汰。頭がイカれてるとしか思えない行動。 それでも民子の剥き出しの感情に触れると、正しいことのようにさえ思えてしまう。 生と死の狭間に追い込まれて、民子の強烈な光の下にに晒されたら、剥き出しの自分でぶつかるしかなくなってしまう。 救いの物語だとは思う。光があることを感じられたのなら、生きようと思えたならよかったのだと思う。 読み終えて、コーキくんと同じ顔して泣いちゃった。