あらすじ

のり子を家まで送っていった村上は、上がるつもりはなかったのに添い寝までしてしまう。一方その頃、遥は吉野と話し込んでいた。「変わってるという理由でいじめられたことがあるか」と聞かれ、身に覚えのあった遥は戸惑いを見せる。そして、吉野は「キミには愛がある」といって遥を褒め称え、その包容力と寛容さに甘え始める。のり子と添い寝をしていた村上は、唇を奪われ、続いて強烈な愛撫を受け自制心を失っていく…。
東京大学物語(1) 始まりは突然に

秀才・村上直樹は、東京大学を目指して猛勉強の日々を過ごしていた。ある日、悪友の佐野に連れられ、テニスの試合を見に行くが、そこで試合にでていた、同学年の水野遥に一目惚れしてしまう。遥に一目惚れしてから一週間。村上は毎朝、遥を待ち伏せすることに。ある日、遥に挨拶をされ、狼狽した村上が返した言葉は、「オレと、つきあってください」だった!突然の告白に、遥は…?偏差値81のラブコメディ!!

東京大学物語(2) くどい2人

村上が遥と付き合い始めて数日がたった。遥から手作りのお弁当をもらうなど、幸せいっぱいの村上だったが、そんな村上のもとにずっと学校を休んでいた悪友・佐野から突然電話がかかってくる。電話での佐野のただならぬ様子を感じとった村上は、翌日、遥とともに佐野の家へ向かう。佐野は足を骨折し、憔悴しきって、自宅で一人寝ていたのだった。そんな佐野を遥と村上は励ますが……!?

東京大学物語(3) 平行線

頭から遥のことが離れなくなった村上。とうとうあらぬ妄想まで繰り広げるようにまでなった。頭の中が遥一色になった村上は、このままでは東大に合格できない!と焦り始めてしまう。一方、東大を目指すことを決心した遥は順調に勉強を続けていた。ある日村上は、遥と一緒に図書館で勉強するため、学校近くで遥を待ち焦がれていた。しかし、遥は、学園祭の打ち合わせがあるため、図書館での勉強をキャンセルしたいと言い出して…。

東京大学物語(4) ファースト・キッス(但し村上のみ)

遥に別れを告げ、後悔している村上は一人妄想の世界に走ってしまう。村上は、函館向陽高校学園祭最後のイベント、函館山の頂への仮装行列に行く遥を見つめていた。そこで再び、果てしない妄想の世界に陥ってしまう。遥と別れ、一人寂しく妄想の世界に入っている村上を、悪友・佐野が叱咤激励する。佐野に、サッカーをしている頃の気迫がある顔つきに戻っていると言われた村上は、遥への想いを再確認するのだった…。

東京大学物語(5) おっぱい

風邪をひいてしまった村上は、遥の言いつけで、学校の保健室で眠っていた。村上に想いをよせる英里は、休み時間に保健室へと向かい、村上と2人きりになってしまう…。英里を遥と間違えてしまった村上は…!?クリスマス・イブの日、遥は英里から村上へのプレゼントを渡して欲しいと頼まれてしまう。自分で渡した方がいいと言う遥に、英里は「村上君とは逢わないことにした」と答えるが…。

東京大学物語(6) 本番 

いよいよ受験シーズン到来。英里は、東京で私立大学の入試を受けていた。しかし、次々に不合格になってしまい、ショックのあまり村上に泣きついてしまう。そんな英里を村上は優しく抱き寄せた。東大試験の前日、遥が上京。一足先に上京している村上と浜松町で待ち合わせをしていた。しかし、待てど暮らせど村上はやってこない。当の村上は、不合格続きでショック状態にある英里を必死に励ましていたのだった。

東京大学物語(7) 仮面浪人  

入学式で出会った池之幡由貴と遥は、キャンパスの人気者になっていた。しかし、由貴は自分より男に人気のある遥を快く思っていなかった。早稲田大学で仮面浪人をしている村上は、慶應大学に合格した英里から、謝罪の手紙を受け取った。充実した大学生活を送っている遥、サッカーに熱中している佐野、劇団に入り夢を追っている朝倉を見た村上は、自分が取り残されているような寂しさを感じていた。

東京大学物語(8) 自分 

遥は、「大学をおもしろくする会」を作り、そのメンバーと箱根に来ていた。遥を追って箱根まで自転車でやってきた村上は、そのまま倒れてしまった。しかし、このまま無残な姿を東大生に見せたくはないというプライドが村上を立ち上がらせ、おもしろ会のメンバーに卓球勝負を挑む。全国模試でトップだったという自信満々かつ理論的な武田にプライドを傷つけられた村上は、動揺し、次々と点をとられてしまう。

東京大学物語(9) 早稲田の逆襲 

遥の部屋で、ついに遥と二人きりになれた村上。各々が感じていることを包み隠さず話し、大いに盛り上がる二人だった。お互い話をしているうちに、話題が受験前日の英里との一件になった。自分も自由に生きていきたいから好きな人を縛る権利はないと、嫉妬もしない遥に、村上は戸惑いを覚える。せっかく盛り上がった雰囲気は徐々に壊れはじめ、村上は遥の部屋から逃げ出してしまう。そして、村上から連絡がこなくなった遥は……。

東京大学物語(10) 走馬灯 

冬休み、村上は真紀と函館に里帰りしていた。高校時代、遥とキスをした函館山の頂で、真紀と気持ちを確かめあったが、ここでは真紀とキスができない。そんな村上を見て、遥のことがまだふっきれていないと思った真紀がとった行動は…。大学入試センター試験の翌日、遥は村上の合格祈願に神社に来ていた。そこで、英里と偶然再開し、村上に振られたことを告げる。一方、村上は、アパートで真紀と試験の自己採点をしていた。

東京大学物語(11) 夢いっぱい 

東大後期試験当日、真紀に「水野さんのところにはいかないで」と涙ながらに引き止められるが、試験を受けに行き、晴れて東大生となった村上。充実感と勝利感に酔いしれるなか、入学式前に行なわれるオリエンテーション合宿に参加する。しかし、合宿所に向かうバスの中で、現役生だと反射的に嘘をついてしまい、悪いことに、箱根で卓球勝負をした武田に偶然出会ってしまう。早稲田の仮面浪人生であったことがばれるのを恐れた村上は…。

東京大学物語(12) 保身

公園で絵を描いていた遥は、河野に偶然会い、短いが楽しいひとときを過ごした。河野が去った後、遥は犬を撮影している男・山崎に出会う。山崎に興味を持ち始めた遥は…。由貴は、自宅のマンションで、いらいらしながらある男を待っていた。その男は、妻子持ちのエリート。由貴は、理論的で、家庭は家庭、恋愛は恋愛と割り切り、思い通りにならないその男を見返してやりたいと思いつつ、のめり込んでもいて…!?

東京大学物語(13) 妄想の果て

河野に告白された遥は、河野に好意を持っているものの、申し出を断ってしまう。河野に想いを寄せている河野の幼なじみ・瞳のことや、村上のことを考えてのことだった。一方、嫉妬にかられた村上は、遥の部屋のそばで、二人の様子を必死に覗こうとしていた。河野を見送った遥に見つかりそうになるが、遥は気付きもしなかった。遥の目には自分が映っていないことにショックを受けた村上は、あらぬ妄想を繰り広げる…。

東京大学物語(14) 絶望

最終電車に間に合うように夜道を急いでいた遥は、公園でいきなり何者かに背後から襲われてしまう。恐怖でなすすべもなく、男のなすがままに…!?しかし、偶然通りかかった山崎に助けられ、自分を襲ったのが村上だったことに気がつく。山崎に殴られ、正気を取り戻した村上は、自分が遥を襲っていたことに気がつき…。ショックで放心状態の村上に、「彼氏ではない」という遥の一言が追い討ちをかける。

東京大学物語(15) 濡れ場

自分のプライドの殻から抜け出し成長する、という理由で、佐野と合コンに参加した村上。しかし、女の子たちにちやほやされ、このままでは偉そうなダメ人間になってしまうと焦る。そんな中で村上は、高飛車な女を見つける。自分に冷淡な人間に近づくことで一歩前へる進めると思った村上は、その女と仲よくなろうとアタックを開始するが…。河野のことで頭がいっぱいの瞳は、遥に告白をして断られたことを河野に伝えられ…。

東京大学物語(16) 処女

山崎への熱い想いを確心した遥。そして、一緒にいたいという強い思いから、山崎を思わずホテルへ引っ張ってしまう。遥は話やカラオケをして楽しく過ごしたいだけであったが、ただ楽しく過ごすだけ、という雰囲気ではなくなってしまう。最後までいってしまいそうな雰囲気であったが、キスをしただけでそのまま眠ってしまった遥と山崎。遥は、山崎のそばで目覚める幸福感に浸っていたが、だんだんと興奮してしまい…。

東京大学物語(17) 拘束

山崎の元恋人・桂木南は、山崎への想いをなかなか断つことができず、その寂しさを埋め合わせるかのように次々と男を変えていく女だった。そんな南に弄ばれた村上は、遥も南のような女になってしまうと思い込み、遥を取り戻そうと決心する。そして、山崎は突然、遥と村上を手錠で繋いでしまう。遥が好きなら、このチャンスをモノにしろと言い、遥の自分への揺るぎない気持ちを確かめた後、2人を残して立ち去ってしまった…。

東京大学物語(18) 覚醒

手錠で繋がれてしまった村上と遥。河野に怒鳴られた村上はお漏らしをしてしまい、ショックに打ちひしがれる。そんな村上に優しく声をかけ、汚れた服を洗濯する遥。何となく沈んだ雰囲気の中、食事を作るという遥に対し、妙なプライドからその申し出を拒絶する村上だったが…。どことなく冷たい態度をとる遥だったが、突然村上にキスをしてきた。村上は遥の突然の行動に戸惑い、遂に理性を押さえ切れずに遥の服を脱がせてしまう…!!

東京大学物語(19) 旅立ち

山崎の元恋人・桂木南に連れられて、山崎のもとへ向かった遥と村上。そこにはたくさんのテレビ画面とそこに映った山崎の姿があった。手錠を外してもらうように画面の山崎に頼む二人であったが、山崎はそっけなく「嫌だ」と答えるだけだった。東京から遠く離れたところにいる山崎を探し求め、旅に出ることになった遥と村上。電車の中で、村上に寄り添って眠る遥は、村上の名を連呼するのだった……。

東京大学物語(20) 童心

ある町で、いじめられっ子の郁雄を助けた遥と村上。しかし、いじめっ子たちの母親に囲まれてしまう。困った村上がすかさず東大の学生証を出すと、その「印篭」は功を奏し、村上は羨望のまなざしで見つめられる。遥も大学を尋ねられたが、かたくなに東大生であることを言わなかった。学生証のおかげで、住み込みで郁雄の家庭教師をすることになった村上と遥だったが、遥は「東大生」というだけで特別視されている村上を軽べつしていた。

東京大学物語(21) 難破

郁雄に別れを告げずに去ろうとする遥と村上に、郁雄は「面白い大人になって遥を迎えに行く」と言い去って行く。そして、二人の手錠につながれたままの旅も終わりに近づいた。家庭教師をして稼いだ金で電車に乗り、目的地のホテルに着いた村上と遥は、山崎と会う約束をする。ようやく旅も終わりだと思ったそのときに、二人はある女性に誘われ、彼女の船で開かれたパーティーに出席する。散々騒いで、あくる朝、目が覚めると…。

東京大学物語(22) 作品

船で遭難をしてしまった遥と村上だが、二人は奴隷として振る舞うことを拒み、水や食料を分け与えてもらえなくなってしまう。二人は、苦しくとも、心を偽ることのない自由と独立を選びとったのだった。そして、遥は村上に「生きて還れたら一緒に暮らそ」と告げる。しかし、その直後、その意志の弱さゆえ、遥に別れを告げて奴隷への誘いを受け入れてしまった村上…。そこに山崎が姿を現し、この仕組まれた旅の一部始終を告白する。

東京大学物語(23) 無神経

北里からスカウトのバイトを紹介された村上は、いまいちノリ気になれない。しかし、北里に「女のコに声をかけるのが怖いんだろう」と言われ、プライドを傷つけられた村上はスカウトのバイトを始める。スカウトのバイトを始めたものの、たった1人の女性もスカウトできない村上は、プライドを傷つけられてばかり。そこで、村上はスカウトを続けるためのいい方法を考える。その方法とは…。果たしてうまくいくのだろうか…。

東京大学物語(24) しあわせ芝居

東京へ戻り同棲を始めた村上と遥だが、邪魔が入ってなかなかセックスができないままだった。また、村上は、旅での巨額の借金を返そうと夜の仕事を始めた。そこで、レイコに続いて担当を任せられたのり子を家まで送っていった際、「あがってく?」と誘われる。家で待つ遥のことを思って一度は断るものの、結局は上がり込んでしまう。彼女におだてられつつ、それでも朝までなにもしないまま、二人はともに一夜を過ごすのだった…。

東京大学物語(25) 二重性行

のり子を家まで送っていった村上は、上がるつもりはなかったのに添い寝までしてしまう。一方その頃、遥は吉野と話し込んでいた。「変わってるという理由でいじめられたことがあるか」と聞かれ、身に覚えのあった遥は戸惑いを見せる。そして、吉野は「キミには愛がある」といって遥を褒め称え、その包容力と寛容さに甘え始める。のり子と添い寝をしていた村上は、唇を奪われ、続いて強烈な愛撫を受け自制心を失っていく…。

東京大学物語(26) 火宅 

ある晩、村上は偶然吉野と遥の姿を発見する。村上は二人の関係が気になり、遥たちを追跡するが、追跡中になぜかレイコとのり子の家に行くことに。そして、そこに涼子も現れて、村上は3人から迫られる…。遥のことが気になる村上だが、店の女のコ3人から一斉に迫られ、欲望を抑えられずにいた。3人のうち誰か一人とセックスしようとするが、誰にしようか決められない。そのとき、村上の頭にある名案が思い浮かび…。

東京大学物語(27) 恋愛法則化運動

吉野は遥を自分のものにしようと、遥と一緒に寝ているところをわざと村上に見せる。そんな2人を見た村上は、遥が吉野に処女を捧げたと勘違いし、遥から離れていく…。しかし、吉野の計画は上手くいったかに思えたが、遥の心にはまだ村上がいた。吉野は遥の心をコントロールしようと、さらに作戦を練るが…。そして、東大の門に、過去に村上が付き合っていた鈴木英里と小泉真紀が、村上とやり直すため村上を待っていた。

東京大学物語(28) 緊縛的精神治療

吉野を取り合って、由貴と南が激しいバトルを繰り広げている遥の部屋。南の愛は受け入れられるが、由貴の愛は受け入れられないという吉野は、その理由として、南に服を脱ぐように命令する。全裸になった南は、なんと全身を縄で縛られていて…!!一方ラブホテルでは、真紀と英里が服を脱いで村上に迫っていた。真紀は村上に強く復縁を求めるが、村上は一応拒み、英里とキスをする。その一部始終を見ていた谷口は混乱し……。

東京大学物語(29) 胸の釦

谷口は、村上を数々の悪事を働き多くの女性を泣かせる女性の敵と決めつけ、「彼を改心させることこそが弁護士を目指す者の役割」と正義感を燃やす。「遥ちゃんは今オレとつきあっている」と言う河野のウソを信じている谷口は、遥を村上の元彼女と勘違いしたまま、河野と遥が会っているところを尾行する。「放置プレイ」「吉野に縛られた」など、会話の断片しか聞き取れない谷口は、遥は村上に洗脳された危ない女と判断する。

東京大学物語(30) 純愛

吉野に胸を触られ反射的に逃げ出した谷口は、村上のアパートに向かう。そして、アパートの前で村上に会った彼女は、いきなり村上に平手打ちをくらわし、「あんたは最低!」と罵る。壮絶な言い争いバトルとなるが、突然村上にキスされ、うっとりする谷口…。しかし、それも束の間、すぐに我に返り村上を思いっきり突き飛ばして逃走する。一方村上は、キスしたことで自分は谷口に恋していることを、はっきりと自覚する…。