カペラの眩光

"才能"に翻弄される2人の叙情的で温かい物語 #1巻応援

カペラの眩光 相澤いくえ
sogor25
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売れないバンドマンの日辻(ひつじ)は自身の現状と27歳という年齢に諦めにも近い焦燥感を抱き始めていました。 そんな彼は画家としても活動をしていたのですが、実はその絵は自身ではなく幼馴染の夜木が描いているもので、引きこもりで家から出られない夜木の代わりに日辻の名前を使って発表をしていたのでした。 そんなある日、日辻がTwitterに投稿した夜木の絵が世間の注目を浴びたことで、物語が大きく動き始めます。 自身の才能のなさに薄々気づきながらももがき続けている日辻と、自身の絵についても独特な考えを持っていてだからこそ日辻を信頼し全てを任せている夜木。 そんな2人の不思議で特別な結びつきと、夜木の“才能”が世間に見つかったことで変わっていく2人の運命を、温かみを持ちつつも読者を惹き付ける力のある、そんな絵で描き出している作品です。 ちなみに、タイトルにある「カペラ」とはぎょしゃ座のアルファ星、つまり最も明るい星でではあるのですが、地球からは1つの星に見えるだけで実は複数の星からなる"連星"と呼ばれるものであることが知られています。 そんなカペラの眩光とはどういう意味なのか、それを想像しながら読むと作品の味わいも深まるかもしれません。 1巻まで読了

モディリアーニにお願い

美大生に憧れてた

モディリアーニにお願い 相澤いくえ
さいろく
さいろく

物語について。 才能のあるなしって本当に重要なのかなとか、見えるとこまで行った頃にもし自分に才能ないってわかったらすごいツラいんじゃないかとか、そういうのがそのまま描かれててすごいツラいし、いい話もあってイイハナシダナーってなるし、色がないのに(トーンもない?かも?)すごい色が見えるような手書き感が堪らなく好き。 自分の語彙力のなさが悔やまれる。 ↓雑記として。 カッコいいと思ってたから美大に行きたいと真面目に考えてた時期があって あの頃は絵とか芸術とかちょっと好きだから他人より芸術家向きですごい才能があるんじゃないかとか勘違いしていて ムサビとかタマビとかの学園祭とか行ってみたりもした。 そして本当にこういう感じの人たちがいっぱいいた。 表現者というか、卵感があるけどどういう考えでそういうものが作れるのかと感心した。 相澤いくえ先生がすごいと私が思うのは、そういう感じたものみたいな見えないものを「当時の若い私目線でも感じていたであろう感覚」をマンガに描いて人に伝わる形にしているところ。 実際の感覚なんて形ないんだからわからないんだけど。 4巻も好きだった。よかった。