なんか落ち着く漫画w もう一度読み返したいな〜
日本だけど日本じゃない、独特の世界観 小さいころに見た日本昔ばなしとはちょっと違うけど、教訓めいたお話が多いです。 蟲と読んでますが、八百万の神や精霊といういった類のものに近いでしょうか。 明るい話ではなく、作中どこか仄暗い雰囲気の漂うっています。 ギンコさん渋いです!何度も読み返したくなります。 賛否ありましたが、映画もアニメ化もされている当時注目を浴びた作品です。
すべての物質は、絶えずゆらゆらとごく細かにゆれていて安定せずにあるものでそれは時にバランスを崩して形を変える。不完全であいまいな世界。これが、フローを呼ばれる現象が起こる世界。 と、現在私たちが住んでいる、世界。 この二つの世界にそれぞれ同じ人が同時代に住んでいる。 もちろん、職業も違うし、生活環境ちょっとづつ違う。 フロー現象は、人のこうだったらいいなぁとという思いで出てきてしまう、人起因と場所起因のものがある。 例えば、神経質な彼と付き合っていた片付け下手な彼女が、机の角にピッタリとリモコンを置く彼を見て自分のゴミ屋敷を見られては嫌だという思いから、町中から角が無くなり、すべての角が丸くなったり、お隣同士の同じ苗字の田中さん。表面上は、とても上手くいっているが、若い田中さんは、心の中で年配の田中さんを下に見ていた。そこで、現れたフローは、その格差分隣同士の高低が付き階段の多い街に変わってしまったり。 人の心のもやもやによって霧が発生し、フロー現象が起き、その心のもやもやが収まると元の状態に戻る。 この現象がいつ頃戻るのか?何が原因なのか?を現地に駆け付け解決していくのが、主人公のフロー処理業者のヒロタ。 そして、そこで、アルバイトをしているのが、フロー現象で35歳から12歳になってしまったコナンのような女子、ちまちゃん。 さらにフロー現象を感じ取ることのできるしゃちょうと言う名の猫。 テンポよくお話が進んでいくし、画もとても素敵なので面白く読めます。 爽やかな読後感で、私は、大好きな作品になりました。
※ネタバレを含むクチコミです。
音楽でもそうなのですが、トリビュート企画というものが好きで、クリエイターが自分の才能と愛で持って新たに作り上げる作品はまた違った魅力を見せてくれます。 この本を実際に手に取って貰えれば分かることなのですが、一流の漫画家さん達が「蟲師」という作品にがっぷり4つに組み合い、自分達のアレンジで、新たな作品を産み出しています。 外れの無いアンソロジー集であり、作者の手を離れた蟲師として一読の価値があります。
数年に一度、ダムの渇水の報に触れる。映像は、干上がったダム湖の底を写し、学校や神社の鳥居といった、かつての村の遺構から、不意に人の気配を感じることがある。 その気配とは、かの地に生きた人々の「記憶」なのかもしれない。この『水域』という作品は、そんな「記憶」を巡る物語である。 ----- 渇水の続く夏、高校生の千波は、夢の中で雨の降り続く集落に迷い込む。そこには澄夫という少年と、その父親しかいない。 寂しがる澄夫と遊ぶうち、ある時、千波の母や祖母の若い頃、そして村人達が戻ってきて、賑やかな時を過ごす。しかし、翌日には皆、消えてしまい、夢から覚めるはずの千波は、現実に戻れなくなる……。 ダムの水底に沈んだ、そして渇水で露わになった故郷に集まった、かつての村民達の夢。 沢山の記憶をそこに留め、ダム建設に心乱され、故郷を裏切り、棄てた後悔に苛まれる人々の心情は、誰をとっても苦しい。 かつて幼い澄夫を失い、故郷も捨てた澄夫の父=千波の祖父は、結局思いを断ち切れず、夢の故郷に、澄夫と共に留まる。そして彼らに思いを寄せる千波は……。 ----- 喪われた人や故郷を、思い続ける切なさを伝えるこの物語は、その一方で、愛する人や故郷の命を、記憶を、何とか喪うまいとする、生者の懸命な祈りを描いた物語でもある。 生者は水面を見つめるように、時折記憶を確かめる。 生きている限り、 あなたの記憶を、喪わない。 そういう意思を胸に、乾いた世界を生き続けるのだ、という、諦念にも似た覚悟が、読後の余韻に響く。
この作品を読み進めていくうちに、あれっ、と気づくことがあった。それは、昔話を読んでいる、という感覚だ。怪異の原因を普通の人には見えない”蟲”のしわざと捉え、主人公である蟲師のギンコがその謎を解き明かしてゆく、というのがこの作品の筋立てである。舞台は山里であったり漁村であったりさまざまで、時代は江戸か明治といった風情。そこで怪異が起こる。そしてその怪異には理由があり、村人の回想でそれは語られる。子供のころ聞いた、「この山には昔々大グモが住んでいて…、だからこの池はいつも水が枯れないんだよ」といった祖母の話に似ている、と思ったのだ。なんともいえない懐かしさ。この作品にはそんなノスタルジーと、謎解きのカタルシスが同居して、素直に心に響く――。と、書いたところでもうひとつ思ったのが、どうも故郷を思い出す風景描写だな、ということ。私の田舎も夜になると、いまだに人以外の何かが徘徊していてもおかしくないようなところ。帰省の時期でもあるし、いい具合に里心がつきました。
好きな漫画で、そう何回も読みはしないんだけどたまに読み返したくなる漫画があります。 蟲師もそんな漫画の一つですね。 舞台となる時代がはっきりとあるわけではなく出てくるものも架空の生き物ですが、なぜか読んでてしっとりとした日の裏山を思い出します。 一概におとぎ話ともギンコの紀行文とも何とも言えないジャンル区分。 むしろこれで一個のジャンル確立させてる気もします。 作者はこの話、どこから想起されてるのかわかりませんが絵も話に合っていて独特で今読んでもいいなぁと思える作品。 最近の漫画を読んでると、こういう作品ってもうなかなか出てこないのかな思ってしまいます。
アフタヌーン6月号でスタートした、『蟲師』漆原友紀の最新作。 人の思念かあるいは自然発生か、街に発生した”バグ”にお役所仕事で対処する、不思議な日常の漫画です。 誰かの念で街が改変されちゃったりするあたり最近だと化物語とかふらいんぐうぃっちとかで似たような話を目にしましたが、『猫が西向きゃ』の独特なところは対処のユルさですかね(挙げた二つも十分緩いんですけどw) 「気の持ちよう」とか「考え方ひとつ」みたいなスタンスとても今っぽくて好きです。
タイトルからおわかり頂ける通り、虫の話です。というと、苦手な方は頭の中の読まないリストに入れてしまうと思います。でも虫と言っても皆さんの考える昆虫ではなく、、、人と共生するいわゆる蟲と呼ばれているものなんですが妖精?と考えたら読む気持ちになると思います。 短編でとても読みやすく、優しい話が多いんですが、自業自得系のちょっと暗くなる話もあったりして。年代問わず楽しめます。
なんか落ち着く漫画w もう一度読み返したいな〜