わかりみが深い
なんかこういう「男社会を批判してみました」的な安易な漫画が最近とみに増えた気がするなあ
自分の中のばけものに気付けるか?
見えないばけもの しまなか歩
環境に適応することのほうが大事になって、いつのまにか自分の中で育ってしまった「かいぶつ」。外から指摘されても自分がおかしいことに気付けない人のほうが多いんじゃないかなと思います。変えたくても難しいこともあるでしょうが、自分のなかにかいぶつがいたら見ないふりはやめようと思えました。
「悪質なホモソーシャルの批判」という書きたいテーマは伝わってくるものの、悪質なホモソーシャルを前面に出したいあまり、事故を起こした男性を慰めようと風俗に連れて行くといった荒唐無稽な展開が飛び出してくる。
特にそういった偏見を取り扱う題材なのに、ブルーワーカーをはじめとする偏見のような描写に一切フォローが入っていなかった点も気になる。
テーマ性は結構だけれど、取材の不足やキャラクターへの共感といった要素を捨ててしまっており、総じて「ホモソーシャルは悪いです」といった程度のものしか伝ってこない。
画力はいいけれど……
正直言って漫画作品の完成度としては、「Twitterで悪しき男社会についてひたすら語ってる人なら楽しめそうですね」といった感じ。
【アフタヌーン四季賞2024夏 準入選】トラック運転手のカケルは器用な青年。会社の先輩からのいじりをうまく受け流して生きてきた。一人の青年・名端に出会うまでは。自分の気持ちを誤魔化さず生きる人生の物語。(good!アフタヌーン2024年10月号)