深夜の世界
学校に行かなくなり、夜更かしをするようになった少年が、夜中の町で吸血鬼の女の子に出会います。 設定は個人的におもしろいと思うし、普段知ることのなかった深夜の世界が、自由になった気がする場所だというのも、中学生ならではだな。と思いました。 夜中に外に出るのってドキドキワクワクで中学生なら尚更、特別だとおもいます。
よふかしのうたが完結したので、最終回の感想を書きます(ネタバレ)
ついでにフリクリのネタバレも含みます
なお、フリクリを見たことがない人は今すぐ見たほうがいいよ!ガイナックスの名作アニメですよ!(OVA・全6話)
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さて、私は、「よふかしのうた」は「フリクリ」で、「ナズナちゃん」は「ハル子」だと信じているのですが、この両作品は、特に、「おとなのおねえさんへのあこがれ」という要素で強い共通点を持っています
ただ、フリクリでは、これは結局、「あこがれ」で終わりました
「たっくんは」「まだ子どもだから」と言い残し、ハル子は宇宙の彼方へ帰ってしまい、両者の間には「広大なる宇宙」というあまりにも大きな障害が立ち塞がり、たっくんはハル子を追いかける手段を持ちませんでした
これは、ハル子なりの、責任ある大人としての振る舞いだったのでしょう
でも、その終わり方はあまりも切ない
それでは、よふかしのうたでは?
コウとナズナには年齢差がありますが、それはあまり大きな問題ではなく、しかしその代わりに、吸血鬼と恋についての、あまりにも過酷すぎるルール、あまりにも重すぎる障害が立ち塞がります
だから、ナズナは、コウのもとを去った
でもそれでいいのか?
これに対して、よふかしのうたという物語は、「コウが追いかける」という答えを示しました
ルールがある以上、ずっと一緒にはいられない
でも、だからこそ、追いかける、しかも、「ずっと追いかけ続ける」
これは、幾つになってもハル子の幻影を追いかけ続けている、私のようなオッサンのオタクには、とても響く答えでした
追いかけ続けるのが大事ですよね!
それに、やっぱり、そうじゃきゃ寂しいですもの!
物語は何のためにあるのか?
読者のためでもあるし、作者のためでもあるけど、やっぱり登場人物のためなんじゃないか、と思います
シン・エヴァンゲリオンは、庵野監督が(旧劇場版のキャラクターも含めて)登場人物たちに救いを与えたという点で最高に感動的な物語だったと思うのですが、そのように、やはり、私たちは、登場人物に幸せになってほしいと願うのです
「物語の基本は笑顔とハッピーエンド」なのです!(by和月伸宏)
つまり何が言いたいかというと、コトヤマ先生に、いい最終回をありがとう、ハッピーエンドをありがとうと伝えたいと、そういうことです
なお、記憶が朧げなのですが、漫画版のフリクリはアニメとは終わり方が違って「追いかける」という選択肢が提示される物語だったように思います。はやく電子化してほしいものです
『だがしかし』コトヤマ待望の最新作!! 恋と青春は、夜に生まれる―― さあ、たのしい夜ふかしの時間だ! 不眠が続く中2・夜守コウは、初めて一人外に出た夜、美しい吸血鬼・七草ナズナと出会う。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」彼女との二人きりの夜ふかしが コウの運命を大きく変えていく―― 「これは、僕が、七草ナズナに恋をするための物語だ」眠れない夜を過ごす全ての人へ贈る―― 真夜中のボーイ・ミーツ・ガール! 連載開始から超絶大反響!! ふたり たのし よふかし ラブストーリー開幕!!
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