学生時代に友人から借りたバイクで、当時人気アイドルグループのメンバー・烏墨を轢いてしまった政治家の娘・皓子。烏墨は約10年もの間意識不明のまま眠っていたが、その間皓子そばでずっと世話を続けた。烏墨が目を覚ました後も続く、家族とも友人とも言えない不思議な二人の関係。

それにしても父親のメンツのために娘を死なそうとしていた家族が、烏墨のそばに居ることをよく許したなという感じ…。

「お母さん」と「ママ」があの女の子と家族として暮らしているなら、まさかそういうことなのか……

烏墨くんの母親、想像以上にいろいろ抱え込んでいそう…まあ捨てた息子が今あんな状態になっていて、いざ自分に会いに来てどう思うか考えたら思い詰めるかあ。

レイさんって弁護士にしては口が軽くて感情的すぎて、あまりリアリティがない。推しのそばにいたくて加害してしまう純粋でない女、って、実は自分のことを言っているようにも聞こえる。味方になってくれるかと思ったら敵になりそう。反省しているのだってこっこちゃんに対してではなくて真弘に対してだし。

いまがどういう状況であれ、過去に犯した罪はずっと背負うべきであるということを突きつけられる回だった

事務所の社長、なんかクセ強くて怖そう…?と思ったけど烏墨と白瀬さんの関係性をちゃんと見て考えてくれてるひとだ……

あのひとが烏墨の父親だって、メンバーは知ってるの知らないの、どっち??金子くんは知ってそうな感じじゃなかった?

烏墨くんから見てあの黒い影が大芽くんだとしたら烏墨くんを押したのは別にいるってことで、大芽くんは居合わせたことによって何か脅されている?って感じだろうか

事故の真相を知りたいけど、誰かに恨まれて自分が殺されそうになった理由を受け止めるってしんどいよね…

木洩れ日のひと

贖いの果てに仄見える光 #1巻応援

木洩れ日のひと 川端志季
兎来栄寿
兎来栄寿

『宇宙を駆けるよだか』、『箱庭のソレイユ』、『僕のオリオン』、などでお馴染みの川端志季さんの最新作です。 基本的には集英社系のレーベルでキャリアを重ねてきた方ですが、前作の『世界で一番早い春』で『KISS』を経て祥伝社で連載を開始したときにはとても納得感がありました。 川端志季さんの作品が纏う、仄暗さを纏った空気感。そして時代感覚を捉えた鋭敏なセンスから生み出されるキャラクターたちは、『FEEL』系とも絶妙にマッチしていると思ったからです。期待通り、本作でも開幕からその持ち味を出していきます。 議員の娘である白瀬皓子が国民的人気アイドルグループの烏墨真弘を轢いてしまい、彼女はその贖罪として意識を取り戻さない彼の下で10年の月日を看病に費やしていました。そして、遂に真弘が目を覚ましたことで物語の歯車が回り出します。 ヒロインが重い罪を背負い贖罪をし続ける状態で始まる男女の関係というのは流石になかなか『マーガレット』系列では見られないもので、媒体の特徴も活かした建て付けになっています。父親が参議院議員でその名誉に奉仕するよう定められた運命の不自由さ、息苦しさの描写も流石です。 そういった抑圧がしっかり描かれてていることで、皓子が外の世界を知って束の間の開放感や多くの人が普通に味わう感情を得ていく瞬間のえもいわれぬ良さが際立ちます。 真弘は、皓子のことを恨んでおらずむしろ10年間も付き添ってくれていたことに感謝しているというのがポイントです。ふたりの穏やかならぬ事故から始まった関係が今後どのようになっていくのか。10年間のブランクの先で真弘はどう生きて行くのか。 また、彼らを取り巻く家族や同じアイドルグループのメンバーたちなど脇役も魅力的なのですが、その関係図も複雑に絡み合って今後ますます盛り上がっていきそうです。

僕のオリオン

僕のオリオン

大月冴門は頭も良くてイケメン、王子ともてはやされる完璧男子なのに、周囲の顔色を見て生きている自分のことが大嫌い。上辺だけの人間関係に嫌気がさしていた冴門は、下校中に冴えない女子・亀平小絃に出会う。なぜかいつも楽しそうな小絃のことが気になり、少しずつ惹かれ始める冴門。そして中学の卒業式に小絃から人生を変える衝撃的プレゼントを受け取り…?

宇宙を駆けるよだか

宇宙を駆けるよだか

かわいくて素直な性格のあゆみは大好きな人と恋人同士になったばかり。だが、初デートに向かう途中で同じクラスの然子の自殺を目撃し、意識を失ってしまう。目が覚めると、あゆみは醜い容姿の然子と身体が入れ替わっていて…。 容姿も性格もまったく違うふたりの運命が、奇妙にねじれながら交錯していく――。

青に光芒

青に光芒

あの日の君に、今なら答えを伝えられる気がしたんだ──中学校教師の室町は、慣れきった毎日をただ無気力に過ごしていた。だがある日、巣から落ちたツバメの雛を一緒に助けたことからひとりの女子生徒と話をするようになり…。一瞬のきらめきを描く表題作「青に光芒」。“どーでもいい事を全力で”がモットーのイヨ。決して深刻にならず、自由に、お気楽に。でも、そんな日常をふいに変えてしまう少年と出会って…「花咲くマーブル」。青春の痛みがやわらかく心に突き刺さる。俊英が描き出す4つのストーリー。【収録作品】青に光芒/雨が止んだら/17才の標本/花咲くマーブル

箱庭のソレイユ

箱庭のソレイユ

美術教室の講師・戸張有希が殺害された。犯人はその教室に通う“天使”と呼ばれる少年だった。それから5年後、あさひは有希の弟である伊月と出会う。事件が風化しつつある今でも「天使が犯人ではない」と信じるあさひと「姉の死」の理由を知りたいと願う伊月は、ふたりで事件の真相を探ることを誓う。

世界で一番早い春

世界で一番早い春

晴田真帆は大ヒット作を完結させた26歳の漫画家。いよいよ新連載を始めるはずが、突然、担当編集の嵐に「何も描けない」と告白する手紙を送る。実は真帆が描いてきた漫画には秘密があり、彼女の心には「ある後悔」が残っていた…!!もしもあの時をやり直せるなら……。その想いが全てを変える、タイムスリップストーリー!

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