双子ってやっぱり神秘かも
なにか起きているようで、なにも起きてないといえばそうかも知れない、という感じの、双子の男子高校生兄弟を主人公とした淡々とした青春ストーリー。 「双子」というものは世の中に当たり前に存在しているけど、やはり年の違う兄弟姉妹とは何かが違うんじゃないかと思わされる。神秘を感じる。 双子は、自分じゃない方を"片割れ"だと思ってるんだろうか。一心同体なんだろうか。相手の痛みや感情の変化に共鳴するんだろうか。 同じ顔だけど、親しくなれば見分けがつくようになるんだろうか。 双子と密に接したことがない人間の想像力はこんなもんです。
双子の男子高校生とそれを取り巻く人々のゆるく淡い青春もの(ちょっぴりラブもあるよ~)。 同じ顔の弟と比べて何故かモテない双子兄が主人公。彼と周りの人たちとのやり取りが妙に面白くてクセになる(いや本人は大真面目だけどね)。全体的にテンション低めなのに読み終わってみると、ちゃんと甘酸っぱい青春してるんだよねー。数年後の想像がふくらむ、余白を感じられる読後感が好きだな。