作者買いです
登場人物が多く、ストーリーによって時間設定が変わるので、ちゃんと読まないと訳わからなくなりました。ホントに登場人物が多くて、似ている子もいるので、理解するまで何回も読みました。登場人物の心情が複雑で、モヤモヤする展開もあり、もっと単純に考えて動けばいいのにと思ってしまうことも...。最後は主人公が囚われていたものから解放されて、ちょっとは楽になったのかなとホッとしながら読みました。
由麻は通学電車で痴漢に悩まされている。同級生のスワは由麻を守るため一緒に通学し、2人は付き合い始めることに。だが、由麻は毎朝同じ電車に乗る生物教師の梶間が妙に気にかかり…。
一つ一つの話が細やかに描かれつつ全体も緻密に組み合わさる、さすがいくえみ綾!とうっかり言ってしまうような物語。大人になった誰かに出会う度に、学生時代のその人がどんな風だったか見返して考え直しながら読み進みました。そんな風に読み込まないともったいない。
大切な人を失っても、残された人たちの人生は続くわけで。
恋愛漫画だけど、カンナと禄は最後の章まで全然恋愛にならない、なれない…だから最終章に至るまでの時間を、色んな人の愛や恋が埋めていく。
初恋と恋愛と結婚の約束が全部同時に来たような二人には幸せになって欲しいなあ。そんな二人のラストはキスすら描いてくれず、最終巻の表紙の姿が何よりの救いでした。