![つりまん](https://res.cloudinary.com/hstqcxa7w/image/fetch/c_fit,f_auto,fl_lossy,h_120,q_auto,w_120/https://manba-storage-production.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/uploads/board/thumbnail/199114/b297118e-75f1-4b1b-9743-72e25bffc0e3.png)
童心を持った魔王の田舎暮らし。ユルさが絶妙。
すばらしいユルさ。 かつ、一寸も疑うことがないぐらい平和である。 せいぜい陽キャの侵略によるコミュ障たちのメンタルを少し心配するシーンがたまにある、ぐらい。 作者の趣味であったりが盛り込まれているところもとても良いし、ネクターとか魔界村とか自販機とか文明との初遭遇もよい塩梅でバンチはこういうバランス調整巧いよなぁと関心する。 そしてなにより、絵が下手なようでめっちゃ上手い。最初の方はデフォルメもしきれてなくて描き込みも抜け感が少なめでただ上手かったりするので逆にぎこちなさが少しあるぐらい、めっちゃ上手い。 ドラゴンあたりからは抜くところが上手くなってきていると感じられて、すばらしく愛着がわく見た目のキャラクターたちの魅力に磨きがかかる。 あと魔王が普通に一番可愛い。 今後もずっと続いて欲しい作品の一つ。
転校続きの小学生タケルが通うことになった小学校には「ミチコさん」と呼ばれる神様が存在していました。10歳になると彼女の姿も見えなくなり、彼女と一緒にいた記憶も無くなるという不思議な神様です。
確かにいたはずなんだけど、おとなになった今はもうぼんやりとしか思い出せない子供の頃の友達って居るよな、とか子供の頃にすごくつらいことがあったとしても大人にはなるんだよな、とか普遍的な感触が内包されている気がします。忘れてしまう記憶でも「確かにあった」ということがその後の支えになっていくというか、新海誠作品のこのところのテーマもどうもそういうことだったりするなぁ、などと思考が広がったりしました。
子供の頃に過ごした一瞬の記憶の実感、のようなものを味わえた読切でした。