悪女と天女
悪女=彗月の呪いによって天女(めっちゃいい子)=玲琳と悪女が入れ替わりを起こす話。 1〜4巻が第一部。5巻以降も「入れ替わり」を軸にトラブル続発なのだが、、、玲琳の性格も彗月の性格にも感情移入できず…飽きる。 読むとしても4巻までをお勧めします。
『殿下の胡蝶』と謳われる黄家(こうけ)の雛女(ひめ)・玲琳(れいりん)は、宮中一の嫌われ者である朱家(しゅけ)の雛女(ひめ)・慧月(けいげつ)の手にかかり、互いの身体を入れ替えられてしまった。牢に入れられ、入れ替わりの事実は話せず、己を害した罪に問われ死を目前とする玲琳(れいりん)…と、思われたが。病弱ゆえ常に“死”と隣り合わせで過ごしてきた玲琳(れいりん)は、むしろ健康な身体を手に入れたことを喜んでしまい、持ち前の鋼メンタルで次々と逆境を乗り越えていく――!?
・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※
よくあるテーマと侮って読んだら予想外に面白くて嬉しい!おもしれー女!
・特に好きなところは?
決めゴマがメチャクチャ魅力的に描かれてるところ!
・作品の応援や未読の方へオススメする一言!
女性たちの感情がいろんな方向性で、いろんな組み合わせ飛び交うので最高…!4巻で一区切りなのでぜひ4巻まで読んでほしい!
【以外、長文語り】
まぁ、とにかく主人公の玲琳がおもしれー女すぎる…!
皇太子から寵愛をうける才色兼備で情弱でか弱いお姫様ねーハイハイと思ったらとんでもない!実は虚弱さが日常であるために、どんな高熱であろうと詩作・管弦・碁・舞など教養の研鑽は欠かさないとんでもないド根性の持ち主。
物語の序盤、入れ替わった直後に牢に入れられた際、ゴキブリを素手で捕まえ「(牢の同居人である)ネズミさんのご飯が確保できた」と喜んだところでこいつ只者じゃないなと好きになってしまいました。
1話だけ読むつもりが、気づいたら3話→1巻(KindleUnlimited)→4巻と順調に全部読んでいました。
入れ替わり前は健康なときの方が少なかったからこそ何でも出来る健康な体をこれでもかと桜花し、さらには健康な肉体に元々のド根性が加わりパワフルさが半端ない。軽妙なコメディはほぼ主人公が発信源になってます。
そんな鋼のような強靭な精神力と雅な立ち居振る舞いに寛容さを併せ持つスパダリ(概念)のため、入れ替わり前から各方面から愛されているのはもちろんのこと、入れ替わり後にと呼ばれ「総嫌われ」になっても会う男女をほとんど落としていく。
玲琳(才色兼備で努力家誰からも慕われる病弱な雛女 “殿下の胡蝶”)⇔慧月(人を妬み虐め努力はしない誰からも嫌われている雛女 “ネズミ”)
という構図で入れ替わるのですが、慧月に入った状態でも玲琳は
・慧月に虐められていた女官
・後宮の風紀を取り締まる長官(男)
・芸術を愛する雛女・清佳
・玲琳を敬愛し仕えていた筆頭女官・冬雪(入れ替わった玲琳をどぶネズミ呼ばわりした)
・慧月
を落としてます。
玲琳を溺愛し慧月を蛇蝎のごとく嫌っている皇太子が、慧月のために汲んだ清水のおかげで玲琳の正体に気づくという展開がよかったですね…。あと冠を外して懇願するとこ。
というかこの作品
▼妃・姫同士
玲琳⇔慧月
黄 絹秀(皇后)⇔朱 雅媚(朱貴妃)
▼主従
玲琳←莉莉
玲琳←冬雪
玲琳と慧月の関係性の変化を同じ構図で白黒対比させたの、綿密に寝られた演出で好きです。
▼『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』2巻6話
▼『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』3巻14話
マジで女同士のクソでか感情が飛び交いすぎてる。
特に皇后と朱貴妃。これは岸辺露伴みたいにスピンオフで映像化されたほうがいいレベル…。
「ちゅっ」じゃないよ…サラッとそういうことしないで…!
そしてこの皇后が玲琳に対してはなんか含むものがあるようなのが気になる。
気になりすぎてコミックスの続きであろう原作3巻を買ってしまいました。いつか超絶作画でアニメ化してほしい!!
https://zerosumonline.com/zerosum/comic/futsuakujo
【追記】
そもそも何がきっかけで読み始めたんだっけ…?と閲覧履歴をさかのぼったら、デパコス行ったらめっちゃ褒められたというまとめを読んでたら、ツイ主(中村颯希先生)が『シャバの「普通」は難しい』の人で、しかも名前だけは知ってた『ふつつかな悪女』の作者でもあったとわかったからでした。何が読書のきっかけになるかわかりませんね(しみじみ)
https://togetter.com/li/2051279