歳をとることはこわくないのかも
雁須磨子先生はその年齢にしか分からないリアリティーを描くのが上手い。『かよちゃんの荷物』は30歳についてだったけど、この『あした死ぬには、』には40歳のあるあるが詰まっているんだと思う。これは近い将来の私の話だと共感しながら読みました。主人公の多子(さわこ)さんが自分自身の急激なメンタルの変化を更年期だからと決めつけて終わるのではなく、今まで現れていなかった自分の本質の一部ではないかと捉えていたことが印象的でした。このシーンはとても重要だと思うのでぜひ読んで頂きたい。男性にもおすすめです。
会社にいれば周囲の評価も変わってくる。
子供ができると周囲の呼び方がどんどん変わってくる。
○○さんの奥さんや○○ちゃんのママ、そして「おばさん」と呼ばれる時が来る。
いつまでも若くいれるわけではないけど、どうにかして抗おうとする主人公。
見た目の変化
体調の変化
心の変化
変化を受け入れるのは、心身ともにつらいことが多いかもしれない。だけど時間は止まってくれない。
30過ぎの女性が直面する出来事が目白押しの作品です。